【クラッシュ9】の秘密に迫る!DRTプロスタッフに使い方&セッティングを聞いてきた
大人気ビッグベイトのDRT「クラッシュ9」。今、絶大なる指示を集めるこのルアーの秘密を探るべく、DRTさんの工房へ突撃。プロスタッフの藤原ひろしさんへ様々な疑問ぶつけてみました。インタビューで語った釣れる使い方&セッティング例も余す事なく紹介していきます。
2024/01/25 更新
編集者
TSURI HACK編集部
釣り歴20年のTSURI HACK運営&記事編集担当。年間1000を超える記事を配信するため、海から川・湖、エサ釣りからルアーまで幅広い釣り用品に触れています。公式SNSでも最新情報から編集部のインプレッションまで絶賛配信中!
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制作者
ビックリマン高田
琵琶湖のバスフィッシングガイドと海外遠征釣行プロガイドをやっております。バスフィッシングを中心に怪魚やソルトまでなんでも好きです。Transcendence/BKKJAPAN/Revonik/WORKSZERO/HEDGEHOG STUDIO/GOLDWORKS/ZALT'S
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DRT 「クラッシュ9」の秘密が知りたい!

こんにちは。TSURI HACKライターのビックリマン高田です。
「クラッシュ9」といえば、今や知らないバサーのほうが少ないのではないか? とも思ってしまうほどの大人気ビッグベイト。
春夏秋冬、このルアーによる連日のモンスターフィッシュの釣果報告は絶えることを知りません。
みなさんもSNSなどで見かけることも多いのではないでしょうか。

☝︎普段から愛用しているクラッシュ9。バスからシーバスまで釣れる一軍ルアー。
ただ、なぜクラッシュ9は爆発的に釣れて、なぜ絶大なる人気を全国のバサーから集めているのか。
正直、考えれば考えるほど、疑問は深まるばかり。

☝︎相模湖で釣れた一匹。釣れっぷりもそうですが、最近の人気ぶりもエグい。関西はもちろん関東でも入手困難が続いています。
そこで、そのナゾを探るべく、今回はDRTさんの工房へ突撃インタビューしてきました。
ガッツリいろんな質問をぶつけていきたいと思います!
話を聞いた人

藤原ひろし/ DRTプロスタッフ
DRTのプロスタッフであり、連日ビッグバスを釣りまくっている凄腕バサー。もちろん、「クラッシュ9」をはじめとしたDRTルアーについての知識は膨大。
今回、突然のインタビューにも快く応じてくれました。

☝︎取材は琵琶湖の湖畔にあるDRTの工房で。そこには琵琶湖の最先端を走っている「DRTワールド」が……。正直、インタビューがはじまる前から興奮が止まりません。(ワクワク)
DRT 「クラッシュ9」が釣れる理由

さっそくお聞きしたいのですが、クラッシュ9が釣れる理由ってどんなところだと感じていますか?
それは大きくわけて、3つの特徴によるものだと考えています。
ジョイントが独特なアクションを生み出す

一つ目の特徴は、このジョイント部分。90度近くまで曲がるんです。そのおかげで、水中ドックウォーク(移動距離を抑えた誘い)や、一方向に偏る泳ぎ(ヨコヨコアクション)が出せます。ここまで大きく開くビッグベイトは、なかなか他にありません。
特徴的なセミフラットボディ

☝︎ボディ全体で8面体。(目視できない反対側に3面)これが水中で複雑なフラッシングを生み出す。
クラッシュのボディ形状は独特で、じつはセミフラット。しかも8面体です。面を多く持たせることによって魚を呼ぶ力が強くなっているのでしょう。他にも、ロールした時に色調変化を生み出すという利点もあります。
コンディションに応じたカスタマイズができる

アングラーの好みやコンディションに合わせてカスタマイズができるのが、「クラッシュ9」の特徴であり他のビッグベイトとの大きな違いだと考えています。テールも2種類、リップだけでも3種類と、アクションを使い分けることができるのは大きな強みです。
次はクラッシュ9の最大の魅力。「カスタマイズ」について、詳しく解説していただきます。
DRT 「クラッシュ9」のカスタマイズ

☝︎左から順にノーマルリップ、ワイドリップ、ロールリップ。目的のアクションに応じて、リップだけでも3種類から使い分けることができます。
クラッシュ9といえばアングラーのカスタム次第で、何通りものパターン(組み合わせ)が出来上がりますよね。
まず、クラッシュ9にはリップが3種類あります。購入時についている「ノーマル」の他に、オプションで販売されている「ロールリップ」と「ワイドリップ」です。どれを組み合わせるかによって、水中でのアクションが変わってきます。
「ノーマルテール」と「Vテール」

テールも2種類あります。購入時についている「ノーマルテール」(別名:ドルフィンテール)、オプションで販売している「Vテール」です。
ノーマルテールは水をよく噛むんですよ。“リップが後ろについてる”とイメージしてもらえばわかりやすいと思います。対してVテールは水を受け流す。ノーマルテールにできて、Vテールにはできないアクションもありますし、その逆も然りです。

オプションパーツのVテールってめちゃくちゃ魚が反応するんですよ。じつは二つに分かれたテールは、上下で微妙に長さと厚さを変えています。
本当だ。上(背側)は厚く、下(腹側)は薄い。こうしてみるとよくわりますね。
首振りした時に、テールの上部と下部にタイミングのズレが生まれます。これに魚が強烈に反応しているような気がするんです。
「モードA」と「モードB」

また、「ノーマルテールも通常出荷時に付いている方向のまま使う“モードA”と、裏返して装着する“モードB”がある」と、藤原さんが続けます。
“モードA”はクランクのようにブリブリとしたアクションで、高速巻きをしてもバランスが崩れにくい。対して、“モードB”はハイスピードで巻くと、暴れ気味に千鳥りやすくなります。

☝︎テールに描かれているボコボコの模様が、上を向いて装着されているのが「モードA」。下を向いているのが「モードB」と呼ばれる装着方法。
カスタマイズ次第で、水面〜4mレンジまでカバー

クラッシュ9はサーフェイス(水面)〜ディープレンジまで、カスタマイズ次第で広く攻めることができるんで。例えばこのワイドリップとVテールの組み合わせだと、ロングキャストすれば4mレンジまで潜ってくれます。
クラッシュのリップは手で簡単に曲がるようになってまして。曲げることでより深く潜るようにチューニングもできます。曲げられると言っても、着水の衝撃や少しぶつけたくらいでは壊れませんが。
ディープクランクみたいな理論でより潜るようになるんですね。一つのルアーでも何通りもの使い方ができるのは面白いです。
僕ら自身も未だに新しい発見があったりして、ユーザーさんから「こんな使い方があるんだ」と気づかされたりもします。
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