リールのメンテナンス、していますか?
みなさんは“リールメンテナンス”というと、どのような印象をお持ちでしょうか。
「なんだか苦手意識があるんだけど……」という方も多いかもしれません。
そんな方でも道具さえあればすぐに実践できるリールメンテナンスを徹底解説していきたいと思います!
筆者について
佐藤稜真
某リールチューンメーカー在籍時、全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。
中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。
メンテナンスの種類
①オーバーホール
一つはオーバーホール。ボディを分解して洗浄・グリスアップをする作業です。
オーバーホールは知識と経験が豊富に必要とされるため、メーカーや専門業者にお願いするのがベターです。
②日常のメンテナンス
もう一つが今回ご紹介する、オイルのみでできる日頃のメンテナンスです。
これは新品の時から必要であり、定期的にオイルを注油してあげることによりリールの寿命を延ばすことにつながります。
オイルメンテナンスを行えばオーバーホールに出す頻度も減ります。釣りに行く頻度が高い方にこそ、日常的なメンテナンスを行いましょう。
必ず知っておくべきメンテナンス知識
リールは精密な機械です。
メンテナンスをする前に、最低限の知識は備えておきましょう。
メンテナンスしないと……
オイルは金属同士を守るクッションになっているため、オイルが切れてしまうと金属同士が直接擦れてしまい、ゴロゴロ感やシュルシュル感の原因にも。
異音が出たまま放置していると、最悪の場合パーツ交換にもなってしまいます。こまめなオイルメンテナンスがリール長持ちの一番の秘訣ですよ!
メンテナンスの頻度は?
海水面で使用した場合は毎回の釣行後水洗い・乾燥のち必要になります。一方、淡水面での使用後は2~3釣行に一度の注油で十分。習慣づければ苦になりません!
「買ったばかりのリールだからメンテナンスは必要ないのでは?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、前述の通りオイルは使うごとに消耗していくので、買った後からこの頻度を保つことが長持ちの秘訣です!
注油禁止のリールについて
近年は防水機構が目まぐるしく進化していて、中には説明書に注油禁止と記載のあるリールも。
しかし、リールは動いている以上、オイルやグリスを注してあげないと金属同士が磨耗していってしまいます。
※とはいえ、メーカー説明書上は注油禁止。メンテナンスについては個人の判断でお願いします。
たったこれだけ!釣りに行った後のメンテナンス
いよいよリールメンテナンスの手順です。
工程自体は難しくありませんよ。
手順①
まずはスプールを外し、センターのシャフトにオイルを一滴付けます。
センターシャフトはリールが巻かれている間、常に上下運動するためオイルが塗られていないと巻き重りの原因になります。
手順②
そしてハンドル、ハンドルキャップの両方を外し露出しているベアリングにそれぞれ一滴ずつ付けます。
このベアリングはメインとなるギア、ドライブギアを支えているベアリングなのでこの部分への注油も大変重要です。
手順③
続いてはラインローラー。ここは日頃のメンテナンスでは分解する必要はなく、ラインローラーの隙間から注油させるだけでOK。
部屋で巻くと軽いんだけど、ルアーをつけて現場で巻くと重く感じるというリールは、ラインローラーが回っていないケースが多いです。
綿棒を使って簡単にチェックできるので、回っているか一度チェックしてみましょう。
本当にこれだけ?
これらで注油した場所は日頃釣りをしていてオイルが揮発しやすい場所。分解が必要な場所はすなわち、カバーで守られている場所なので揮発する割合は外の場所よりも少ないのです。
大切なのは必要なメンテナンスをマメに行うことと、リールを大切に使おうという気持ちです。
保管する際は、ドラグを緩めハンドルを外して、逆転ストッパーのついているリールはオフにしておくとリールに余計な負荷がかかりません。
今回のメンテナンス手順を動画でおさらい!
リールを長持ちさせるためには継続が一番!
リールを長持ちさせるにはオイル選びも大切です。工業用オイルなどはリール内のゴムを侵す溶剤が入っている場合が多くオススメしません。数百円のオイルで数万円のリールを壊してしまうこともあります。
餅は餅屋、しっかりとリール用オイルを選びたいところですね。
こまめなメンテナンスで楽しい釣りライフを!
メンテナンス用品
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今回の記事で使用したオイルはこちら。