ハマれば爆釣?マイクロベイトパターン

春から梅雨くらいまでの間でシーバスを狙うときに外せない「マイクロベイトパターン」。
攻略が難しく、なかなか釣れないと悩んでいる人が多いパターンの一つですが、じつは爆釣できる可能性も秘めているんです。

山下
筆者もかつてマイクロベイトパターンに悩まされていた一人です。しかし、今では年間を通して数だけでいうとマイクロベイトパターンが一番シーバスを釣っていますよ!
そもそもマイクロベイトパターンとは?

マイクロベイトパターンとは、ハクや稚鮎などのごく小さなベイトフィッシュを偏って捕食するシーバスを狙う釣り方のことです。
時には2cmにも満たないベイトを捕食していることもあり、ルアーのサイズを合わせるのが難しく、なかなか釣果が上がらないという、難易度の高いパターンでもあります。
こうした難しい状況を攻略するため、近年ではマイクロベイトパターンに特化したルアーも開発されています。
マイクロベイトパターンが成立する時期と場所

マイクロベイトパターンは、初春から初夏くらいまで成立するパターンです。場所は河川、河口、港湾部など、多岐にわたります。
水面を見て、小さなベイトの波紋が見えており、シーバスもいる場所であれば、基本的にどんな場所でもマイクロベイトパターンが成立すると思っていいでしょう。
マイクロベイトパターン攻略の鍵は3つ!

マイクロベイトパターンを攻略するために必要なことはいくつかあります。
ここでは、その中でとくに外せない3つのコツを紹介します。
一級ポイントは流れのヨレ

狙うべきポイントはズバリ、流れのヨレ。
マイクロベイトは遊泳力が弱く、流れのヨレに溜まります。

例えば、排水が流れ込んでいる場所では、流心そのものではなく、その脇にできる渦巻きのようなポイントが一級ポイントになります。
この写真でも、流心から少し外れた場所にベイトが溜まっているのが確認できると思います。
また、岬状になっている地形があれば、狙い目は岬の先端ではなく、左右に広がるワンド状のエリアです。

山下
このように、流れに変化が生じる場所を見つけることが、釣果アップへの近道ですよ!
ナイトはスロー・デイはリアクション狙い

釣り方としては、ナイトはスローなアクション、デイはリアクションバイトを狙うトリッキーなアクションに釣果が出やすいと感じています。

具体的にナイトでは、リールのハンドル1回転当たり2秒くらいのリーリング速度が目安。
マイクロベイトは速く泳ぐことがないため、そのスピードに合わせたスローなイメージでルアーを動かします。
また、ゆっくりな速度でもレンジをコントロールできるルアー選択も重要です。

山下
筆者は9割以上、ナイトではシンキングペンシルを使用しています。

一方、朝マズメや夕マズメを含むデイゲームでは、トゥイッチなどの激しいアクションでリアクションバイトを狙います。
ただし、リトリーブ速度はナイトゲーム同様ややスローにし、ルアーが水中でドッグウォークするような不規則な動きを演出しましょう。
ミノーだけでなく、浮力の高いボーン素材を使ったシンキングペンシルも不規則なアクションを出しやすいので、ぜひ試してみてください。

山下
手首を小刻みに上下させ、ロッドのティップを震わせるのがルアーを不規則に動かすコツです。
干満差を意識した立ち回りがカギ

マイクロベイトパターンでは、干満差を踏まえた立ち回りも非常に重要です。
例えば、潮が引いたときにブレイクラインのギリギリまで干上がるくらい浅くなるポイント。
浅い場所に身を潜めていたマイクロベイトが潮が引くとともにブレイクラインまで流され、そこで待ち構えていたシーバスが捕食を始めることがあります。
このような場所は、干潮付近に釣りをするのがおすすめです。

また、普段は足元に水深がないものの、潮が高くなるにつれてシーバスが入れる水深になるポイント。
岸際に押し寄せられ、逃げ場を失ったマイクロベイトをシーバスが捕食し始めることがあります。
このような場所では、満潮付近に釣りをするのがベストです。

山下
これらはあくまでも一例です。遊泳力が弱いマイクロベイトは潮の満ち引きで流されて居場所が変わるため、それを考慮に入れた攻略が必要です。
マイクロベイトパターンに適したタックル

普段は、40gまで対応するロッドにPE1.5号以上を組み合わせたストロングスタイルが基本の筆者ですが、マイクロベイトパターンのときだけは専用タックルを用意しています。
では、どのような点に気をつけてタックルを選んでいるか、詳しく解説していきます。
タックルはライトめがちょうど良い

小型ルアーを繊細に操作するためには、ややライトなタックルが最適です。
イメージとしては、シーバスタックルとメバリングタックルの中間くらいがちょうど良いでしょう。

ロッドは、シーバス用のLクラスを中心に、M〜MHクラスのメバリングロッドを流用するのもおすすめです。
バイトが小さいことが多いため、ティップがしっかりと追従するソリッドティップを選ぶのも効果的です。

山下
ティップが硬いロッドだと、トゥイッチ時にルアーの動きが過剰に機敏になってしまいます。トゥイッチをする場合は、特に柔らかめのティップを選ぶのがおすすめです。

リールは2500〜3000番クラス、ラインは0.8号以下を使用するのがおすすめ。
小型のルアーを操作するため、リーダーはルアーの動きを妨げない、細めの12lbをメインに使用します。
ルアーは波動が弱いものが基本

マイクロベイトパターンでは、基本的に波動の弱いシンキングペンシルやミノーを中心に、ワームも使用します。
波動が強すぎるルアーはマイクロベイトの動きと合わず、釣果が伸びにくくなることもあります。
また、ルアーのサイズもマイクロベイトに合わせて、50〜70mm程度が基本です。
ピックアップ ワスプスラローム 50S
| サイズ | 50mm |
|---|---|
| 自重 | 6g |

ただし、シーバスの活性が高くなる朝マズメや夕マズメであれば、バイブレーションを使用するのもあり。
バイブレーションの場合は、アピール力が高くなりすぎないよう、50mmほどのものが良いでしょう。
マドネスジャパン シリテンバイブ 53
| サイズ | 53mm |
|---|---|
| 自重 | 8.5g |
マイクロベイトパターンで春の爆釣を楽しもう!

マイクロベイトパターンで釣り方がハマれば、2桁の釣果が出ることもあります。
難攻不落のマイクロベイトパターンを攻略して、春から初夏にシーバスの爆釣を堪能しちゃいましょう!
撮影:山下洋太






