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オフショアフィッシング

【オフショアマン必見】そのロッドの扱い方、破損・事故に繋がります!船長がよくある事例&対策を紹介

船長業をしている中で、よく見かけるロッドの間違った扱い方。オフショア経験豊富な方でさえ、破損や事故に繋がりかねない扱い方をしていることも。誤った扱い方の具体的な事例とその対策を紹介します。

目次

アイキャッチ画像提供:岩室拓弥

ロッドの扱いにはご用心を。

オフショアフィッシング

船長業をしていると様々なロッドの取り扱い方を目にします。

その中には「これはちょっと危ないな……」と感じて注意を促すケースもあり、ロッドの扱い方が原因で破損する瞬間を目の当たりにすることも年に数回はあります。

道具の破損だけで済めばまだ良いのですが、限られたスペースの船上ではケガなどの事故にも繋がりかねません。

そこで今回は、破損・事故を未然に防ぐために、誤ったロッドの扱い方を紹介していきます。

ロッドの直置き

ロッドの直置き

陸っぱりでも言えることですが、ロッドを足元に直置きするのは絶対にNG。

誤って踏んで(もしくは踏まれて)しまえば、簡単に折れたりガイドが曲がったりしてしまいます。

持ち主本人が「大丈夫だろう」と思っていても、意外と周りの人は気づきませんし、揺れる船の上ではバランスを崩して……ということも十分にあり得ます。仮にそうなっても悪いのは直置きした本人。決して文句は言えません。

オフショア経験が豊富な人でもたまにやっているのを見かけますが、油断は大敵ですよ。

タックルBOXのロッドホルダーを使用する

タックルBOXのロッドホルダー

これは初心者・上級者を問わずによく見かけます。「ロッドホルダーを使っているんだから大丈夫でしょ?」と、思う方もいるかもしれませんが……

例えばデッキのど真ん中にBOXを置いて、そこにロッドを立てた場合、動線の限られている船上ではもの凄く移動の邪魔になります。

また、バランスを崩してヨロけたときに倒して折ってしまう、ガイド等に引っ掛けているルアーの針が刺さってケガをする可能性も。

さらに、BOXが軽いと船が大きく揺れたときに、BOXごと倒れて破損する恐れもあります。(破損には繋がりませんでしたが、過去に何度もありました)

ロッドホルダー

確かに手の届く範囲にロッドがあると便利ですが、実は非常に危険で同船者にも気を使わせてしまっています。

BOXのロッドホルダーは魚を釣ったときやルアー交換をするときなど、あくまでも一時的な使用にとどめ、移動中や使っていないロッドは必ず船に備え付けてあるロッドホルダーを使用しましょう。

ルアーをティップに巻き込む

ルアーをティップに巻き込む

これは初心者の方の多くが1度はやっているのではないでしょうか。

ルアーをティップに巻き込んでしまうと、トップガイド・穂先の破損に繋がるリスクがあります。

これから釣りを始めようという方や、初心者と同行する方は気を付けるようにしてください。(ルアーの固定方法は事項で解説します)

移動中・釣り座を離れるときにルアーを固定しない

固定されていないルアー

当然のことながら、ルアーには針が付いているのでとても危険です。

しかし、意外にも写真のようにルアーをぶら下げたまま釣り座を離れたり、船が走っている時にルアーを固定していなかったりする方は少なくありません。

ルアーを固定していないとロッドに当たって破損したり、針が刺さる大事故にも繋がりかねません。ロッドを手から離す際は、必ずルアーを固定するようにしましょう。

固定されたルアー

ただし、固定の方法にも幾つか注意点があります。

よく見かけるのは、写真のようにガイドに針を引っ掛けてラインを張って固定する方法。しかし、これには落とし穴があります。

確かにこの状態だとルアーを固定できているのですが、タイラバロッド等のティップが柔らかいロッドの場合、船が大きく揺れた時にティップが曲がって針が外れてしまうことが多いです。

仮にしっかりテンションを張り切った状態でも、ルアーが暴れてロッドに当たり、ブランクスが傷つく恐れもあります。

また、ガイドリングに掛けるとガイドに傷が入ってしまうこともあるため、リング・フットどちらにも針を掛けるのはおすすめできません。

固定したメタルジグ

以上の理由から、ルアーを固定する際はリールのハンドル部分がおすすめです。

ハンドルノブの根元部分はスリットのような形状になっており、そこに引っ掛けると針も外れにくく、ジグがロッドに当たるようなこともありません。

時折ベールアームに針を引っ掛ける人もいますが、ラインが接するベールアームに傷が入るのでこれもNG。

ラインテンションが緩いとすぐに外れてしまうので、固定する際はしっかりラインを張った状態にすることも忘れないようにしましょう!

ロッドの立てすぎ

ロッドの立てすぎ

魚とのファイト中やランディング時(抜き上げ含む)に、ロッドを立てすぎているのもよく見かけます。

しかし、バーチカルな状態(ラインが足元に入る状態)が多いオフショアの場合、ロッドの立てすぎはNGです。

ロッドを立てすぎると、ファイト中の魚をコントロールしにくくなる上に、魚が海面で暴れてバレた時に外れたルアーが船に向かって飛んでくるため、非常に危険!

魚とのファイト

ファイト中はロッドの角度を海面に対して水平以下にし、ランディング時はティップを海面に向けて下げた状態で行うと魚をコントロールしやすくなります。

そうすると、もし魚が海面でバレでもルアーが人間に向かって飛んでくることもないので、「ロッドは立てない」ということを常に意識しておくと良いですよ。

油断は大敵!

オフショアロッド

遊漁船業をしていてよく見る事例を紹介してきましたが、「自分は大丈夫」と思っている方でも間違った扱い方をしているケースも少なくありません。

しかし、ロッドが折れるとブランクスの破片が飛んできますし、ルアーには針が付いているので非常に危険です。

初心者は経験の浅さゆえに気付かないことも多く、中~上級者は慣れによる油断が生まれます。

本人だけの問題で済む話であればまだ良いのですが、狭い船内では他人を巻き込む可能性も十分あります。

ロッドやルアーの取り扱いに十分注意し、安全に釣りを楽しんでくださいね!

画像提供:岩室拓弥

筆者の紹介

釣具店・釣具メーカー勤務を経て、現在は福岡市東区箱崎港から出船している遊漁船「エル・クルーズ」の船長。

職業柄オフショアがメインとなっているが、元々は陸っぱりがメインでメバリング・エギングなど様々な釣りの経験も豊富なマルチアングラー。

遊漁船 エル・クルーズHP

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