【湯川】真夏の奥日光で楽しむブルックトラウト(カワマス)釣り!入渓地点やオススメルアーをご紹介!

2020/08/27 更新

今回は奥日光・湯川でブルックトラウト(カワマス)を狙った釣行記です。高実績だったルアーや狙うべきポイントをご紹介!ルールを守りワイルドブルックを狙ってみてはいかがでしょう?


湧水に住むブルックトラウトについて

ブルックトラウト(カワマス)とは

ブルックトラウト  カワマス
カワマスとは、サケ目サケ科イワナ属に分類されるイワナの仲間。平均的な大きさは25~30cm前後と小型のマスですが、大きくなると全長50cm程度まで成長します。

Brookには「小川」という意味があるように、ブルックトラウトは平坦な地形を緩やかに流れる小河川や水路、湖などに生息しています。

ニジマスやブラウントラウトに比べ、水質変化や高水温に脆弱であるとされ、環境変化が生じにくい湧水が豊富な水域を特に好むと言われています。

原産地アメリカ北部・カナダにおいてブルックトラウトは減少傾向

ブルックトラウト
現在、ブルックトラウトの原産地では、コクチバスやブラウントラウトなどの移入や河川整備によりブルックトラウトの分布域が減少しているとされています。

特に日本同様に北米地域においても、外来種であるブラウントラウトの侵入はブルックトラウトにとって脅威であり、実際に僕もアメリカ・ウィスコンシン州でネイティブのブルックを狙った際にブラウンの多さに苦戦した経験があります。

日本国内でのカワマスによる被害

水中のブルックトラウト  カワマス
北海道ではアメマス、長野県ではニッコウイワナとの交雑が確認され、日本の在来種への被害が報告されています。

環境省は、特定外来生物法においてカワマスを要注意外来生物として指定しています。

いずれの定着場所も湧水が豊富で流れの緩やかな環境であり、流れの速いいわゆる日本らしい渓流域ではブルックトラウトは定着しにくいと考えられますが、これ以上の拡散は避けるべきでしょう。

※北海道では北海道内水面漁業調整規則によりカワマスの移植禁止、滋賀県では ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例により指定外来種とされています。


釣り人が気持ちよくブルックトラウトを狙って釣ることのできる湯川

湯川とブルックトラウト

湯川 奥日光 ブルックトラウト
この地を避暑地として訪れたイギリスの商人トーマス・グラバーは、1902年にブルックトラウトの卵をアメリカから輸入し、当時、魚の生息していなかった湯川にふ化させた稚魚を放流しました。

数年の後に自然産卵が確認され湯川にブルックトラウトが定着し、湯川は皇室の財産として管理され、外交高官のマス釣り場として利用されたという歴史があます。

このように湯川とブルックトラウトには、経済的価値に加えて文化的にも価値があるとの考え方があります。

現在ブルックトラウトは放流されていません

水中のブルックトラウト
2002年のキャッチ&リリース実施後、湯川への魚の放流は行われていません。

つまり、現在釣れるブルックトラウトは全て湯川で生まれ育ったワイルド個体です。

先にも説明した通り、ブルックトラウトは環境変化に脆弱な側面を持つ生き物でありながら、湯川では定着後、100年以上たっても逞しく湯川で生きています。

もはや、今ではブルックの存在が湯川の環境が良好に保たれている指標とも言えるかもしれませんね。

ちょっと変わった立ち位置にある湯川


湯川と湯ノ湖は農林水産省が行政財産として管理しています。

これはとても珍しい形態で、具体的には国立研究開発法人水産研究・教育機構(水研機構)が研究水面として利用していることとされています。

湯川 漁業組合
漁協が河川を管理する形態が一般的ですが、湯川は漁協では無く、全内漁連日光支社が国から委託を受け、研究協力業務の一環として釣り場の管理を行っています。

すなわち、僕たち釣り人は調査目的の釣りに参加する形となるので、釣りが終わったら、釣魚アンケートへの回答に協力しましょう。

湯川の入渓地点や駐車スペース、ルールについて

湯川の解禁期間とエリア


湯川の解禁エリアと期間は以下の通りです。

■湯川の基本情報

  1. ●解禁期間:5月1日から9月30日
  2. ●周年禁漁域:泉門池から背中合わせまでの区間および竜頭の滝上(温泉パイプ)から中禅寺湖まで
  3. ※戦場ヶ原湿原地域の立入禁止区域内や遊歩道・木道及び橋の上からの釣魚は厳禁です。
変更点などがある場合がありますので、必ず釣行日前に全内漁連のHPで確認するようにしましょう。

湯川の釣魚券が買える場所

湯川 釣り券
湯川での遊漁時間は原則として朝7時から午後5時までとされていますが、実際には日の出から日の入りまで可と書かれています。

釣魚券が販売されているのは以下3か所で、赤沼茶屋が開店時間が6時と最も早くオススメです。

■遊魚券の販売場所

  1. ●湯ノ湖釣り事務所/TEL:0288-62-2524
  2. ●赤沼茶屋/TEL:0288-55-0150
  3. ●湯滝レストハウス/TEL:0288-62-8611

湯川のルール

ブルックトラウト  リリース
湯川では全域でキャッチ&リリースが義務付けられており、魚の持ち出しは禁止です。

また、湯川周辺は禁煙です。携帯灰皿を持参しても喫煙できませんのでご注意ください。

餌釣りは禁止されていませんが、川虫を採集する行為は禁止されています。

湯川の入渓地点

湯川 入渓場所
湿原の真っただ中を流れる湯川への入渓地点は意外と少なく、湯滝・光徳入り口・赤沼茶屋の3か所です。

湯川と並走する国道120号線には駐車スペースが無く、光徳入り口からの入渓はオススメできません。

湯滝の有料駐車場に駐車し湯滝から釣り降るか、赤沼茶屋裏の無料駐車場から10分程歩いて入渓し釣り上がることになります。

湯滝の有料駐車場の営業時間は7時からとなっていますが、時間前でも駐車可能です。出車時に必ず駐車料金を支払いましょう。

湯川ならではの暗黙のルール

湯川 ブルックトラウト  釣り
人気なフィールドであるため平日でも釣り人は多く、どこかで必ず釣り人と出会うことでしょう。

通常、渓流釣りでは御法度とも言える「最上流からの釣り降り」や「釣り人の追い抜き行為」は、湯川ではオッケーです。

湯川のアングラー達は声掛けをし合いながら、紳士の心を持って魚釣りを楽しんでいます。

追い抜きの許可求める声掛けをされた際は、快諾するように努めましょう。

湯川 木道
湯川は川に沿って木道が設置されており快適に歩くことができますが、移動の際はルアーやロッドの扱いに細心の注意を払いましょう。

湯川 入渓
木道から入渓する際は、できるだけ、すでに踏み固められてできた釣り人の道を歩くようにしましょう。

無暗な藪漕ぎは、脆い湿地帯の土壌を崩したり、植物を痛めてしまうので控えましょう。


夏の湯川を実釣して感じたオススメエリアとルアー

ウェーダーを着用した装備とクマよけ鈴や虫よけスプレーを用意しよう

湯川 釣りポイント
湯川の中下流は湿原エリアがあるため、ウェーダーの着用がオススメです。

真夏の上流域はウェットウェーディングでも楽しめるでしょう。

夕方になるとヌカカに襲われることがあるようなので、虫よけスプレーなど防虫対策も用意したいところです。

湯川 クマ注意
また、クマの目撃情報がありますので、クマよけの鈴は必ず用意しましょう。

ITEM
Highmount マジックベアベル
サイズ:(本体)約φ41mm(全長)約115mm
重量:約80g
材質:(本体)真鍮、(ベルト)牛革
消音機能付き

夏の湯川は上流部を釣ろう

湯川 釣り
湿原を緩やかに流れる湯川ならではの環境は中下流域に限られるため、日本らしからぬ雰囲気を味わいたい方は赤沼茶屋から釣り上がりたいところですが、7月以降の湯川ではブルックの密度が上流域に偏る傾向にあるようです。

とりあえず釣果を得たい方は湯滝から釣り降るようにしましょう。

もちろん、釣り人の数も上流域に集中しますが、ルアーやパターンを間違えなければ魚からのコンタクトは得られるでしょう。

湯川で効果的だったスミス・AR-S シェル 2.1g

AR-S ブルックトラウト
今回、湯川釣行で一番よく釣れたのはスミスから発売されているAR-スピナーです。

AR-Sは、湯川へ実釣された方々のブログでも頻繁に拝見するヒットルアーで、下調べの甲斐あって僕もこのルアーで良い想いをさせていただきました。

湯川を訪れる際は必ず持っておきたいルアーと言えるでしょう。浅くて緩やかに流れる湯川では2.1gが最適です。

AR-S 水中
カラーについては、僕はシェルタイプのG/AGRというゴールドブレードにグリーンのボディカラーにバイトが集中しましたが、日によって効果的なカラーは変わるので複数色持っておくことをオススメします。

ITEM
スミス ARスピナー トラウトモデル シェル
自重:2.1g
ボディ長:10mm
フック:カルティバST-11 #12

倒木の際ではシンキングミノーの出し入れでも釣れました

ブルックトラウト リュウキ
AR-Sで満足できる釣果が得られたので、大好きなシンキングミノーも試してみました。

ダウンキャストを多用する湯川では、シンキングミノーを使い倒木の際で誘っては流す誘っては流すの繰り返しでヒットさせることができました。

湯川 釣りポイント
少しねちっこい釣り方ですが、休日などで魚がスレている状況や解禁当初の低水温で活性が低い時に有効になりそうなパターンです。

ITEM
デュオ スピアヘッド リュウキ 38S
全長:38mm
自重:2.8g
タイプ:重心固定ヘビーシンキング
フック:#14

ストラクチャーの際を意識しよう

湯川 釣りポイント
ブルックトラウトは、ストラクチャーを好む魚で、倒木や水草の際などに身を隠し、目の前を通る餌に襲い掛かります。

どちらかと言えばヤマメよりイワナに近い動きと表現したいところですが、やはりブルック特有の動きと言った方が正しいでしょう。

虫を食べるためにライズする際は流れに出てくることもありますが、こうなるとかえってルアーに反応させるのは難しくなるかもしれません。

湯川ならではの紳士的な釣りに大満足

湯川 ブルックトラウト
釣り人のみならず、ハイカーの方々のマナーも良く、多くの方々と「こんにちは!」と挨拶した1日となりました。

自然に心遣いをする人が多数派を占めるようになるとこんなに気持ち良い場所になるんだなと実感しました。

残念ながら昼過ぎからのゲリラ豪雨によって中下流で釣りをできなかったため、次回は釣果を求めずのんびりと赤沼茶屋から釣り上がってみようと思います。

皆さんも大自然の癒しとブルックトラウトを求めて湯川に出かけてみてはいかがでしょうか。
撮影・文:山根 央之

筆者紹介

山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。
餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活躍する。


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山根央之

初めての一匹に最も価値を置くプロアングラー。 20ケ国以上を渡航し釣獲した魚は数百種にのぼる。

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