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メガバスがトラウト業界へ進出!GREAT HUNTING 始まる!
メガバスに対する印象はとにかくカッコ良すぎて……

アラサーの僕にとって『メガバス』は、ガラスケースに入れられてキラキラと光るポップXやグリフォンゼロなんです……。
ポイントを貯めないと購入できず、僕ら中学生では到底買えない憧れのルアーメーカーでした。
心底グリフォンゼロが欲しくて池の木に登ったり、泳いだり。必死にロストされたルアーを探していた時代が懐かしい(笑)。
そんなメガバスが、グレートハンティングと銘打ってトラウト界へやってきました!
狩る。狩られる。大自然に立ち向かう グレートハンティング

近くの釣具店で、ひと際カッコいい渓流ルアーが目につきました。
基本的に釣果優先主義で、リュウキとDコンで買い物をすましてしまう僕にとって珍しい現象です。
とはいえ、僕が好きな源流域で使用するルアーなんて扁平ボディであれば何でも良く、こんな小さなルアーにあれやこれや特徴を付けられるものでもありません。いつもこんな感じで新規ルアーは見向きもしないのですが……。
手に取ったルアーをしっかり覗き込むと、釣果最優先主義の僕の心をくすぐる目新しい物がついているではないですか!
購入を決めた理由はバーブレスフック “鬼手仏針”

フックを見て、このルアーは本気で魚を狩りにいってるなと直感しました。
まるでアユ釣りに使う掛け針のような形状の鋭いフック。パッケージには鬼手仏針と書かれています。
恐らく「きしゅぶっしん」と読むのでしょう。鬼手仏心(意味:残酷な行いに見えても、相手を思いやった行い)とかけているのでしょうか。
このフックを使ってみたい! そう思い、源流域でのイワナ用にGREAT HUNTING 45 Flat Side Fast Sinking(2.9g)を購入してみました。
メガバス グレートハンティング45フラットサイド FS
全長:45 mm
自重:2.9 g
タイプ:Fast Sinking
フック:鬼手仏針 #12
自重:2.9 g
タイプ:Fast Sinking
フック:鬼手仏針 #12
グレートハンティングミノー45フラットサイドFSを机上インプレ
扁平ミノーに分類されるグレートハンティング フラットサイド

源流や渓流でイワナやアマゴ・ヤマメを狙う場合、50mm前後のシンキングタイプの扁平ボディのミノーが活躍します。
僕が愛用しているDUO/スピアヘッドリュウキやスミス/Dコンタクトなど、極論をいえばどれも同じような形をしています。
グレートハンティングミノー フラットサイドも他社のミノーとよく似た“釣れる扁平ボディ”をしています。
美しいメガバスのルアーとして一切の妥協を感じさせないグレートハンティングミノー

渓流用ルアーの形が似てくるのは仕方のないことで、勝負するとなれば価格か装飾でしょう。
ヘッドのデザインや、ルアー腹部の曲線、側線のリアル感。
もはや渓魚を釣るという目的の中では、不要とも言えるルアーデザインに本気で取り組んでいる姿勢が「やっぱりメガバスって凄いなぁ」と素直に感じさせてくれます。
細かな違いを探してみる

他社のルアーとの違いを強いて挙げるならば、グレートハンティングミノー45フラットサイドFSのリップについて、やや細いのが気になります。
多くの渓流用シンキングミノーは、リップでしっかり水を受けるように作られています。この形状から察するに、ただ巻きでは泳いでくれそうにありません。

また、どうも重心が前方にかなり寄っているようです。
パッケージからルアーを出し、触ってよく観察するほど「このルアーもしかして……外見だけ綺麗で全然ダメなんじゃ?」と不安になってきます。
はたして、細いリップと前方重心はどんな動きを演出するんでしょうか。この時点では期待度低めです。
グレートハンティング45フラットサイドのスペックについて
■GREAT HUNTING 45 Flat Side FS
- ・全長:45mm
- ・自重:2.9g
- ・タイプ:ファーストシンキング
- ・適合フック:鬼手仏針#12
フローティングミノーがお好きな方もご安心ください。F(フローティング)モデル(重さ:1.7g)もリリースされています。
ベイトフィネスにはちょっと軽いかな……。ポイントが広い渓流で45mmは小さいかな……。という方向けにワンサイズ大きい50mmも販売されています。
こちらもF(2.5g)とFS(4.0g)がラインナップされており、抜かりが無いなと感じます。
メガバス グレートハンティング50フラットサイド FS
全長:50 mm
自重:4.0g
タイプ:ファーストシンキング
フック:鬼手仏針 #12
自重:4.0g
タイプ:ファーストシンキング
フック:鬼手仏針 #12
気になるグレートハンティングミノーのお値段は?

GREAT HUNTING 45 Flat Side FSのメーカー希望小売価格を調べてみると1,430 円(税別)と渓流ルアーでは平均的なお値段。
スミス/Dコンタクトのメーカー希望小売価格1,600円(税別)よりも安いんですね。
渓流用ルアーとして、価格は合格! あとは肝心な実釣能力ですね。
それでは、グレートハンティングミノー フラットサイドを持って現場に行ってみましょう!
イワナを相手にグレートハンティングミノー フラットサイドを試してみました
一投目はただ巻きで使ってみます

アップ(上流向き)にキャスト。やはりただ巻きではあまり上手に泳いでくれません。でも、これは想定の範囲内です。
ファストシンキングミノーをただ巻きで使うことはまずありませんからね。
気になるトゥイッチの動きをチェックすると、これは想定外! 何と言うか……切味抜群のナイフで肉を切った感じ!!
細いリップが水を切り裂く ダート系アクション

軽めのトゥイッチで「スパッ!スパッ!スパッ!」と左右に綺麗にダートしてくれます!
これは使っていて気持ち良いです。水を押しのけて動くというより、切り裂いて飛ぶといった感じでしょうか。
恐らく前方重心であることも、この切味鋭い動きを演出する要点になっているのでしょう。
明滅がはっきりと出る優れたロール系アクション

もう少し細かな動きをみようと思ったら早速、綺麗なイワナが掛かってきました。鋭いダートアクションへの反応は良さそうです。
気を取り直して、左右に飛ばしたルアーをよく見ると「キビキビッ」と凄い速さでロールしています。
フラットなルアーがこのきめ細やかなロールをしてくれると、水中では細い-太い-細い-太いの明滅がはっきりと起きているはずです。
ブリブリ動かしたり、大きな平打ちアクションは苦手

形こそオーソドックスな扁平シンキングミノーと大差はありませんが、動きは大きく異なる印象を受けました。
正直、一般的な渓流用シンキングミノーを期待して使うと動きの大きさに多少の物足りなさを感じてしまうかもしれません。
物の見方を変えて、明滅で魚のリアクションを誘発するルアーとして捉えれば、今までにあまり無いタイプのルアーですね。
間違いなく、タックルボックスに1つ入れておいて損はないでしょう。
浮き上がりにくく、スピーディーに使えるサーチベイト

前方重心のため、フォール速度が速く、動きもキビキビと素早く動いてくれるため、ネチネチと使うのではなく、ランガン向きのルアーだなと思いました。
実釣当日は、前でミミズの餌釣りをしてもらいながら2番手で遡行したのですが。2時間程で8尾もイワナを手にすることができました。
鋭いダート&明滅ロールアクションは、イワナにも効果的ということですね。
僕の感覚ではかなり釣れた2時間となりました。その理由は、ルアーの動きに加え、やはりあの変わったフックにありました。
鬼手仏針がヤバすぎ。刺さる・バレない・すぐ外せる
合わせなくても掛かってしまう凄い釣り針

チェイスしてきた渓魚がなかなかフックアップしないってことは、渓流釣りでは日常茶飯事です。
そんな日常を変えてくれるのではないか! 鬼手仏針はそう思わせてくれるフックでした。
「あっチェイスしてる!」と思ったら掛かるんです。本当に。フッキングせずとも、鋭い針先で魚を絡めとるように針掛かりします。
貫通力が尋常じゃない

こちらから力を掛けずとも、魚体の僅かな重さでスッと掛かります。
刺さるというより、ヌルっと吸い込まれるように針先が食い込んでいくようなイメージです。
この掛かり方は他に類を見ません。長袖を着てないとちょっと怖いくらいです。
バーブレスなのにとにかくバレにくい

鬼手仏針はバーブレスとなっていますが、今回の釣行では10ヒット8キャッチという成績でした。
バレやすい渓魚を相手にこの成績は優秀だと素直に感じます。バーブ付きのトリプルフックと差はないでしょう。
奇怪なまでに曲がった形状が、一度魚の顎を捕らえるとしっかりホールドして離さないというワケですね。
スレ掛かりが増えるというのが最大の短所でしょう

鬼手仏針を使っていて気になったのがスレ掛かりです。8キャッチとは別に2尾スレ掛かりがありました。ちょっと多かったかな。
渓魚はじゃれるようにルアーにアタックしてくるため、スレ掛かりは仕方ありませんが、気にされる方は使用を避けた方が良いでしょう。
グレートハンティングをどう捉えるか。僕は本当に貴重な1匹との出会いならば、スレだろうがタモ網だろうが定置網でも。
何でも嬉しいタイプなので、こういう思考の針は大歓迎です。
卑劣で優しい そんなフックです

狩られる魚にとっては、卑劣極まりないと思われるであろうこの鬼手仏針ですが、バーブレスですので魚から釣り針を外すのはとても簡単。
針が細いので魚体に与えるダメージもほんの少しでしょうが軽減できているかもしれません。
個人的にはバーブ付きトリプルフック派でしたが、これを機に鬼手仏針に変えてみようかなと検討しています。
トリプルフック派の方で魚へのダメージを軽減させたいと思っている方にオススメです!
筆者紹介

山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。
餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活躍する。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017
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