メンテ難民におすすめしたい万能オイル

それが、スズキ機工の「LSベルハンマー」。
本来は工業機械や自動車部品など、かなりハードな環境で使われる高性能潤滑オイルなんですが、その“摩耗を抑える力の強さ”から、釣り人の間でも万能オイルとしてじわじわ支持されている1本です。
おかもち
もちろん、メーカー純正オイルの使用が基本ではあるものの、「まずは手軽にメンテを始めたい」という人には、かなり現実的な選択肢と言えるでしょう。
迷ったらとりあえずこれ1本!その理由は?

リールメンテナンスにおいて、オイルの役割はパーツ同士の摩擦を減らし、摩耗を防ぐこと。リールを長く快適に使うためには欠かせない要素です。
本来は、注油する部位ごとにオイルの粘度を使い分けることで、より性能を引き出せます。ただ、この“使い分け”がハードルになっている人も多いはずです。
そこで注目したいのが、LSベルハンマーの特性。なぜ“とりあえずこれ1本”と言えるのか、その理由を順に見ていきましょう。
潤滑性能が高い

リール用オイルに欠かせないのが潤滑性能の高さ。その点において、ベルハンマーはかなり優秀です。
とくに感じるのが、負荷がかかったときの滑らかさ。巻きが重くなりにくく、金属同士が擦れるような嫌な感触も出にくい印象があります。
その理由は、金属表面に強力な潤滑被膜を形成するため。この被膜が金属同士の直接接触を防ぎ、摩耗の低減につながります。
オイル本来の役割である「部品の保護」という点でも、信頼できる性能です。
おかもち
粘度は中粘度寄りの低粘度で、扱いやすさも十分。
多くのリールで、幅広いシチュエーションに対応しやすいオイルといえるでしょう。
浸透性能が高い

ベルハンマーは潤滑性能だけでなく、浸透性能の高さも大きな特徴です。
細かな隙間にも入り込みやすく、リール内部の細部までしっかり行き渡りやすい印象があります。
おかもち
余談ですが、固着したプライヤーなどに使うと、オイルが浸透してサビが浮き、動きが改善することもあります。
それだけ“入り込む力”の強いオイルといえるでしょう。
持続性が高い

金属表面に形成した皮膜はとても強力で、水分でも洗い流されにくく、潤滑性能をより長時間持続させることが可能。
そのため、部品の保護という点でも高い効果が期待できます。
大容量で安価

釣り用の高性能オイルは30mlで3,000円程度するものも多くあります。
LSベルハンマーは420mlで3,000円切る価格で購入でき、コスパ面でも非常に優秀なオイルと言えるでしょう。
ただしデメリットも
非常に高い性能を持つオイルですが、釣り専用のオイルではないためもちろんデメリットも存在します。
粘度の安定性に欠ける

そもそもリール用のオイルは大きく鉱物油と合成油に分類することができますが、LSベルハンマーは鉱物油です。
鉱物油は石油を精製して作るオイルですが、温度によって粘度が安定しづらかったり、酸化によって粘度が上昇しやすい一面があります。
とくに、冬時期などの低温期には粘度が上がってしまい、使用感に影響を及ぼすことが。
この点は釣り用の高性能オイルとして発売されている合成油の方が優れます。
防錆性能は決して高くない

メーカーとして防錆性能も謳われていますが、屋外使用を前提とした“強力な防錆オイル”という位置づけではありません。
実際の性質は屋内向けに近く、海水や雨にさらされる釣り環境では、防錆目的で過信しすぎない方が安心です。
とはいえ、極端に錆びやすいわけではなく、通常の使用やメンテナンスを行っていれば大きな問題になるケースは少ない印象です。
おかもち
構成は鉱物油+添加剤ベースで、多くの純正オイルに近い設計。
防錆性能も“純正オイルと同等レベル”と捉えるとイメージしやすいでしょう。
軽量ルアーのキャスト性能は劣る

ベルハンマーは汎用性が高い一方で、軽さを極限まで求める用途にはやや不向きです。
粘度自体は低めですが、釣り用の超低粘度オイルほどサラサラではないため、スプールの回転の軽さという点では専用品に一歩譲る印象があります。
そのため、ベイトフィネスのように軽量ルアーを扱う釣りでは、専用オイルと比べてキャスト性能の差を感じる場面もあるでしょう。
実際のメンテナンス手順
※リールによって推奨されるメンテナンス方法が異なる場合があります。
作業前に取扱説明書の内容もあわせてご確認ください。
スピニングリールの場合
スピニングリールは基本的に防水構造となっているため、使用時に外的影響を受けやすいラインローラー・ハンドルノブ・メインシャフトをメインに、必要に応じてハンドルシャフト部のベアリングに注油しましょう。
▶︎ラインローラー

糸ヨレによるライントラブル・異音など、スピニングで一番トラブルの原因になりやすい箇所です。
回転性能を失わないように注油しましょう。
▶︎ハンドルノブ

中位機種(目安としてベアリング6個以上)になると、ハンドルノブにもベアリングが搭載されていることが多くなります。
注油の際は、オイルがハンドルノブに付着するとベタつきの原因になるため、ハンドルキャップを開けてベアリングに直接注油するのがおすすめです。
▶︎メインシャフト

スプールが上下運動するためにメインシャフトが摺動します。
メインシャフトにも注油することで巻き抵抗を下げることができます。
▶︎ハンドルシャフト部ベアリング

ハンドルとハンドルキャップで防水構造になっているため水は侵入しにくいですが、ボディを分解せずに注油できるので、定期的に注油することをおすすめします。
ベイトリールの場合
ベイトリールはスプールを直接回転させなければならない構造上、スピニングリールと異なり内部を防水構造にすることが難しく、内部に水が浸入しやすいです。
なので、スピニングリールよりよりメンテナンスの重要性が高いです。
▶︎スプール周辺べアリング

ベイトリールの特徴でもあるキャスト性能に直結する箇所なので、回転性能を損なわないようしっかり注油しましょう。
スプールは両端で支持されており、パーミングカップ側・メカニカルブレーキキャップ側それぞれにベアリングがあります。
また、最近の中位機種以上ではスプール自体にもベアリングが搭載されていることが多いため、その場合は忘れずに注油しておきましょう。
▶︎ハンドルノブ

スピニングリール同様、中位機種以上(目安としてベアリング7個以上)になると、ハンドルノブにもベアリングが搭載されていることが多くなります。
ハンドルノブは先端側と根元側の2点で支持する構造ですが、両方にベアリングが入っているのは一部の上位機種に限られます。
片側のみの場合は、先端側にベアリングが配置されているケースが一般的。
注油の際は、オイルがノブ表面に付着するとベタつきの原因になるため、ハンドルキャップを開けてベアリングに直接注油するのがおすすめです。
▶︎レベルワインダーおよび支持ベアリング

レベルワインダーは、スピニングリールのメインシャフトと同様にラインを整列させるため、左右に駆動するパーツです。
ここに注油することで巻き抵抗の軽減につながります。
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上位機種になるとレベルワインダーの両端に支持ベアリングが搭載されているため、忘れずに注油しておきましょう。
ベルハンマー使用時のポイント
つけ過ぎない

オイルのつけ過ぎは飛散の原因となります。
飛散すると本来オイルを付けてはいけないところに付着し、ノブがべたついてしまったり、ハンドルの逆転現象が起こったりします。
なのでオイルは少量でOK。目安としては米粒1粒分を意識してみてください。
おかもち
つけ過ぎてしまったときはティッシュ等で拭き取りましょう。
定期的にメンテする

油膜が残るため、部品の保護効果はある程度持続します。
ただし、酸化による粘度変化などもあるため、長期間ノーメンテナンスだと性能は徐々に落ちていきます。
これはどんなオイルでも同じなので、定期的なメンテナンスは欠かせません。
おかもち
その点、LSベルハンマーは手軽に扱えるのがメリット。
気になったタイミングでサッと注油するだけでも状態を維持しやすいのは強みです。
内部チューンは知識が必要

各リールメーカーでは、メーカーでのオーバーホールを推奨しており、ユーザーによる分解メンテナンスは保証対象外となる場合があります。
おかもち
トラブル時にサポートを受けられなくなる可能性もあるため、分解作業はある程度知識や経験をつけてから行うのがおすすめです。
メンテ難民の最適解になり得る1本

近年はリールメンテナンス用オイルが数多く販売されており、選びづらいと感じる方も多いはずです。
LSベルハンマーは潤滑性能が高い万能オイルで、部品を確実に保護しリールを永く使える状態をキープしつつ、どんな釣りにも対応しやすい粘度であるため、リールのメンテナンスにも向いています。
とくに、メンテナンスを1本で済ませたい初中級者の方におすすめです。
おかもち
「まず1本持っておくオイル」として優秀なアイテムですので、ぜひ試してみてください。
スズキ機工 LSベルハンマー
