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ちゃんと見分けられるかな?ケンサキイカ・ヤリイカ・スルメイカを外見・性質・食味で比較(2ページ目)

生態・習性の違い

釣ったヤリイカ

3種のイカは生態や習性も異なり、それによって釣り方も異なります。

生態や習性を理解した上で釣りをすれば、より釣果も伸びるはずですよ。

ケンサキイカ

釣ったケンサキイカ

分布域は本州中部以南の沿岸部。冬場は水深80〜100m程度の深場に生息しており、水温が上昇すると浅場に回遊するイカです。

寿命は1年で、春〜夏にかけて産卵し、産まれた新仔は秋〜冬にかけて成長しながら深場に落ちます。

釣りのシーズンは浅場に回遊してくる夏がメインで、地域によっては岸から狙える時期も。

獰猛ながら繊細な一面もあり、気まぐれな性質です。

活性が高い時は水深10m以浅でたくさん釣れる一方で、活性が低い時は釣れる層がコロコロ変わったり、誘い方や仕掛けが合わないとまったく釣れなかったりすることもあります。

スルメイカ

釣ったスルメイカ

日本全国に分布するイカで、水深100m前後の深場に生息し、夜間は表層近くまで回遊します。

スルメイカには産卵期が異なる3系統の群れがあると言われ、さまざまな場所を回遊しているため、年間を通して狙うことが可能。

深い場所に生息しているので船から釣るのがポピュラーですが、地域によっては岸からも狙えるターゲットです。

3種の中ではもっとも獰猛な性格で、アピールの強い仕掛けや激しいアクションに反応する傾向にあります。

活発に動き回るので釣れるタナの変化が早く、広い層を探るのが有効です。

他2種のイカより引きが強く、釣り応えもあります。

ヤリイカ

釣ったヤリイカ

北海道南部から九州まで全国の沿岸部に分布し、水深100〜200m程度の砂泥帯に生息しているイカです。

寿命は1年で、冬から春にかけて産卵のために浅場へ回遊してきます。

釣りのシーズンは浅場に回遊してくる冬がメインで、この時期には岸から釣れる地域もあります。

船釣りでは、ケンサキやスルメのように浅いタナへ浮いてくることが少なく、底から10〜20mくらいまでの水深を重点的に狙うのがセオリー。

他の2種に比べて臆病なことに加え、腕が短くて仕掛けを深く抱き込まないことも多いため、ハリに掛けるのがやや難しいです。

食味の違い

ケンサキイカとスルメイカとヤリイカの刺身

3種のイカを刺身で食べ比べてみました。

味覚には個人差があるので、参考程度にお楽しみください。

ケンサキイカ

ケンサキイカの刺身

ケンサキイカの身はコリっとした食感で、濃厚な旨味と甘みを兼ね備えています。

市場価格が3種の中でもっとも高価なだけあって、やはり美味しいです。

醤油に漬けて食べても、醤油に負けないくらい味がしっかりしています。

スルメイカ

スルメイカの刺身

ケンサキイカと比較すると、肉厚で歯応えがあります。

表現しにくいのですが、後味にちょっとイカの臭みを感じ、甘みはケンサキイカより弱い気がしました。

ケンサキイカの後に食べたせいか、刺身はイマイチ……。

繊細な味わいではないため、どちらかというと火を加えた調理の方が向いているかもしれません。

とはいえ不味いわけではなく、刺身も醤油に漬けて食べれば十分美味しく食べられます。

ちなみに、スルメイカは肝が大きく発達するため、塩辛を作るのに適したイカです。

ヤリイカ

ヤリイカの刺身

最後にヤリイカを食べてみました。

ケンサキよりも味わいは薄味ですが、ほんのりとした甘みと旨味があり、他の2種より柔らかい食感なので食べやすい印象を受けました。

良くも悪くもクセがなくてあっさりとしているため、人によっては濃厚なケンサキイカよりヤリイカの方を好むかもしれません。

見分けは意外と簡単!

イカメタルで釣ったケンサキイカ

はじめはどれも一緒に見えたかもしれませんが、こうして比べると明確な違いがあることがわかったのではないでしょうか。

釣りたては一瞬わからないかもしれませんが、慣れればすぐに見分けられます。

性質や食味の違いを考えると、イカ釣りライフがさらに楽しくなるはずです!

画像提供:tsuki

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