タチウオテンヤは電動リールが主流

大阪湾で発祥し、今や東京湾や伊勢湾でも大人気となっているタチウオテンヤ。
そんなタチウオテンヤで主流となっているのが電動リール。
50m以深がメインとなり、数が釣れるので電動リールを使うことで効率よく釣りができます。
手巻きの両軸リール(ベイトリール)でもOK

効率は劣るものの、手巻きの両軸リール(ベイトリール)でも釣りはできます。
電動リールが主流ではあるものの、近年は軽くて感度や操作性の良い手巻きリールをあえて使う人も。
また、東京湾の一部や瀬戸内の一部のような水深が浅い場所では、手巻きリールでも十分楽しめます。
タチウオテンヤに適した電動リールの選び方

まずはタチウオテンヤに適した電動リールの選び方を解説します。
番手やグレード、操作性などを確認しましょう。
PE2号が200m前後入るサイズが目安
メーカー/リールサイズ | 糸巻量(号-m) |
---|---|
ダイワ/100 | 2-150 |
ダイワ/200 | 2-300 |
シマノ/200 | 1.5-150 |
シマノ/600 | 2-300 |
人気エリアの大阪湾や東京湾では、PE2号-200m以上巻けるサイズが基準です。
必要以上にリールが大きいと重くて操作しにくいので、上記の糸巻量を基準にできるだけコンパクトなリールを選びましょう。
ダイワ製電動リールなら100〜200番、シマノ製電動リールは200〜600番が適しています。

サイズ選びで考えたいのが、汎用性(他魚への使い回し)を重視するのか、タチウオテンヤに特化するのか。
ダイワ製200番やシマノ製600番は、PE2号-300mの糸巻量を備えています。
これらは、ヒラメ釣りやライトなノマセ釣りにも対応できるため、他の釣り物との兼用が可能です。
ダイワ製100番とシマノ製200番は、コンパクトかつ軽量なので操作性に優れますが、ほぼタチウオ専用になってしまいます。
モーターのパワー&スピード

電動リールはグレードによって、モーターのパワーとスピードが異なります。
手返しにも直結するので、ハイパワーかつハイスピードなリールがベスト。
シマノはプレイズの上位機種がフォースマスター、ダイワはレオブリッツの上位機種がシーボーグです。
リールのサイズを大きくするとパワーとスピードもアップしますが、重たくて操作性を損なうので注意しましょう。
リールの操作性

リールの使い心地を大きく左右するのが、巻き上げ速度を調整する機構です。
ダイワはジョグパワーレバーを採用しており、片手で操作できて非常に便利。
シマノのフォースマスターにはタッチドライブが搭載され、速度調整はスイッチで行い、巻き上げ開始時のスピードを任意に設定できるようになっています。
シマノのプレイズは単純なダイアル式のため、片手では操作できませんが、微妙な速度調整がしやすと評判です。
タチウオテンヤに適した手巻きリールの選び方

タチウオテンヤに適した手巻きリールの選び方を解説します。
両軸リール(ベイトリール)が適しており、スピニングリールは不向き(トラブル防止の観点から禁止している船宿も)なので注意してください。
カウンターの有無

タチウオテンヤでは、カウンターがあると有利です。
ヒットした水深がわかりやすく、指示ダナを正確に狙うこともできます。
水深自体はPEラインの色からも判断できるため、もちろんカウンター無しのリールでも釣りは可能です。
ダイワ・シマノとも300番サイズが目安
メーカー/リールサイズ | 糸巻量(号-m) |
---|---|
ダイワ/150 | 2-150 |
ダイワ/200 | 2-300 |
ダイワ/250・300 | 2-400 |
シマノ/150 | 1.5-200 |
シマノ/300 | 2-300 |
電動リールと同様に、PE2号-200mの糸巻量が基準。
ダイワ製なら200〜300番、シマノ製なら150〜300番がおすすめです。
ライトジギングやディープタイラバで使うリールが代用できます。
ハイギアを推奨

ハンドル一回転当たりの巻き取り量が多い、ハイギアモデルがおすすめです。
誘いが多く、アタリの数が多くてエサの付け替えも発生するため、手返しの面で有利になります。
また、素早く巻き上げられるので、喰い上げるアタリを掛けやすいこともメリットです。
タチウオテンヤおすすめのリール

タチウオテンヤにおすすめのリールを紹介します。
予算に余裕がある方は電動リールを選ぶのがおすすめです。
おすすめの電動リール7選
ダイワ レオブリッツ 200J
自重(g) | 480 |
---|---|
ギア比 | 5.1 |
最大ドラグ力(kg) | 8.5 |
巻き取り長さ(cm) | - |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
ダイワ製電動リールのエントリーモデルです。
軽量コンパクトなボディに、パワーとスピードに優れるブリッツモーターを搭載。
片手操作が可能なジョグパワーレバーも搭載されているため、操作性も良好。
視認性に優れる液晶や水深をアラームで知らせるデプスアラームなど、機能も充実しています。
シマノ プレイズ 600
自重(g) | 470 |
---|---|
ギア比 | 5.5 |
最大ドラグ力(kg) | 5 |
巻き取り長さ(cm) | 59 |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
シマノ製電動リールのエントリーモデルです。
シンプルな設計の巻き上げダイアルが搭載され、速度の調整がしやすくなっています。
回転性能の良いスーパーフリースプールが採用されており、仕掛けの落下もスムーズ。
リーズナブルな価格設定のため、入門者におすすめのモデルです。
ダイワ シーボーグ 200J
自重(g) | 490 |
---|---|
ギア比 | 5.1 |
最大ドラグ力(kg) | 10 |
巻き取り長さ(cm) | - |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
レオブリッツの上位機種にあたる、コンパクトでハイパワーな電動リールです。
瞬発力とパワーに優れるマグマックスモーターを搭載。
クラッチとモーターが連動する機能も搭載されており、操作性や手返しも抜群です。
防水性に優れるマグシールドボールベアリングを採用しており、耐久性も高くなっています。
シマノ フォースマスター 600
自重(g) | 490 |
---|---|
ギア比 | 6.5 |
最大ドラグ力(kg) | 10 |
巻き取り長さ(cm) | 67 |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
プレイズの上位機種に当たるのがフォースマスターです。
パワーとスピードに優れるMUTEKIモーター+に加え、高いドラグ力を備えており、不意の大物にも対応。
スイッチ式のタッチドライブによって、細やかなスピードコントロールができ、バラしも軽減できます。
探見丸親機搭載船でスクリーンに魚探を映し出せる機能、フォールスピードを調整できるフォールレバー、ワンアクションでオンオフできるスピードクラッチなども備えます。
ダイワ シーボーグ 100J
自重(g) | 375 |
---|---|
ギア比 | 5.1 |
最大ドラグ力(kg) | 7 |
巻き取り長さ(cm) | - |
PE糸巻量(号-m) | 2-150 |
ダイワ史上最小最軽量の電動リールです。
噛み合い率をアップさせたハイパードライブデジギアを搭載しており、巻き上げ効率を高めています。
高性能なマグマックスモーターが採用され、小型のボディながらタチウオテンヤには十分なパワー&スピードを実現。
糸巻量はやや少なめですが、タチウオテンヤに特化したい方にはイチオシです。
シマノ フォースマスター 200
自重(g) | 395 |
---|---|
ギア比 | 8.2 |
最大ドラグ力(kg) | 5 |
巻き取り長さ(cm) | 66 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-150 |
シマノ製電動リールの最軽量モデルです。
ただ軽いだけでなく、リールの面積を従来比20%コンパクトにすることで、操作性を向上。
その他、タッチドライブやモータークラッチ連動、スピードクラッチ、探見丸スケールなど、便利機能も数多く備えています。
糸巻量はPE1.5号-150mなので汎用性は低いです。
ダイワ シーボーグ G200J
自重(g) | 520 |
---|---|
ギア比 | 5.9 |
最大ドラグ力(kg) | 10 |
巻き取り長さ(cm) | 65 |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
シーボーグの200Jよりもさらに高耐久かつハイパワーな、マグマックスGモーターを搭載した1台。
シンクロレベルワインドも備えており、仕掛けの落下がスムーズです。
タチウオテンヤには少々オーバースペックではありますが、ライトなノマセ釣り程度なら難なくこなせます。
おすすめの手巻きリール
シマノ バルケッタBB 300PG
自重(g) | 250 |
---|---|
ギア比 | 5.8 |
最大ドラグ力(kg) | 6 |
巻き取り長さ(cm) | 60 |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
シマノ製カウンターリールのエントリーモデルです。
ロングハンドルに大型ノブが組み合わされており、力強い巻き上げができます。
300PGは巻き上げ量が少ないですが、巻き上げトルクに優れており、船のタコ釣りなどにもおすすめです。
ダイワ ライトゲーム X IC 200
自重(g) | 250 |
---|---|
ギア比 | 6.3 |
最大ドラグ力(kg) | 5 |
巻き取り長さ(cm) | 69 |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
ダイワ製カウンターリールのエントリーモデルです。
高剛性なアルミフレームを採用しており、負荷がかかっても力強く巻けるようになっています。
エコノマイザーが付属しているため、下巻きをせずに細糸が巻ける点も便利です。
電池交換はメーカー対応である点に注意してください。
シマノ バルケッタ 300HG
自重(g) | 230 |
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ギア比 | 7 |
最大ドラグ力(kg) | 5.5 |
巻き取り長さ(cm) | 70 |
PE糸巻量(号-m) | 2-300 |
バルケッタBBの上位機種にあたるモデルです。
ボディに炭素繊維強化樹脂であるCI4+を用いており、軽量化が図られています。
ドラグ音が鳴る機能も追加され、やりとり時のドラグ調整もしやすいです。
ダイワ ライトゲーム IC 200
自重(g) | 240 |
---|---|
ギア比 | 6.3 |
最大ドラグ力(kg) | 6 |
巻き取り長さ(cm) | 70 |
PE糸巻量(号-m) | 2-320 |
新しい設計思想に基づいて開発された、ライトゲームXの上位機種です。
噛み合い率をアップさせたハイパードライブデジギアを搭載しており、滑らかな回転性能が長く続きます。
絶縁構造のハイパータフクラッチも採用されているため、固着などのトラブルも少ないです。
やっぱり電動リールがおすすめ!

タチウオテンヤでは幅広い層を探り、エサの付け替えなども頻繁に行います。
他の釣りよりも仕掛けの上げ下ろしが多い釣りですので、手返しを考えると、やはり電動リールが圧倒的に有利です。
もちろん手巻きリールでも十分楽しめる釣りですが、予算に余裕がある方は電動リールを検討してみてください。
撮影:tsuki / TSURI HACK編集部