【クラッシュ9】の秘密に迫る!DRTプロスタッフに使い方&セッティングを聞いてきた

2020/03/16 更新

大人気ビッグベイトのDRT「クラッシュ9」。今、絶大なる指示を集めるこのルアーの秘密を探るべく、DRTさんの工房へ突撃。プロスタッフの藤原ひろしさんへ様々な疑問ぶつけてみました。インタビューで語った釣れる使い方&セッティング例も余す事なく紹介していきます。


DRT 「クラッシュ9」の秘密が知りたい!


こんにちは。TSURI HACKライターのビックリマン高田です。

「クラッシュ9」といえば、今や知らないバサーのほうが少ないのではないか? とも思ってしまうほどの大人気ビッグベイト。

春夏秋冬、このルアーによる連日のモンスターフィッシュの釣果報告は絶えることを知りません。

みなさんもSNSなどで見かけることも多いのではないでしょうか。

☝︎普段から愛用しているクラッシュ9。バスからシーバスまで釣れる一軍ルアー。

ただ、なぜクラッシュ9は爆発的に釣れて、なぜ絶大なる人気を全国のバサーから集めているのか。

正直、考えれば考えるほど、疑問は深まるばかり。

☝︎相模湖で釣れた一匹。釣れっぷりもそうですが、最近の人気ぶりもエグい。関西はもちろん関東でも入手困難が続いています。

そこで、そのナゾを探るべく、今回はDRTさんの工房へ突撃インタビューしてきました。

ガッツリいろんな質問をぶつけていきたいと思います!

話を聞いた人

藤原ひろし/ DRTプロスタッフ

DRTのプロスタッフであり、連日ビッグバスを釣りまくっている凄腕バサー。もちろん、「クラッシュ9」をはじめとしたDRTルアーについての知識は膨大。

今回、突然のインタビューにも快く応じてくれました。

☝︎取材は琵琶湖の湖畔にあるDRTの工房で。そこには琵琶湖の最先端を走っている「DRTワールド」が……。正直、インタビューがはじまる前から興奮が止まりません。(ワクワク)

DRT 「クラッシュ9」が釣れる理由


 

高田
さっそくお聞きしたいのですが、クラッシュ9が釣れる理由ってどんなところだと感じていますか?


藤原さん
それは大きくわけて、3つの特徴によるものだと考えています。

ジョイントが独特なアクションを生み出す


 

藤原さん
一つ目の特徴は、このジョイント部分。90度近くまで曲がるんです。そのおかげで、水中ドックウォーク(移動距離を抑えた誘い)や、一方向に偏る泳ぎ(ヨコヨコアクション)が出せます。ここまで大きく開くビッグベイトは、なかなか他にありません。

特徴的なセミフラットボディ

☝︎ボディ全体で8面体。(目視できない反対側に3面)これが水中で複雑なフラッシングを生み出す。

藤原さん
クラッシュのボディ形状は独特で、じつはセミフラット。しかも8面体です。面を多く持たせることによって魚を呼ぶ力が強くなっているのでしょう。他にも、ロールした時に色調変化を生み出すという利点もあります。

コンディションに応じたカスタマイズができる


 

藤原さん
アングラーの好みやコンディションに合わせてカスタマイズができるのが、「クラッシュ9」の特徴であり他のビッグベイトとの大きな違いだと考えています。テールも2種類、リップだけでも3種類と、アクションを使い分けることができるのは大きな強みです。


次はクラッシュ9の最大の魅力。「カスタマイズ」について、詳しく解説していただきます。

DRT 「クラッシュ9」のカスタマイズ

☝︎左から順にノーマルリップ、ワイドリップ、ロールリップ。目的のアクションに応じて、リップだけでも3種類から使い分けることができます。

高田
クラッシュ9といえばアングラーのカスタム次第で、何通りものパターン(組み合わせ)が出来上がりますよね。


藤原さん
まず、クラッシュ9にはリップが3種類あります。購入時についている「ノーマル」の他に、オプションで販売されている「ロールリップ」と「ワイドリップ」です。どれを組み合わせるかによって、水中でのアクションが変わってきます。



「ノーマルテール」と「Vテール」


 

藤原さん
テールも2種類あります。購入時についている「ノーマルテール」(別名:ドルフィンテール)、オプションで販売している「Vテール」です。


高田
この「ノーマル」と「V」の違いはなんですか?


藤原さん
ノーマルテールは水をよく噛むんですよ。“リップが後ろについてる”とイメージしてもらえばわかりやすいと思います。対してVテールは水を受け流す。ノーマルテールにできて、Vテールにはできないアクションもありますし、その逆も然りです。



 

藤原さん
オプションパーツのVテールってめちゃくちゃ魚が反応するんですよ。じつは二つに分かれたテールは、上下で微妙に長さと厚さを変えています。


高田
本当だ。上(背側)は厚く、下(腹側)は薄い。こうしてみるとよくわりますね。


藤原さん
首振りした時に、テールの上部と下部にタイミングのズレが生まれます。これに魚が強烈に反応しているような気がするんです。

「モードA」と「モードB」


また、「ノーマルテールも通常出荷時に付いている方向のまま使う“モードA”と、裏返して装着する“モードB”がある」と、藤原さんが続けます。

藤原さん
“モードA”はクランクのようにブリブリとしたアクションで、高速巻きをしてもバランスが崩れにくい。対して、“モードB”はハイスピードで巻くと、暴れ気味に千鳥りやすくなります。


☝︎テールに描かれているボコボコの模様が、上を向いて装着されているのが「モードA」。下を向いているのが「モードB」と呼ばれる装着方法。


カスタマイズ次第で、水面〜4mレンジまでカバー


 

藤原さん
クラッシュ9はサーフェイス(水面)〜ディープレンジまで、カスタマイズ次第で広く攻めることができるんで。例えばこのワイドリップとVテールの組み合わせだと、ロングキャストすれば4mレンジまで潜ってくれます


高田
このビッグボディが4mも潜るなんて驚きです!


藤原さん
クラッシュのリップは手で簡単に曲がるようになってまして。曲げることでより深く潜るようにチューニングもできます。曲げられると言っても、着水の衝撃や少しぶつけたくらいでは壊れませんが。


高田
ディープクランクみたいな理論でより潜るようになるんですね。一つのルアーでも何通りもの使い方ができるのは面白いです。


藤原さん
僕ら自身も未だに新しい発見があったりして、ユーザーさんから「こんな使い方があるんだ」と気づかされたりもします。


 
>>Next Page:クラッシュ9のおすすめセッティング

DRT 「クラッシュ9」のおすすめセッティング


 

高田
これから「クラッシュ9」を使いたいという入門者に、おすすめのセッティングはありますか?


藤原さん
使い方はたくさんありますが、強いて挙げるなら以下のような感じですね。参考までに!

ノーマルリップ + ノーマルテール(モードA)


 

藤原さん
パッケージから出したままの、一番オーソドックスな使い方です。タダ巻きでクランクのように扱えて、デッドスローでも高速でもしっかり動く。“チョンチョン”とロッドワークで、スローに誘うアクションもおすすめです。(藤原さんはこのアクションを「デッドウォーク」と呼んでいるそう)

リップレス + ノーマルテール(モードB)


 

藤原さん
リップを外して、テールを逆付け(モードB)するセッティング。タダ巻きではほとんど動かないんですが、アクションを付けることで「Z字」のような動きを出すことができます。「ヨコヨコアクション」と呼んでいる、左右どちらか一方にルアーをスライドし続ける動きは、このセッティングによるものです。


☝︎「リップレス+モードB」のバイトシーン。こんな釣れ方をしたら……心臓が爆発しそうなくらい興奮しそうです!

高田
これ(上のセッティング)で釣れている動画や、写真をよく目にします。イメージは、ペンシルベイトのような感じですか?


藤原さん
そうですね。このセッティングには、エクストラハイギアのリールを使うのがおすすめです。(藤原さんは「アンタレスDC・MD」を使用)ギア比の高いリールを使えば、より思い通りに動かすことができます。慣れれば1mくらいはスライドしてくれますよ。


高田
仮にミスキャストしても、ロッドアクションで修正して、スポットに寄せることもできそうですね。


藤原さん
そういう応用も効きますよね。ルアーを見ながら操作するのでバイトシーンも丸見え。この釣り方で釣れると面白いですよ!



ワイドリップ(ノーマル・ロールリップ)+ Vテール

※リップは「ノーマル」でも「ロールリップ」でもOK

藤原さん
タダ巻きで使うためのセッティング。ワイドリップ(曲げチューン)だと3~4mくらいまで潜ります。オカッパリでは場所を選びますが、ボートではこのレンジを探れるビッグベイトが数少ないので重宝します。もちろん、ノーマルリップで使ってもOKです。ポイントや状況、レンジに合わせてリップを選んでいただければいいと思います。

DRT「タイニークラッシュ」の特徴と使い分け

写真上)クラッシュ9(全長:約230mm・4oz)
写真下)タイニークラッシュ(全長:約170mm・2oz)

高田
タイニークラッシュという、弟分のようなルアーがありますよね。「クラッシュ9」は9インチ。対して、タイニークラッシュは6.6インチ。違うのはサイズだけなんでしょうか?


藤原さん
サイズが小さいというだけでなく、タイニークラッシュは細部の造りが違うんですよ。まずリップの角度。「タイニー」は「クラッシュ9」に比べ、垂直方向に近い角度で設定しています。


☝︎このように並べてみると一目瞭然。「タイニークラッシュ」は、リップが“立ち気味”にセットされているのがわかります。

藤原さん
「クラッシュ9」は、もともと「ボトムで砂煙を上げながら泳がせること」を狙い設計しています。なので、ボトムへの食いつきを優先したリップ角度を採用しているんです。また高さのある足場で使っても、足元まで深いレンジを泳ぎきってくれるというメリットもあります。


高田
なるほど!


藤原さん
対して「タイニー」が得意とするのは、「クラッシュ9」よりも少し上のレンジ。しかも、デッドスローゲームを視野に入れた設計です。取り付け角度が90度方向に近いため、ゴミやウィードも浮かせるだけで躱しやすい特徴があります。ボディに対して、リップが大きめなのも回避性能を上げるためのものです。




 

写真上)クラッシュ9

写真下)タイニークラッシュ 

藤原さん
あとはコンパクトになった分、「魚を呼ぶ力が落ちてしまうのではないか?」という懸念がありました。なので、ボディ長は短くしても、ボディの厚さは「クラッシュ9」とほとんど変わらないように設計してます。


高田
かなり細かく変えているんですね。


写真左)クラッシュ9

写真右)タイニークラッシュ 

藤原さん
これも大きな違いですが、「クラッシュ9」のジョイント部が90度近い可動域を持たせているのに対し、「タイニー」は控えめ。ジョイントの反発力を利用して、キックによる水押しを強くするという意図があります。ボディがコンパクトな分、集魚力(アピール力)を最大限上げているのが「タイニー」の特徴です。


高田
この2種(クラッシュ9とタイニークラッシュ)はどんな使い分けをされてますか?


藤原さん
砂地のボトムや、深いレンジを高速に巻きたいときは「クラッシュ9」。冬場のデットスローゲームなど、浅いレンジで使いたい場合は「タイニークラッシュ」といった具合です。あとは、ベイトのサイズやお手持ちのタックルに合わせて使い分けてもらうのもいいですよ。

DRT 「クラッシュ9」で釣った最も記憶に残るバスは?

☝︎先にも書いたとおり。自己記録魚は「クラッシュ9」によるもの。「ワイドリップ + Vテール」の組み合わせ。

高田
藤原さんが今までクラッシュ9で釣った魚の中で、最も記憶に残る一匹を教えていただけませんか?


藤原さん
2年前に釣れた、僕の自己記録にもなっている66cm(6040g)ですね。今思い出しても、心臓がバクバクしちゃう魚です。


高田
そのときのシチュエーションは?


藤原さん
最初はシャトル(スイムジグ)を投げてて、たまたまハンプから下がるブレイクを見つけました。そこで「クラッシュ9のクランキングセッティングが丁度いいな」とローテーションして、2投目でした。アクションはストップ&ゴー。リールをグリグリ巻いて、止めた瞬間に「ブンッ!」と重いバイトが……。(下に続く)


 

藤原さん
魚をいなして、ランディングしたバスをボートデッキに置いた時に「10ポンドくらいあるかも!」と直感で感じました。でも、それを聞いた代表(DRT・白川氏)は「それどころじゃないぞ、これは!」と。で、スケールで測ってみたら6040〜6400gの間をいったりきたり……。それで一番軽い6040gを記録としてとりました。




高田
箱から出したままの「クラッシュ9」では届かないようなレンジを、リップとテールを交換する“自分なりのセッティング”に変えたからこそ獲れた、といった具合でしょうか?


藤原さん
そもそもビッグベイトというルアーは、なにが起こるかわからない。恐らく他の釣り方では釣れなかった魚だと思うんですよね。ぜひみなさまも、ご自身でいろんな「クラッシュ9」の使い方を試してみてください!



 

藤原さん、本日はありがとうございました!

 
画像提供:DRT inc.
撮影・文:ビックリマン高田

ライタープロフィール

ビックリマン高田
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。年間釣行日数は300日ほど。GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。DRTのクラッシュ9は筆者のお気に入りルアーです。

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ビックリマン高田
ビックリマン高田

高田雄介(ビックリマン高田) 全国47都道府県を全て釣り歩き、現在のホームグラウンドは海外。 淡水海水、大物小物問わず魚が大好きです。 皆様に魚の魅力や、釣りの楽しさを全力でお伝えします。

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