リール、洗ってますか?
リールメンテナンスのイベントを全国でしていると、様々なリールと出会います。
中には水洗いがされてないリールがあったり、水洗いはしているものの、逆にリールを痛めてしまっているリールと出会う機会も少なくありません。
そこで今回はリールメンテナンスのプロがお勧めするリールの水洗い方法を伝授! 永久保存版です。
筆者について
佐藤稜真
某リールチューンメーカー在籍時、全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。
中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。
メンテナンスフリーだからって洗わないのはNG!
「でも最近はメンテナンスフリーってメーカーが言ってるよ?だから水洗いもしなくていいんじゃないの?」と考えている方もいらっしゃるかと思います。
とはいえ、リールメーカーが水洗いを推奨しているのも事実。
毎日お風呂に入って全身を洗うように、リールも使うたびに汚れを落としてあげなければいけないのです。
リールを洗わないとこんなことに……。
ソルトフィッシングではもはや常識の水洗い。でも疲れていたり、めんどくさかったりで最近サボりがちだったという方も多いかもしれません。
しかしリールの汚れは蓄積していくのでボディーに汚れがつき、見た目もサイアクになっていきます。
機能面の弊害も
ラインローラーが固着したり、ボディ内部に汚れが蓄積し巻き心地が悪化。
水洗いはサボればサボるほどリールの寿命を縮めていってしまうので、「水洗いをサボっていたよ!」という方は今すぐ以下の方法でリールを労ってあげましょう!
正しいリールの洗い方!
1.ドラグを締める
実は水にめっぽう弱いのがドラグなのです。
ほとんどのスピニングリールはワッシャーにグリスが塗ってあるため、ドラグを締めておかないとグリスが流れ落ち、ラインブレイクやバラしの原因なってしまいます。
2.冷たいシャワーで上から洗い流す
ポイントは“上から”という点です。リールを水の中でじゃぶじゃぶ洗うと内部に水が侵入し、リールが水没した状態になってしまうので絶対にNG!
近年の防水機構は水しぶきへの耐性はありますが、水没に対しては弱いことは意外と知られていません。雨や波しぶきがリールの下から登ってくることはまずないですよね。
完全防水を謳っているモデルでも、ハンドルを回転させてしまうと回転部から水が侵入する恐れがあるので注意。
万が一リールを水没させてしまったら、一刻も早くオーバーホールに出しましょう。
3.タオルで水気を切り、陰干し
洗った後は綺麗なタオルで水滴を拭き取りましょう。そして風通しのいいところで陰干しするのがベター。
簡単な事ですが、これをするのとしないとではリールの寿命に大きな違いが出てくるのです!
4.オイルメンテも忘れずに!
完全に乾燥しきった後はオイルメンテナンスも忘れずに。スプールを開けて見えるセンターのシャフトと、ハンドルとハンドルキャップを外したところにあるベアリングに注油すればOKです。
オイルは金属同士のクッションの役割を果たしているのでオイルが切れている状態が続くとリールがゴロゴロした巻き心地になったり、最悪リールが巻けなくなるなどの症状が出てきてしまいます。
できれば毎回注油しておきたいところです!
▼日常メンテナンスには一本で十分!
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日々の手入れで快適な釣りを!
リールの調子がいいと釣りをしていて気分がいいですし、何よりリールは決して安い買い物ではないためリールの寿命が延びればその分のお金をルアー代や釣行費に費やすことも!
そう考えれば釣行毎のメンテナンスも苦痛にならないかもしれませんよ。
こまめなメンテナンスで素敵なフィッシングライフを!