目次
フライリールの役割とは?

フライリールは「糸を収納しておく」ことが主な役割の道具です。
糸の出し入れや魚とのやりとりは手でラインをたぐるのがメインで、ハンドルを持ってアクションやファイトをするシーンは多くありません。
スピニングリールやベイトリールに比べて求められる機能は少なく、シンプルな構造のリールですが、釣りのシチュエーションによって適切なフライリールは異なります。
フライリールの構造や機能を理解して適切なリールを選びましょう。
フライリールの構造

フライリールの各部の名称は上記の通りです。
ロッドに取り付ける場合は、他のリールのように前後・左右が決まっておらず、自分がハンドルを巻き取りやすい方向にセットしましょう。
右利きの場合は右手で巻き取るのが一般的ですが、ハンドル操作は単純ですので、ロッドを持つ利き腕から回収時に持ち変えるのが面倒な方は左巻きにしても問題ありません。
フライリールの選び方1. 番手

フライリールを選ぶ際は、使用するロッドやフライラインに合わせた番手を優先して選びます。
つまり、フライロッドが4番表記ならフライラインやリールも4番表記があるものを選ぶのがセオリーです。
しかし、ものによっては表記がないこともあるため、ラインキャパシティーも確認しておきましょう。
ラインキャパはフライラインとバッキングラインが表記されていることが大半で、「DT4F+45yds」などと表記されています。
DTはダブルテーパーラインの意味で、上記だとダブルテーパーで4番サイズのフローティングラインと45yd(41m)のバッキングライン(下巻き)が入る容量です。
フライリールの選び方2. スプールの幅

フライリールは同じ番手でもスプールの幅が異なる場合もあります。
ワイドスプール、ナロースプールの違いを確認しておきましょう。
ワイドスプール
ワイドスプールはスプールの横幅が広いものです。スプールの幅が広いと糸巻き量が多くなりますが、リールが大きくなるので重量は重たくなります。
長い距離を流す場合や大河川などの大場所での釣りに向いているタイプです。
ナロースプール
ナロースプールはスプールの横幅が狭いものです。ワイドスプールとは逆で、糸巻き量は少なくなりますがリール本体は軽くなります。
フライを流す必要がなく、ラインの長さをあまり必要としない渓流などに向いているタイプです。
フライリールの選び方3. スプール内径

フライリールにはスプールの内径を大きくしたラージアーバーと、内径の小さいミッドアーバーの2タイプがあります。
それぞれの違いを把握しておきましょう。
ラージアーバー

内径が大きいため、フライラインに巻きグセが付きにくいことが最大のメリットと言えます。
また、1回転あたりの巻き取り量が多く、リールファイトやライン回収がスムーズなので近年主流のタイプです。
リールのサイズが大きいため、ロッドとのバランスに注意しましょう。
ミッドアーバー

内径が小さいタイプで、ラージアーバーと比較するとかなりコンパクトです。
特に大きなメリットはありませんが、ラージアーバーよりもラインキャパがやや多くなります。
ラージアーバーが主流となった現在はあえて選ぶ理由は少ないですが、コンパクトなリールを好む方におすすめです。
フライリールの選び方4. ドラグ性能

海や大河川にて大型魚とやりとりする場合はドラグ性能のよいものを選びましょう。
ドラグのタイプにはクリックドラグとディスクドラグの2種類があり、ディスクドラグの方がドラグ力が高くて調整幅も大きいため、大型魚にはディスクドラグが適します。
渓流ではドラグを使ってファイトをするシーンは多くないため、そこまで重視しなくても問題はありません。
おすすめフライリール5選

各メーカーのおすすめリールを紹介します。
リール選びにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
ロッホモア 100A(ダイワ)
ダイワ ロッホモアA 100A
自重:120g
ラインキャパ:DT2F+22yds、DT3F+11yds、WF3F+22yds、WF4F+11yds
ラインキャパ:DT2F+22yds、DT3F+11yds、WF3F+22yds、WF4F+11yds
シンプルな構造のミッドアーバーリールです。
トラブルが少ないクリックドラグを採用しています。
リーズナブルでフライフィッシング入門の方にぴったりです。
オラクル MA 3/4(ティムコ)
軽量なミッドアーバー仕様のリールです。
十分なラインキャパがあるのでダブルテーパーラインも収納可能。
コンパクトで渓流釣りの低番手ロッドにマッチします。
スペクトラムC 5/6 (セージ)
超軽量かつ高剛性なフレームと高性能なディスクドラグを備えたリールです。
ラージアーバー仕様で巻き取りが速く、巻きグセも付きにくいので快適なフライフィッシングを楽しめます。
低価格帯ながらベテランでも十分に納得できる性能を持ったハイコスパな1台です。
マリエット ラージアーバ M-3(スミス)
軽量なラージアーバータイプのリールです。
ドラグの調整幅が広く、大型のドラグノブを搭載しているので瞬時に調整ができます。
重心やバランサーなども細かく設計されているため、キャスティングやファイトをスムーズに行えます。
アスキス7・8(シマノ)
シマノ製の本格フライリールです。
ドラグ部分の防水性能が高く、回転性能が滑らかで耐久性も高いので海水でも安心して使えます。
7・8はフルフレーム(インスプール)タイプのため、細いランニングラインがフレームに噛むのを防止してくれます。
シチュエーションに合ったフライリールを選ぼう!

フライリールと一口に言っても、渓流にはコンパクトな小番手のリール、海・大河川では豊富なラインキャパを有した大型リールと、フィールドによって適切なリールを選ぶことが大切です。
とは言え、フライフィッシングにおけるリールの役割は他の釣りほど大きくないため、慣れないうちは安価なモデルでも十分に釣りを楽しめます。
用途や予算などを考えながら適切なリールを選び、奥深いフライフィッシングにチャレンジしてみてください。
筆者の紹介

関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。
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