便利と噂の糸巻きツール!
ハピソンから発売された電動ラインワインダーは、電動でラインを巻き取るツールです。
電動でリールからスプールにラインを回収でき、スプールからリールにラインを巻く時は適切なテンションを掛けてくれます。
面倒なラインの巻き替えが楽にでき、釣具店でラインを巻いてもらう手間も省ける便利なアイテムです。
本記事では、元釣具屋の筆者が電動ラインワインダーの使い方、使用感をお届けします。
電動ラインワインダーの使用方法
まずは電動ラインワインダーの使用方法を紹介します。
固定方法
リールに糸を巻く時は本体が動いてしまうため、まずは安定する場所に固定します。
固定方法はクランプでの固定、ステップを取り付けて足で踏んでの固定、紐で固定の3パターンです。
クランプの場合、台の前方の穴にクランプを入れ、机などの安定する場所に固定します。
付属のステップは両サイドに取り付け、このように両足で踏んで固定します。
紐を使用する場合は、紐かけ穴に通して安定する場所に固定してください。
リールからのライン回収
リールからラインをスプールに抜き取る場合、まずはスプールにテープなどで固定しましょう。
正転方向にスイッチを入れるとランプが点灯し、スプールが回転します。
ダイアルで適切な巻き取り速度に調整しながら回収してください。
スピニングリールの場合は、片手でリールフットを持ち、利き手で出ていく糸を張りながら左右に振ると綺麗に回収できます。
軍手をつけた手でスプールを覆うようにして持ち、スプールを手の中で回転させるのもアリ。
ただし、落下させてスプールを傷つけないよう注意しましょう。
薄肉のスプールは落下した際の衝撃で変形することがあります。
ベイトリールは、クラッチを切ってそのまま巻き取るだけです。
サミングを行ってバックラッシュは防ぎましょう。
リールへのラインの巻き取り
リールに糸を巻く場合は、逆転方向にスイッチを入れてランプの点灯を確認しましょう。
ダイアルでテンションを調整しながら巻き取ります。
テンションは0.5〜3kgまで掛けられ、ラインの素材と強度に適した負荷をかけて巻いてください。
スプールにラインを固定したら、後はそのまま巻き取ります。
安定してリールを持つには、ロッドのリールシートに装着するのがおすすめ。
ベイトリールも同様です。
バッテリーをお持ちの方は、電動リールも巻けますよ。
電動ラインワインダーの○と×
電動ラインワインダーを使ってみてよかった点、悪かった点を紹介します。
長いラインの巻き取りが楽
当たり前ですが、電動でラインを回収してくれるため、長いラインもボーっとしているだけで作業が終わります。
付属の空スプールの容量は大きく、深海用のラインも十分回収することが可能。
連結スプールはスプールの幅にもよりますが、7〜800m程度は難なく回収できるはずです。
今までは釣具店に持っていくしかなかった中深海ジギングのライン巻きなども、楽に自分で行えます。
回収スピードは遅い
回収作業そのものは楽でしたが、そのスピードには少し不満がありました。
巻き取り速度を計測してみたところ、最速でも1m当たり1.4〜1.5秒。
600mのラインを巻き取る場合、約900秒(約15分)もかかってしまいます。
しっかりテンションを掛けられる
最大3kgまでですが、しっかりとテンションを掛けてラインを巻けるのでライントラブルも軽減できます。
6号のPEラインまで対応するので、近海の釣りに使うラインはほぼ守備範囲です。
6号以上のPEはテンションが足りず、ライントラブルに繋がる恐れもあるので避けることを推奨します。
細PE&PEライン以外は使えない
アジング等で使うような細PEには、最低テンションでも強過ぎるので巻き取りはできません。
もちろんラインの回収は可能ですが、リールへの糸巻きに使うのは避けましょう。
また、PE以外のラインにも対応しておらず、例えばナイロンラインに強いテンションを掛けると、ラインが伸びてスプールを締め付けて変形させる恐れがあります。
音は大きめ
動画では伝わりにくいかも知れませんが、駆動音がかなり大きいです。
とくにリールに糸を巻く時は、抵抗を掛けるためなのか一段と音が大きくなります。
使用する時間帯や環境には少し注意した方が良さそうですね。
あると便利です!
さまざまなリールの糸巻きを経験した元釣具屋の筆者からみても、電動ラインワインダーは十分便利なアイテムでした。
いくつか難点も指摘しましたが、筆者的には総じて“買い”です。
自身でしっかり糸を巻きたい、急な釣行で釣具店に行くタイミングがないなど、あると重宝する場面が多いと思いますよ!
ハピソン 電動ラインワインダー YH-800