がま磯屈指のテクニカルロッド
がま磯グレ競技スペシャルIVは、2020年秋にがまかつから発売された磯竿です。
初代グレ競技SPからの伝統的な先調子はそのままに、最新技術で競技の名に相応しい操作性を実現した、胴調子とは異なる魅力を備えたロッドです。
本記事では、元釣具屋の筆者がグレ競技SP4の使用感をお届けします。
ラインナップ
番手 | 標準自重(g) | モーメント | 継数 | 先径(mm) | 適正ハリス(号) | 希望本体価格(円) |
075-53 | 185 | 20.7 | 5 | 0.75 | 0.8-2 | 80,500 |
1-50 | 180 | 18.9 | 5 | 0.75 | 1-3 | 80,500 |
1-53 | 195 | 22.6 | 5 | 0.75 | 1-3 | 81,000 |
125-50 | 190 | 20.6 | 5 | 0.75 | 1-3 | 81,000 |
125-53 | 205 | 24.7 | 5 | 0.75 | 1-3 | 81,500 |
15-50 | 195 | 21.5 | 5 | 0.75 | 1.25-4 | 81,500 |
15-53 | 210 | 25.4 | 5 | 0.75 | 1.25-4 | 82,000 |
175-50 | 203 | 22.8 | 5 | 0.8 | 1.5-4 | 82,000 |
175-53 | 220 | 27.1 | 5 | 0.8 | 1.5-4 | 82,500 |
グレ競技SP4の特徴
まずはグレ競技SP4のスペック的な特徴から紹介します。
調子
グレ競技SP4の調子は、操作性を重視した先調子です。
ポジショニングマップを見ると、グラナードに次いでシャープな使用感であることが示されています。
グラナードは1.85号と2.15号の特殊なラインナップのため、それ以下の低号数ではがま磯シリーズの中でもっとも先調子な竿です。
ブランク
ブランクには、高弾性なトレカ®︎M40Xと最高クラスの強度を誇るトレカ®︎T1100Gを採用。
高強度カーボンを45°方向に配したパワークロスシステムが用いられており、ネジレに対する剛性も高められています。
2番節以降のブランク表面には、道糸のベタつき防止処理が施されています。
穂先
超高強度かつ超高感度なソリッドトップ、スーパートップ2を搭載しています。
万一ウキを巻き込んでしまっても、破損のリスクが少ない穂先です。
また、飛距離と操作性を追求するために、ソリッド部分が若干短めに設計されています。これによって、125-50比で他の磯竿よりも仕舞寸法が1cm〜1.5cm長いです。
ガイド
トップから元ガイドまでオールIMガイド仕様(チタンフレーム)。
楕円形の傾斜したフレームにより、糸絡みが少なく、絡んだとしてもオートマチックに解けます。
リールシート
グレ競技SP4が初搭載となった、新型リールシートが採用されています。
人間工学を元に設計された形状なので握りやすく、疲れにくいです。
また、リールシートがラバーと一体なので濡れても滑りにくく、全番手がスクリューロックです。
グレ競技SP4 125-50をインプレ
筆者が実釣で使ったのは125-50です。
普段は1.5号を使うことが多いのですが、競技モデルの醍醐味をもっとも味わえるであろう1.25号をあえて選んでみました!
手にした瞬間にわかる軽さ
グレ競技SP4を持った第一印象は、「とにかく軽い」でした。
125-50の自重は190gで、がま磯シリーズの中ではアルデナの185gに次ぐ軽さです。
さらに先調子に設計されている分、穂先側のだるさや先重りも少なく、手にすると数値以上に軽く感じます。
快適な操作性
調子と軽さのおかげで、操作性は抜群です。
まず仕掛けを振り込みやすく、軽い小粒なウキでも狙ったポイントへ正確にキャストが決まります。
また、強風でも竿が煽られず、ラインメンディングをストレスなく行え、穂先の余計な動きも少ないので糸フケを拾って穂先に絡むこともありませんでした。
先調子ながらしっかり曲がり込む
胴調子ほどではありませんが、先調子の竿ながらやりとりの時は負荷に合わせて胴に乗る竿です。
3番から4番が魚に追従し、反発の強い胴で魚に負荷を掛けて素早く浮かせられます。
先調子の竿だからと言って、過反発を起こしてハリスに衝撃を与えている感覚はなく、ラインブレイクの心配もありませんでした。
頼れる強さ
先調子の1.25号と聞くと、やりとりに不安を感じるかもしれませんが、強さは十分でした。
普段は他社の1.5号竿を使用していますが、体感としてはその1.5号と同等の強さを備えている印象です。
アベレージサイズのグレはもちろん、大型のイスズミも竿で溜めてしっかり浮かせられました。
40cm前後の口太グレにはちょうど良い強さで、口太が主体となる多くのエリアで使えそうです。
がま磯のイメージが変わった!
がまかつの磯竿は肉厚で粘り強い反面、少し重い竿が多いイメージでしたが、「がまの磯竿ってこんなに軽くてシャープだっけ?」と驚いたのが正直な感想です。
競技SPというスパルタンな名前ですが、高い操作性が快適な釣りをサポートしてくれるので、上級者だけではなく中級者や初心者の方にもおすすめできる1本でした。
軽くてシャープな磯竿を探している方は、ぜひチェックしてみてくださいね!