安いパックロッドが意外と良かった話

なにかとフラッグシップモデルばかりを買い揃えていた筆者。
しかし最近は、低価格帯のロッドやリールにも興味が湧き、いくつか購入して「お財布に優しい釣り」を楽しむようになりました。
そんな中で出会ったのが、アブガルシアのパックロッド『ズームサファリ』。
実際に使ってみると、初心者にぴったりなのはもちろん、上級者のサブロッドとしても十分に使える仕上がりでした。
山下
今回は、その魅力を5つのポイントから紹介していきます!
選んだ番手は464L

ズームサファリのラインナップはスピニング、ベイト合わせて9機種。
渓流用のロッドを探していた筆者は、短めのベイトロッドの464Lを購入しました。

メインは渓流でのアマゴ狙いで使用します。
45〜50mmのミノーを中心に、深場ではスピナーを使って攻略しています。


半年ほど使用していますが、これまでアマゴを多数キャッチし、十分な実釣性能を発揮しています。
山下
使っている途中で低価格帯のロッドということを忘れるほどの完成度でした!
【実釣インプレ】5つのお気に入りポイント
超コンパクトでバックパックにすっぽり入る

ズームサファリの最大の特徴であり、筆者も強く魅力を感じたのが仕舞寸法の短さです。
464Lモデルはわずか41.4cmと非常にコンパクトで、バッグパックのサイドポケットにすっぽりと収まります。

渓流では足場の悪いポイントを通ることも多く、両手を空けて移動できることは大きな安心感につながる重要な要素。
ズームサファリならバッグに入れて持ち運べるため、足場が悪い場所でも手を使いながら安全に移動できます。
しなやかで投げやすい

ロッドはしなやかで、軽量ルアーでも素直に飛ばせます。
ルアーの重みが乗った瞬間にはしっかりと曲がり、反発力を生かした伸びのあるキャストに。
ダルさはなく、収束も速いため狙ったポイントへ正確に届けられます。
パックロッドながらも曲がりが綺麗

驚かされたのがパックロッド、しかもエントリークラスにもかかわらず曲がりが綺麗なところ。
正直、安いパックロッドは、多少の継ぎ目の違和感が気になるだろうと思っていました。
しかし、パックロッド特有の継ぎ目の違和感をほぼ感じません。

この綺麗な曲がりは、継ぎ目に印籠継ぎを採用しているため。
魚がヒットすると綺麗に曲がり、やりとりを存分に楽しめます。
山下
コンパクトさと綺麗な曲がりを両立した仕上がりは嬉しい誤算でした!
クラシカルで映えるデザイン

渓流では、釣れた魚をいかに綺麗に撮影できるかも楽しみのひとつ。
それを左右するのは、ロッドのグリップ周りの美しさです。
ズームサファリはコルクグリップに加え、金属製ナットを採用。

どこか懐かしさを感じるクラシカルな雰囲気が漂い、渓流の景色によく馴染みます。
もちろん高級ロッドと比べれば差はありますが、価格を考えれば十分満足できる仕上がり。
また、ブランクは水色で、青系のカラーが好きな筆者は持っているだけで気分が上がります。
そして、価格が安い

これだけ魅力が詰まっていながら、価格は1万円を大きく下回ることも。
タイミングによっては8,000円前後で購入できる場合もあり、コスパの高さは驚きです。
しかも、作っているのは多くのアングラーから信頼されているアブガルシア。
有名メーカーが手掛けているからこそ、価格以上の安心感を得られます!
ただし、気になる点もありました
竿袋から穂先が取り出しにくい

少し気になったのが、竿袋から穂先を取り出しにくいこと。
収納部が狭くて指が入らないうえに、生地がザラザラしていて滑りにくく、いつも折れるのではとヒヤヒヤしながら取り出しています。
気になる人は、別の竿袋やロッドケースを用意しておくのがいいでしょう。
感度はやや低め

使用感として気になった唯一の点は、感度が低いところ。
スピナーのようなルアーでも、動きの割に手元へ伝わる振動が小さいと感じました。
そのため、細かなアタリを取る釣りにはやや不向きかもしれません。
とはいえ、渓流のように巻きの釣りが主体であれば大きな問題にはならず、十分楽しめます。
価格以上の活躍を見せてくれます

ズームサファリは、仕舞寸法が短く持ち運びやすいのが大きな魅力。
パックロッドながら綺麗に曲がり、ファイトを安心して楽しめます。
クラシカルなデザインも映え、写真撮影にもぴったり。
価格は8,000円前後と手頃なので、ぜひみなさん手に取ってみてくださいね!
撮影:山下洋太
アブガルシア ズームサファリ ZMSC-464L
全長 | 4ft6in |
---|---|
継数 | 5 |
仕舞寸法 | 41.4cm |
自重 | 90g |
ルアー | 2-8g |
ライン | 4-8lb |
価格 | 14,000円 |