『スティル エリアチューン』の良い所も悪い所も語っていくよ
スティルエリアチューンを使ったテクニック、マジックジャークについて
高浮力(ハイフローティング)ミノーを使用し、ダイブ後の急浮上で横の動きにスレたトラウトに口を使わせるテクニックを「マジックジャーク」と呼びます。
縦釣りの逆バージョンともいえるマジックジャークは、近年のトーナメントでもウイニングメソッドになる程によく釣れる釣り方です。
▼マジックジャークについてはコチラの記事で詳しくご紹介!
マジックジャークといえば…ザッカー50 F1!でも……
ハンクル ZAGGER(ザッガー)50 F1
マジックジャークを語る上で外せないルアーは、HMKLから発売されているザッカー50 F1でしょう。
今回はスミスのスティル エリアチューンの記事ですが、ザッカー50 F1は外せませんよね!
とはいえ、混雑時や環境変化により極端にトラウトの活性が下がっている状況では、ザッカー50 F1だけじゃ攻略できない場合もあったりします。
タフった時の救世主『スティル エリアチューン』
スミス スティル エリアチューン
スティル エリアチューンの出番は、ずばりタフコンディションです。
いろいろと短所もあるルアーなんですが、ピンチにこそ本当に助けてくれるスティル エリアチューンの良い所と悪い所、悪い所のなおし方をご紹介していきます!
マジックジャーク専用ともいえるミノーなんです
スミスが本気で作ったマジックジャーク用ミノー
スミスといえば、DコンタクトやAR-スピナーなど渓流釣りにおいて絶対的な信頼を勝ち得たルアーを多くリリースしているメーカーですね。
スティルも本来は自然界のワイルドトラウトを狙うために作られたミノーでしたが、管理釣り場用にチューニングされ“スティル エリアチューン”としてリメイクされました。
すなわち、マジックジャーク用に購入する際は必ずエリアチューンを購入するようにしましょう。
繊細なバランスによって生まれる高浮力
スティル エリアチューンには、フロントフックはついていません。リアフックとスプリットリングもこだわりぬかれています。
フックを交換するだけでバランスを崩してしまうので、替え針は「ヴァンフックSP-21BL #8」、スプリットリングは「サイズ:#00」を2個使用するようにしましょう。
少々面倒くさいのですが、長さ40mm、重さ1.3gという極小プラグの世界で高浮力を獲得するために限界ギリギリの絶妙なセッティングなんですね。
『スティル エリアチューン』の短所を正直にあげます
スティル エリアチューンは、トゥルーチューンが必要
トゥルーチューンとは、アイチューンとも呼ばれるチューニングで、ルアーが左右に曲がってしまい真っすぐ泳がない時にアイに施す微調整です。
スティル エリアチューンは、あまりにも絶妙なバランスで設計されているため、スナップの形状によって真っすぐ泳がなくなります。
曲がってしまう方向と逆向きにアイを少しずつ曲げて調整しましょう。
ルアーパッケージの裏面にも注意書きがされています。
実際に僕が使った際も、はじめは上手に潜ってくれませんでした。
とにかく飛距離が出ません
気になるレベルではなく、ハッキリ断言できるくらい飛びません。まぁ、大きさと軽さから想像はつくんですけどね。
強風時はちょっと厳しいかな……初心者の方にも使いづらいかと思います。
少しでも飛距離を稼ぐために、エステルラインの使用が望ましいでしょう。
モーリス スーパートラウト エリア マスターリミテッド スーパーエステル
フックは頻繁に交換が必要
これはスティル エリアチューンに限った話しではありませんが、とにかくよく釣れるので替え針は必須です。
フックは必ず、指定のヴァンフックSP-21BL #8を用意しましょう。
短所を倍返しで補ってくれる『スティル エリアチューン』のココが凄い!
まずはスティル エリアチューン凄さを動画でご覧ください
他のマジックジャーク用のミノーよりも動きに鋭いキレがあり、コンパクトで無駄がありません。
「スパッ!すぅ~…スパッ!すぅ~…パクッ!!」って感じでホントにリズム良く釣れてくれるルアーです。
小さくて軽いスティル エリアチューンのマジックジャーク
他のルアーの後でも釣れる……スゴいルアー
僕がスティル エリアチューンを使って一番すごいなと感じたのは、他のルアーでマジックジャークを散々やった後でもトラウト達が好反応を示したことです。
大きく動きすぎず、ハッキリとしたメリハリのあるマジックジャークができるのがスティル エリアチューンの強みですね! 魚がスレにくい!
レインボーの他にブルックやイワナも釣れました
マジックジャークはニジマスに効果的な釣り方ですが、スティル エリアチューンではイワナやオショロコマも掛かってきました。
元祖スティルの稚魚っぷりもしっかり残っているのでしょう。
いろんな魚種を釣るのが趣味な僕にとって、こういうルアーはありがたいです。
2個目のマジックジャーク用ミノーとして必須です!
飛距離に大きなハンデを追っているスティル エリアチューンですが、スレに対する耐性は飛距離を補って余りあるアドバンデージだと思います。
マジックジャーク用のミノーをお探しの方は、ぜひ2個目のルアーとしてスティル エリアチューンを試してみてはいかがでしょうか。
筆者紹介
山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活躍する。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017