目次
琵琶湖レンタルバスボートの魅力

日本一の広さを誇る琵琶湖。デカバスが毎日のように釣り上げられており、日本のバス釣りの聖地と言っても過言ではないでしょう。
そんなフィールドを、どでかいバスボートで縦横無尽に走り回って釣りをすることはバサーの憧れ。しかし、数百万円を超えるようなマイボートをいきなり買うことは現実的ではありません。
高田
ところが船舶免許さえ持っていれば、それらを誰でも体感できる方法があります。それはバスボートをレンタルした釣りです。

バス釣りの魅力が詰まった琵琶湖レンタルボート。「挑戦してみたいけれど、わからない事が多すぎて不安」
そんなアングラーのために今回は筆者(ビックリマン高田)が、初めてのレンタルバスボートの乗り方を徹底解説します。
琵琶湖レンタルボートの準備

琵琶湖のバスボートフィッシングと言えど、基本的にオカッパリと同じ釣り道具が使えます。
ロッド、リール、ライン、ルアー、それから小物。プライヤーなども、ふだんオカッパリで使っているものでOKです。
ボートにはタックルが沢山積めるので、いつもは悩んで選んでいるタックルも全部積んじゃいましょう。
バスボートのレンタルは船舶免許が必要

ボートを動かすための免許。これは絶対に必要で、湖上でも携帯しておかなければなりません。
バスボートは20馬力を超えるものが多く、2級小型船舶免許、もしくは1級小型船舶免許が必要になります。
桜マーク付きライフジャケットもお忘れなく

落水時に命を守るライフジャケット。乗船者全員に着用が義務付けられています。
ライフジャケットならなんでもいいわけではなく、国土交通省型式承認基準適合品である「桜マーク」がついたものを利用しなければいけません。
高田
マストで必要な道具は多くありません。船舶免許さえ持っていれば、意外と敷居は高くないんです!
レンタルボート予約の手順
初心者は『南湖』がおすすめ

琵琶湖はとても広大です。1日で全てのポイントを釣り切るのは不可能と言って良いでしょう。そのため特にやりこみたいポイント付近のレンタルボート屋さんを探すと、とっても楽です。
琵琶湖には南湖と北湖がありますが、初心者の方は南湖から出船することをオススメします。
北湖は水深が深く、荒れるととても危険で、時にはベテランのボーターまで命を落とすこともあるくらいです。
高田
南湖は北湖と比較すると穏やかな事が多く、まずは南湖で慣れてからの北湖のチャレンジをオススメします。

今回利用したのは、南湖専門のレンタルボート『フィッシングゲート』。ガソリン代込みで良心的な価格が魅力のボートハウス。
ミックバスクラブの中にあり、スタッフさんも親切で初めての方の利用も安心です。
ホームページを見てボートを選ぶ

殆どのレンタルボート屋さんのHPではバスボートの種類や写真と共に、料金やガソリン代が含まれているか否か、装備はどんなものが付いているかなどが確認できます。

人数や予算で決めるのが正解ですが、予算の許す限り大きなボートをレンタルすることを安全のためにオススメします。今回は筆者+2名(編集部)の計3人ということで、19ftの「トライトン19xs」をレンタルすることにしました。
高田
ちなみにこのボートはガソリン代込みで32,000円。つまり1名あたり約10,600円。この金額で琵琶湖のバスボートフィッシングを堪能できるって凄いですよね。
電話をかける
予約したいボートが決まったら電話をかけましょう。レンタルしたいボートを伝えるだけで基本的には予約完了です。目当てのボート予約が埋まっていることもあるので、その際は近い条件のボートの空きを尋ねると良いでしょう。高田
ボートの種類に迷っている場合は予算と利用人数を伝えて、電話でどのボートにするのかをスタッフの方に相談してみても良いですね。また出船時間は季節によって変わるので、念のために予約時に聞いておくと良いでしょう。
レンタルボート利用当日の手順
ボートハウスに到着して車を止める

まずは指定された場所に駐車しましょう。初めてでわからない場合はスタッフの方に聞けば教えてくれます。
マリーナによってはマイボート利用者と駐車場所が別であったりするので、必ず指定されたところに駐車してください。
駐車したらまずはある程度道具を下ろしてしまう事が筆者は多いです。
受付

船舶免許とお金を持って受付に向かいましょう。受付はボートハウスによって異なるので、わからない場合は近くのスタッフに質問しましょう。
受付は一通り説明を受けて、必要書類に記入する、という手順を踏むところがほとんどです。
船舶免許の確認もここで行う事が多いでしょう。料金は先払いのところと、後払いのところがありますが、フィッシングゲートさんはガソリン込みなどで受付時に支払います。

この時にボートハウスごとの進入禁止エリアなどの注意事項なども聞いておきましょう。フィッシングゲートさん特製のマップ。初めての人でもわかりやすいように解説されています。
荷物の積み込み

受付が終了したら利用するバスボートを案内されるので、そのボートに荷物を一式積み込んで行きましょう。

多くのバスボートにはストレージと呼ばれる収納スペースがあり、荷物を入れる事ができます

ロッドは基本的に両端に寄せて、付属しているロッドキーパーで飛ばないようにキチッと止めます。
後ろで釣りする人のロッドは助手席の横に置くのが一般的です。いずれもロッドティップがボートの外側に飛び出ないように注意しましょう。
スロットルレバー

荷物が積み終わったら、バスボートの操縦席に座ってボートの機能を確認します。まず確認したいのはボートを動かす操作を担う、スロットルレバーです。
前に倒すと前進のギアが入り、後ろに倒すとバックのギアが入ります。車のようなアクセルペダルがあるボートもありますが、アクセルペダルが付いていないボートはこのスロットルレバーでアクセル操作を行うことになります。
トリムスイッチ

スロットルレバーの横についているスイッチで、これは船外機とプロペラの位置を上下させるためにあります。操船に非常に重要なスイッチなので確認しておきましょう。
キルスイッチ

キルスイッチは基本的にスロットルレバー後方にあります。赤いコードが伸びているので比較的簡単に見つける事ができます。
これは操船者が船外に投げ出された時に、エンジンを停止させるための重要なスイッチです。操船時はキルスイッチのコード反対側の先端を、操船者に装着しておきます。
高田
キルスイッチのコードがスロットルレバーから外れるとエンジンが掛からない、もしくは止まる仕組みです。
出船

準備が完了したらいよいよ出発。準備が完了した旨をレンタルボート屋さんのスタッフに伝えましょう。トレーラー(ボートを乗せる台)ごとスロープまで運んでくれます。
エンジンをかける

レンタルボート屋さんの指示があったらエンジンをかけましょう。ほとんど全てのボートが車のようなエンジン始動キーが付いていると思います。
トリムを上げる

スロットルレバーの横についているスイッチで、これは船外機とプロペラの位置を上下させるためにあります。

トリムスイッチを操作することで船外機とプロペラは同時に上下するようになっています。トリムスイッチの上側を押すとトリムが上がり、下側を押すとトリムが下がります。
出船直後はスロープで傾斜が付いていて浅いことが多いので、プロペラが水面に少し浸かるくらいに調整すると良いでしょう。下げ過ぎるとペラを湖底にぶつける可能性があります。
最初はバックでスロープから離れる

準備が終わったらレンタルボートのスタッフさんがボートを水面に押してくれます。そうするとバスボートが水に浮かびます。
ボートハウスによって異なりますが、30〜40mほどそのままスローにバックして湖面に出ましょう。

スロットルレバーを後方に倒すことでバックギアが入ります。コツはおおよそ30度くらいまでは素早く動かすこと。
バックギアが入るとガチッと音がします。ギアが入ってしまえばアイドリングでスローに動くのでそのままバックで進みましょう。
レバーを一気に後ろまで動かしてしまうと急速でボートが動いてしまうので注意してください。
高田
ボートはハンドルを切った方向に反応するまで時間差が生じてしまいます。真っ直ぐバックするのは難しいですが、船外機の向きを見ながら調整しましょう。
ボートを回転させる

30mほど沖に出て水深が確保(目安は1.5〜2m)できたら、ギアを前進に入れて、ハンドルを切り90°回転しましょう。
コツはバックと同じくおおよそ30度くらいまでは素早く動かすこと。
前進ギアが入るとガチッと音がします。ギアが入ってしまえばアイドリングでスローに動くのでそのままアイドリング状態で前に進みましょう。
アイドリング

構造上、オイルが行きわりにくいためアイドリングをして各部にオイルを馴染ませる必要があります。アイドリングをしないと船外機の寿命が縮むだけではなく、最悪の場合直接の故障の原因にもなります。
高田
前進にギアを入れた状態で約3分。アイドリングでゆっくり進んで行きましょう。特に西岸は岸から300mはデッドスロー(7ノット以下)エリアなので、距離の基準は300mとしてもいいかもしれないですね。
航行
トリムを一番下まで下げてプレーニング

アイドリングが終わったらいよいよ出発です。トリムを一番下まで下げて、シフトレバーを全開で前進に入れます。
そうするとバスボートは急加速するのと同時にボートの先端が上がります。そのまま減速せずにスピードを維持すると、上がっていた船首は徐々に水平に戻って行きます。
滑走

水平に近くなったら、トリムを少しずつ上げて行き、船外機のペラを水平に近づけて行きます。
トリムを一番下まで下げた状態で滑走すると、舵の効きが悪くなるばかりか、スピードも出ず、燃費も落ちるので、最も力のロスしない角度まで上げるのがコツです。
高田
角度は湖面の状態や、ボートの大きさ、エンジンの大きさにもよるので一概には言えませんが、走りながら少しずつ上にトリムを上げていくと、ハンドルの舵が軽くなるタイミングがあるはずです。そこを基準にすると良いかと思います。
停船
目的のポイントに近づいたら、速度を落として行きます。船はブレーキがついていないため急に止まる事ができません。目的地の少し前から減速しましょう。その時にトリムを減速と共に下げていくのが自分の引き波を被らないコツです。スロットルレバーも徐々に真ん中に戻して行き、最後は中立の位置まで持って行きます。
中立になって停船したことを確認したらエンジンを切りましょう。これでバスボートの移動は完了です。
釣り中の操船とバスボートの釣りのコツ
釣り中はエレキで操船する

ポイントに到着してエンジンを止めたら、釣りが始まるわけですが……釣り中はエンジンではなくエレキを使って操船します。
このエレキの操作方法はバスボート以外の小さなボートのものと全く同じです。エレキの操船方法については下記記事にて詳しくご紹介しております。
ボートは風や流れで動く

ボートは水面に浮いています。そのため風や流れがあるとボートも流されるのです。
「ラインが走っているように見えて、アワせてみたら自分が動いていただけだった」ということは、ボートフィッシング初心者にはよくあること。

基本的には風上から風下に向かってボートは流されていきます。そのため基本的には狙いたいエリアの風上にボートをつけて、風下に流されながら釣っていくことが大事です。
初心者はこの原則を覚えることが琵琶湖バスボートで魚を釣るための第一歩となるでしょう。
スポットロック機能がついたエレキが便利

今回レンタルしたバスボートには同じ場所に自動的に留まってくれる、スポットロックという機能がついたエレキが搭載されていました。
このようなエレキはボタンを押すだけで、GPSデータを元に位置情報を割り出して、同じ場所に自動的に留まってくれます。
高田
スポットロック付きのレンタルボートは決して多くはありませんし、料金も高くセッティングされていることも。しかし、強風時など、釣りがとても効率的なものに変わります。
魚探は重要な情報源

ボートフィッシングの非常に大きなメリットは魚探を使えることでしょう。地形、ウィードの有無、ベイトの量などを確認しながら釣る事ができます。
魚探をしっかり読めようになるには慣れが必要ですが、数を重ねていくことでそこから読み取れる情報はとても有益になります。
どれがウィードで、どれが地形変化なのか、手に取るようにわかるようになると釣果は伸びるでしょう。
GPSでポイントを確認する

広大な琵琶湖では自分のいる位置を見失うことがよくあります。気がついたら知らぬ間に数百メートル流されているということもあります。そんな時に便利なのが携帯のマップアプリ。
マップ上のGPSを確認することで自分のいる位置や流された距離や一目でわかるでしょう。
また見つけたポイントを現在地にスポットマーカーの打てるものがあると、次回に釣行するときにも同じポイントに入れるので便利です。
帰着

レンタルボートハウスにはそれぞれ帰着時間が定められていて、季節によっても変動します。(夏季より冬季の方が帰着時間が短い)
帰着時にはバスボートを陸上にあげるランチングという作業が必要です。この作業がバスボートの操船の上で最も難しい作業かもしれません。
今回レンタルしたフィッシングゲートさんは、桟橋にボートをつけて帰着すると、スタッフの方がランチングの作業をしてくれます。心配な人はランチングを行ってくれるレンタルボートを利用するのも良いでしょう。
高田
自分でランチングをする時のコツは最後までギアを前進に入れながら微速でトレーラーに真っ直ぐ進んでいくことです。トレーラーが近づいた時に中立に入れてしまうと舵が効きにくくなるので失敗しやすくなります。
誰でも楽しめる琵琶湖バスボートフィッシング

バスボートを購入となると誰でも手軽にとは行きませんが、レンタルバスボートなら誰でも簡単に聖地でのバスフィッシングを楽しむ事ができます。
取材日当日は小さいバスがポロポロ。たまに40UPが混じる。そんな状況でした。いい時に当たれば50アップが入れ食いになることも珍しくありません。
高田
夢のロクマルサイズが、“ポロッと”釣れてしまうこともある琵琶湖。ぜひ憧れの琵琶湖バスボートフィッシングに挑戦してみてくださいね!。
琵琶湖南湖レンタルボート店一覧
高田
最後に。南湖のレンタルボートハウスをリストをご紹介します。お気に入りのレンタルボート屋さんを見つけて琵琶湖でバスボートフィッシングを楽しみましょう。
西岸
フィッシングゲートhttps://www.fishing-gate2010.com/
大橋マリーナ
http://oohasi-marina.com/https://www.fishing-gate2010.com/
アークロイヤルボートクラブ
http://www.arkroyal.jp/
ミヤコマリーナ マリックス
http://www.m-marix.co.jp/
ランカーハウステラダ
https://www.lunkerhouse.com/
キャッツボートクラブ
http://www.cats-boat.com/
フェイスバスクラブ
https://www.face-co.jp/
マリーナフレンズ
https://www.marina-friends.com/
ビワコマリン寺田
http://www.biwakomarine.co.jp/
ラグーンボートクラブ
https://lagoon-boat.jimdofree.com/
東岸
フロントラインhttp://boatyard-frontline.jp/#home
レークマリーナ
https://www.face-co.jp/
マザーレイクボートクラブ
http://www.mlbc3066.com/index.php
からすまフィッシャーマンズパーク
https://shiga-rentalboat.com/
ライタープロフィール

海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。国内の釣行はバスがメインですが、GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。とくに琵琶湖の釣りが得意分野です。年間釣行日数は300日。
ライター記事一覧はこちら
Always had high hopes.
2019:5100g
I wanted Monsters,I want Monsters…
Put my past Trophy’s .I vie for new Trophy’s.
2020:5110g
2008:4800g
2019:4600g#sences#transcendencejp pic.twitter.com/DbNIWc6LNH
— ビックリマン高田雄介 (@bikkurimantkd) April 7, 2020
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