クロダイのハイシーズン到来!
私の住む東海エリアでは、夏が近づくとクロダイ(チヌ)がシャローエリアに入り込み、ルアーでも狙いやすくなります。
総称してチニングといわれますが、今回ご紹介するのは鉄板バイブレーションを用いたルアーゲーム。
私は“クロダイ鉄板”と呼んでいます。激しいバイトにたまらない引き味、これをやらない理由はないでしょう!
クロダイ鉄板との出会い
初めはシーバスの外道として釣れていたクロダイ。時にはシーバスよりも数が釣れる日もありました。
その時投げていたのは、鉄板バイブレーション。
あまりにも外道としての釣果が多かったので、鉄板バイブを用いて狙って釣ってみたところ、再現性が高くて面白い釣りだったというわけです!
筆者の紹介
https://instagram.com/p/BlaX7wQhxms
内田聖
愛知県在住。愛称はウッチーダ。仕事・家庭・釣りと3足のわらじを履き、日々奮闘中のサラリーマンアングラー。
APIAではプロスタッフ、BlueBlueではフィールドテスターと2社を兼任。イベントなどではトークショーを担当することも。
2019年6月現在、わたしもクロダイ狙いでフィールドに立っています! 分からないことはインスタグラムでご質問ください!
釣り方が簡単すぎる!
釣り方は基本ただ巻きオンリー。
ルアー操作に関しては“投げて巻くだけ”なので難しいことはありません。
鉄板ルアーの安定した波動が出るタイミングを掴み、ある程度正確なキャストができるようになれば誰でも簡単に釣れるようになります。
こんなサイズも出ます!
クロダイ鉄板で釣れる魚は良型が多い印象を持っています。もちろん地域差もあると思いますが、特に河川のシャローに差すクロダイは良型が多いですね。
私自身も過去にこの釣りで62センチのクロダイをキャッチできており、自己記録となっています。
身近な場所でこんな大きい魚が釣れると興奮しますよね!
狙うポイントを抑えましょう
クロダイは磯場や港湾、河川と生息域も広く、おかっぱりからでもウエーディングでも狙う事のできる魚です。
特に鉄板バイブを多用するのは港湾部や汽水域の河川の釣りですね。そして狙う場所には幾らかの特徴があります。
干上がるくらい浅い岩場
クロダイはカニやエビといった甲殻類の多い岩場を徘徊しています。
特に干潮になると干上がるような岩場は、潮位の変化とともに回遊してくることが多い印象です。
壁に付いた貝が多い場所
壁についたカラス貝などが多い場所にもクロダイが多く潜んでいます。日中などに橋脚や壁際を観察していると、体をくねらせながら壁に付いた貝を食べている姿をよく見かけます。
こういった壁際もクロダイを狙う一級ポイントとなりますので、潮位のある時間にチェックしましょう。
あまり狙われていない超シャローの”砂場”
意外とアングラーに狙われていないシャロー河川の砂場。しかもひざ下くらいのシャローの砂場にもクロダイはいます。
こういった場所は貝類やカニ、ハゼなどのベイトが豊富でクロダイが回遊している事も多いです。
アングラーの想像しているよりもかなりシャローです。ウェーディングで流心に向かう際に通り過ぎるくらいの場所にも、大型のクロダイが潜んでいる事があります。
タックルのセッティング
シーバスタックルでOK
鉄板バイブは比較的重量があるので、シーバスを狙うようなタックルが使い易いです。シーバス用のライト~ミディアムライトあたりのロッドが使い易いですね。
リールも2500~3000番代がマッチします。シャローの岩場などは根ずれも多いので、大型が掛かっても浮かせるパワーがあると安心ですね。
私はAPIAのGRANDAGE STD 90MLを愛用しています。
リーダーは太めを用意しよう
メインラインはPE1.0号くらいが使いやすく、岩場や貝殻が多い場所を狙う際はリーダーは太いもの(フロロ25ポンド程度)がオススメです。
魚に対してというよりも、擦れによるルアーロストを防ぐためです。
特に岩場や手前の岸際を狙う場合はリーダーが擦れて傷みやすいので、こまめにチェックしておきましょう。
少しでも傷んでいたら、面倒くさがらず結びなおす事が釣果を重ねるのにとても必要なことです。
フィッシュグリップがあると便利
タックルではありませんが、フィッシュグリップがあると便利ですね。
クロダイは歯がとても鋭いので、釣りあげた後にフックを外す時やブツ持ち写真を撮る際には重宝します。
内田流!必殺メソッド
小刻みに岩場を攻める
干潮で干上がるくらいの岩場を、潮が満ちて岩が見えないようなタイミングで狙います。
基本は投げて巻くだけ。根掛かりしないように着水と同時に巻き始めます。岩をルアーが超えるタイミングに、バイトが集中します。
あまり遠くへ飛ばす事は考えず、細かい距離感で扇状に投げて全体を探るように狙っていきましょう。
岸際並行巻き
イチオシなのが、護岸際の平行巻きです。水面へ斜めに落ちるような場所がいいですね。こういった場所もクロダイの魚影がかなり濃いです。
こちらも遠くへは投げず、沖側1~2メートル×岸際10メートルくらいの感覚にキャストし、ランガンしていきます。
根掛かりした場合は慌てず、テンションをかけたままルアーの反対側まで歩いて引っ張ると外れますよ。
ボトムコンタクト
岩場も岸際もボトムコンタクトが有効です。
狙って当てるというより、たまに『ゴン』と背の高い岩には当たるぐらいの感覚がいいですね。
岩に当たった瞬間のルアーの挙動は人が故意に作れるものでもなく、いかにも逃げ惑うベイトを表現できており、リアクションバイトを誘発しやすいのです。
ここをマスターするといっきに釣果は上がります。
砂場のただ巻き
河川や干潟などのウエーディングするような場所で、水に浸からず岸からキャストし50~60メートルの範囲を広範囲にただ巻き。
特にマイクロベイトやハゼなどのボトムベイトがいるような場所では強いメソッドです。
緩やかに斜めになっておたり、ボトム形状に変化があるような場所を狙いましょう。
愛知ではキビレの方が実績が高いですね!
BlueBlueのTRACYはまさに「クロダイ無双」!
私がこの釣りに愛用するルアーがBlueBlueの「TRACY」です。この釣りでは全国的にかなりの実績が高いルアーです。
シャローのクロダイを狙うのに必要な要素を全て備えたルアーと言えます。
シャローの釣りに抜群の適応力!
何といってもシャローへの適応力。鉄板バイブの中でも比較的波動の弱いタイプなので、引き重りも少なく軽い力で使う事が可能です。
重量は25グラムと15グラムがあり、その時の潮位やポイントの水深で使い分けましょう。
ベイトが上ずっている時は15で上を狙い、深みのある場所は25といった感じで使い分けも可能です。
低重心・水平姿勢の安定スイム
鉛の配置が頭部から腹部まで軸を作るようにレイアウトされ、スイム姿勢が水平で安定しており、いかにもベイトライクなこともバイト数が多い理由に挙げられます。
低重心で岩に当たった時にすぐ元のスイム姿勢に復元する能力も高く、テーリングが少ないのでストレスなく使っていく事ができます。
鉄板は遠くへ投げるだけが全てではない。
今回は鉄板バイブでクロダイを釣る方法を解説しましたが、上記の通り比較的近距離を狙う釣りです。クロダイのバイトは手前が多いという事ですね。
今回の記事でお気づきの方もいるとは思いますが、クロダイはほぼ“おかっぱり”で捕っています。ウェーディングはほとんどしていません。
鉄板特有の波動を近場のみで使って魚を誘う釣り。無理に沖を狙おうとせず、根掛かりしても干潮になればルアーを回収できるくらいの場所が「狙い目」という事です。
ぜひクロダイの活性が上がるこの時期に、クロダイ鉄板を試してみて下さい!