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ビッグベイトについて

ビッグベイトとは日本語で「大きい餌」。ルアーフィッシングでは、大きいサイズのルアーのことをビッグベイトと呼びます。
バスフィッシングのルアーとして販売され大ブームを巻き起こし、登場から数十年経った今も高い人気を誇ります。
現代ではバス釣りのほか、シーバスや怪魚などにも使われており、ルアーフィッシングにはなくてはならないジャンルとして確立。熱狂的なファンも多くいるジャンルと言えるでしょう。
ビッグベイトの定義(長さや重さは?)

何cm以上、何g以上のものをビッグベイトと呼ぶ……といった厳密な決まりはありません。
一般的に2oz(56g)以上のルアーがビッグベイトとして販売されていることが多いです。
ただし、1.5oz(42g)程度のルアーもビッグベイトと呼ぶこともあり、基準は曖昧と言えます。
ビッグベイトのメリット・デメリット
ビッグベイトはそのサイズ故、他のルアーにはないメリットとデメリットを持っています。
具体的に解説していきます。
メリット
圧倒的なアピール力

ビッグベイトの大きな武器のひとつが集魚力です。
大きなボディと波動で魚に強くアピールするので、遠くの魚や深い魚に追いかけさせることができます。
魚群探知機並みのパワーを持っており、魚の居場所を見つけるのにも有効なルアーです。
ビッグバスが狙える

大きいルアーを食べるのは大きい魚であることが多いです。ビッグベイトはビッグバスを狙って釣るために欠かせないルアーと言えます。
ワームにスレた魚にも効くという側面を持っており、自己記録サイズのバスを釣るためにとても有効です。
使う楽しさ
ビッグベイトは動かす楽しさがあります。
釣り人が操作することで、まるで操り人形のように自由自在にコントロールできるのです。
突然ルアーがひったくられるようなバイトが多いのも特徴で、時には捕食シーンが丸見えということも。
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心臓が爆発するようなドキドキ感は、ビッグベイトの大きな魅力です。
デメリット
操作が難しい(上級者向き)

ビッグベイトを操作することは楽しみではありますが、その反面テクニックが必要と言えます。
また、普通サイズのルアーと比較して、使うタイミングも選ぶ必要があります。
釣れることを信じられるようになるまでに時間を要するルアーと言えるでしょう。
中型以下が釣れにくい

ビッグベイトは大きいバスが狙える反面、レギュラーサイズ以下のバスは釣ることが難しいともいえます。
数をたくさん釣って楽しみたい方には、おすすめできないルアーです。
費用が嵩む

ビッグベイトは重量があります。そのため他のルアーで扱うロッドやリール、ラインでは対応できないことが多いです。
1.5〜2ozくらいであれば、ラバージグなどを扱うロッドで代用も可能。ですが、それより大きなルアーは専用のタックルが必要になることが多く、その分費用も嵩みます。
また、ビッグベイトというルアー自体も普通サイズルアーに比べて高価と言えます。
ビッグベイトの選び方
ビッグベイトと一口に言っても、サイズやタイプは様々です。
選び方について順に解説していきます。
ビッグベイトの選び方のポイント
- サイズは180mm、2oz(56g)が基準
- タイプは大きく分けて3つ
- シルエットはベイトフィッシュに合わせたい
- 浮力はフローティングが自由が効く
- 初心者はフローティングのリップ付きがおすすめ
①サイズは180mm、2oz(56g)が基準

世の中には沢山のビッグベイトが存在していますが、一番多いのは“全長180mm、重量2oz前後”のルアーです。
ラインナップとしては4〜6ozクラスのルアーも多く、より強波動でアピール力アップが期待できます。
中には8oz、10ozを超える巨大なビッグベイトまで存在。このクラスをジャイアントベイト と呼ぶこともあり、全長は300mm、400mmにも及びます。
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初心者の最初の1本には、基準となる2ozクラスがおすすめです。
②タイプは大きく分けて3つ
ビッグベイトというジャンルの中にも、様々なタイプが存在しています。
適材適所で使い分けることで、ビッグベイトを効果的に活かせます。
リップなしのジョイントタイプ

リップのついていないタイプのビッグベイトです。
S字形と呼ばれるSの字を描いて泳ぐものや、なめらかに体をくねらせるタイプなどが存在。非常にナチュラルなアクションが特徴で、釣り人のアクション次第でより魅力的にバスを誘います。
欠点としては、針がむき出しなので根がかりやすかったり、ゴミを拾いやすいという点が挙げられます。
リップ付きのジョイントタイプ

こちらはリップがついたタイプ。
ただ巻くだけで自動的にアクションしてくれるルアーが多く、特徴的な強い波動で、濁った場所などでも強力なアピール力を発揮します。
また、リップで障害物を回避する能力が高いので、積極的にモノに当てていくような使い方も可能。
欠点としては、強すぎるアピールが時として有効ではない場合もあります。
スイムベイト系

柔らかい素材のものをスイムベイトと呼びます。
ゆっくり巻くだけで動くので、使い方は簡単。波動はナチュラルそのもので、スイムベイトでしか釣れないバスがいるといっても過言ではありません。
欠点としては、フッキング(針を掛けること)が難しいという点が挙げられます。その欠点を補うためにフックをチューニングする人も多くいます。
③シルエットはベイトフィッシュに合わせたい

ビッグベイトのサイズやシルエットは、基本的にそこでバスが捕食しているベイトフィッシュに合わせることが基本です。
ブルーギルやフナなどがベイトの場合は、体高のあるタイプを。ウグイや鮎などを捕食していれば細身のルアーをセレクトしましょう。
④カラーは視認性が良いものが初心者におすすめ

ビッグベイトは見ながら操作することが多いので、初心者は見やすいカラーがおすすめです。
背中が黄色やピンクに塗られているカラーは見やすく、最初の1本によいでしょう。
⑤浮力はフローティングが自由が効く

ビッグベイトの浮力設定は、浮力のあるフローティングと沈むシンキングの2種類に分かれます。どちらも使い所はありますが、1つだけ選ぶならフローティングがおすすめです。
沈むルアーを浮かすことはできませんが、浮くルアーにはオモリを足すことで沈ませることが可能。
1つのルアーで両タイプに対応できるようになります。
初心者はフローティングのリップ付きがおすすめ

初心者が1つだけルアーを選ぶとすればリップ付きタイプのフローティングモデルが良いでしょう。
操作が簡単で、投げて巻くだけでバスにアピールできます。
慣れてきたらリップ無しタイプや、シンキングモデルも試していくとよいでしょう。
ビッグベイトおすすめ10選
ここでは、「間違いない!」と言えるおすすめのビッグベイトを水中動画付きでご紹介します!
リップなしのジョイントタイプ
ガンクラフト ジョインテッドクロー 178
全長 | 178mm |
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自重 | 2oz |
タイプ | スローシンキング/フローティング |
元祖リップレスS字形ビッグベイト。
ただ巻きからジャークまで幅広いアクションに対応するのが魅力。
S字形最初の1本におすすめするルアーです。
▼ジョイクロについてはこちらもチェック!
デプス ブルシューター 160
全長 | 160mm |
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自重 | SS:3.7oz/F:3.5oz |
タイプ | スローシンキング/フローティング |
ブルーギルを模したタイプのS字形ビッグベイト。
そのフォルムを活かして、ブルーギルやフナを捕食するバスに効果てきめんです。
デプス スライドスイマー 175
全長 | 175mm |
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自重 | SS:2.8oz/F:2.6oz |
タイプ | スローシンキング/フローティング |
ソフトシェルに包まれたS字形ビッグベイト。
大きなS字軌道が特徴で、ソフトシェルならではの反発的アクションが魅力的なルアーです。
DRT クラッシュゴースト
全長 | 330mm |
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自重 | 8.8oz |
タイプ | フローティング |
330mm、8.8oz(235g)というジャイアントベイトサイズにカテゴライズされるビッグベイトです。
リップも付属していますが、今回はグライド(S字)の動きの水中映像なのでリップレスジャンルで紹介。
移動距離の可変が自由自在で、思い通りに扱いやすいルアーです。
THタックル ジョイントゾーイ
全長 | 93mm |
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自重 | SS:36.5g/F:1.1oz |
タイプ | スローシンキング/フローティング |
ビッグベイト系の中ではかなり小型サイズ。それゆえ専用タックルになかなか手が出ない人にもおすすめのルアーです。
ブルーギルを模したデザインで、かつI字に泳ぐ特殊なタイプ。
ハイプレッシャーなフィールドでも効果を発揮します。
▼ジョイントゾーイについてはこちらもチェック!
リップ付きのジョイントタイプ
デプス NEW サイレントキラー 175
全長 | 175mm |
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自重 | 2.5oz |
タイプ | フローティング |
表層引きやデッドスティッキング、クランキングなどのアクションをこなせるビッグベイト。
ゆっくり巻くだけで魚を引っ張れる、シンプルで使いやすいルアーです。
▼サイレントキラーについてはこちらもチェック!
DRT タイニークラッシュ
全長 | 6.6in |
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自重 | Hi:1.8oz/Low:2oz |
タイプ | ハイフロート/ローフロート |
リップとテールが脱着可能なルアーで、幅広い状況に適応できる便利さが最大の特徴。
ただ巻きでもいいですが、操作を入れることで移動距離を抑えた攻めが可能になります。
▼タイニークラッシュについてはこちらもチェック!
DRT クラッシュ9
全長 | 6.6in |
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自重 | Hi:1.8oz/Low:2oz |
タイプ | ハイフロート/ローフロート |
9inサイズのクランキングが優秀なモデル。
潜らせてストラクチャーに当てる使い方はビッグバスに効果抜群。
ロッドワークを用いて首を振らせる使い方も効果的です。
▼クラッシュ9についてはこちらもチェック!
フィッシュアロー ライザージャック
全長 | 220mm |
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自重 | 2.5oz |
タイプ | フローティング |
ショートリップと頭上がりの浮上姿勢が特徴のビッグベイト。
ストップアンドゴーのアクションが有効で、潜行レンジも浅いことからウィードの上などでの使用におすすめです。
▼ライザージャックについてはこちらもチェック!
スイムベイトタイプ
ハドルストン ハドルトラウト 6in
全長 | 6in |
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自重 | 2oz |
タイプ | シンキング |
スイムベイト系の究極系ともいえるハドルテールを採用したアメリカ製スイムベイト。
ゆっくりと引くだけでビッグバスに効果抜群。
ソフトスイムベイトの威力を体感するなら外せないルアーです。
ビッグベイト用タックルの選び方

ビッグベイトタックルといっても、投げたいルアーの重さや使用用途によって様々な選択肢があります。
基本的には、投げたいルアーの重さが楽に扱えるパワーのタックルを選択すると良いでしょう。
また、ビッグベイトにはベイトタックルが圧倒的におすすめです。
ロッド
ビッグベイトの重さが一般的な2〜4ozあれば、XHパワー以上のロッドが楽に扱えます。
2oz程度であればHクラスのジグロッドでも良いでしょう。
6oz超えなどのルアーを扱う場合は、ジャイアントベイト用のロッドを選択するのがベターです。
トランスセンデンス エンハンス 65B+
長さ | 6.5-7.5ft |
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自重 | 175-199g |
ルアー | 35-200g |
ライン | PE3-8号 |
▼ビッグベイト用ロッドについてはこちらもチェック
リール
一般的にビッグベイトは、大きい引き抵抗でも軽く巻けるローギアが良いと言われていますが、筆者はハイギアをおすすめします。
ビッグベイトでも、積極的に動かしていくアクションなどでは、巻き取り量が重要になってくるからです。
ハイギアだと引き抵抗が気になるという人は、ロングハンドル にカスタムするのも手かもしれません。
シマノ 21 スコーピオンMD 300XG
ギア比 | 7.9 |
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最大ドラグ力 | 8.0kg |
自重 | 320g |
糸巻き量 | ナイロン糸巻量(lb-m):16-210、20-160、25-135 PE糸巻量(号-m):4-180、5-140、6-120 |
最大巻上量 | 107cm/ハンドル1回転 |
▼ビッグベイト用リールについてはこちらもチェック
ライン
キャスト切れ防止やファイトを考慮すると、ある程度強いラインを使用する必要があります。
基本は2ozのルアーで4号(16LB)以上。重量に合わせて糸は強くしていきましょう。
ただ、S字系ルアーなどは糸が太すぎると泳ぎが変わるので注意。初心者であればナイロンがおすすめです。慣れてきたら、状況次第でフロロやPEも導入していきましょう。
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ビッグベイトの基本的な使い方
ここでは、タイプごとの基本的な使い方をご紹介。
ルアーによっては得意なアクションがあったりしますが、まずは基本のアクションから始めればOK。
動画付きで紹介していきます!
リップなしのジョイントタイプ
ただまき
基本的な使い方です。
一定にゆっくりとしたスピードで巻くだけでOKです。
リーニングジャーク
ハイスピードでリールを巻いたあとに、ストップをいれてバイトを誘うテクニックです。
リップ付きのジョイントタイプ
ただ巻き
ただリールを一定に巻くだけです。スピードはハイスピードからスローまで色々試していきます。
障害物があれば積極的に当てに行くのがよいでしょう。
障害物に当たったら巻きをとめて浮かせてやると根掛かりが防げます。
ストップ&ゴー
ただ巻きの間にポーズをいれて、食わせの間をつくるテクニックです。
巻くスピードは速い方が、バスにスイッチを入れることができるでしょう。
首振り(デッドウォーク)
ロッドをちょんちょんと煽って、首を振らせるテクニック。ストラクチャーや壁際などのピンスポットで誘いたいときに活躍します。
リールを少しずつ巻きながら、竿先を少しだけ煽ってやることで首を振ります。
リズム感が大切です。
スイムベイト系
基本はただ巻き
スイムベイトは、ゆっくり一定に巻くだけでOKです。
ボトムに沈めたりする技もありますが、根掛かりの恐れも大きいので、基本的にはただ巻きをおすすめします。
ビッグベイトで釣るためのワンポイントアドバイス
正確なキャストを身に着けよう

ビッグベイトを始めるときの最初に踏まなければいけないステップは、キャスト練習です。
ビッグベイトはストラクチャーやウィードに正確に投げることが重要。何もないところに投げて釣るのは難しいと言えます。
そのため、正確に狙ったところに投げ込む技術が必要不可欠です。
ビックリマン高田
コツとしては、ゆっくり竿に重さを載せて投げること。
速く振り抜いてしまうと狙ったところに落ちないどころか、最悪ロッドの破損やライン切れに繋がります。
1日投げ続けると何かが起こる

釣れるときはすぐ釣れることももちろんありますが、ビッグベイトは他のルアーと比べるとチャンスが少ない点は否定できません。その反面、アピール力が強いので魚を寄せてくるパワーがあります。
経験上、一日投げ続ければ少なくとも1度はチャンスがくるのがビッグベイト。
そして食ってくるのはビッグバスがほとんどです。
ビックリマン高田
1日信じて投げ続けるというのが、大きいバスをビッグベイトで釣るためのコツです。
難しいと思いすぎない

ビッグベイトを特別視しないことも釣るためのコツです。
大きい餌を食べているバスからすれば、同じサイズのルアーは問題なくバイトしてくるはず。
ビッグベイト=難しいという概念を必要以上に持たず、ベイトのサイズに合わせて適切なルアーを選んでいるという気持ちで投げれば1匹がグッと近くなるでしょう。
ビックリマン高田
突然バスにルアーがひったくられたり、後ろから追尾して静かにバイトするときもあります。
ストップを入れたときに、ラインのテンションを抜いてあげるのがコツです。
ビッグベイトでビッグバスを

大きいルアーを楽しく操作して、感動のビッグバスを釣ることができる…これがビッグベイトフィッシングの魅力です。
最初はハードルが高く感じるかもしれませんが、一度ハマれば抜け出せない中毒性のあるジャンルですよ。
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