バックスライド系ワームとは
バックスライド系ワームとは、フォールさせると釣り人から離れていく方向へ進む(バックにスライドする)特徴を持ったワームのこと。
ワームデザインを後方重心にしたり、扁平設計にするなどし、バックスライドするように工夫が施されています。
一般的なワームは、着水後に垂直、もしくは釣り人側へとフィールしてきますが、バックスライド系ワームは釣り人から離れていくので、他のワームではアプローチしきれないバスの元にワームを届けることが可能です。
バックスライドの使い所
バックスライドワームは、その特徴を活かしきることで釣果アップに貢献します。バックスライドが生きるポイントや時期、セッティング例をご紹介!
バックスライド が有効なポイント
カバーやエグレといったポイントで有効となるバックスライドワーム。
一般的なリグだとカバーやエグレの際に居るバス、もしくはカバーの上からリグを送り込む形でしかアプローチ出来ません。
しかし、バックスライドワームであればそのカバーやエグレの奥までアプローチすることが可能です。
バックスライド が有効な時期
日陰を求めてカバーやエグレにバスが入り込む真夏は、バックスライドワームが特に有効的。
他の時期でも、バスがカバーやエグレの奥に入り込んでいる時間帯(日がのぼり木陰が形成されている時)などは、バックスライドの出番です。
セッティング
フック
オフセットフックを用いたノーシンカーで、「逆付け」と呼ばれるセッティングが一般的。
ワームの重い方がフックのベンド側になるようにし、後方重心にします。
バックスライド系ワームはファットなボディー形状が多いので、ワイドゲイプのオフセットフックを用いることが多いです。
ライン
カバーやエグレを撃ち、ある程度強引なやり取りも必要なので、擦れに強いフロロカーボンが一般的。
ラインの太さは、カバー濃さに応じて決めるのがベストです。
目安として、ライトカバーならベイトフィネスタックルで8〜10lb、ヘビーカバーならベイトタックルで14〜20lb程度を用いるアングラーが多いです。
※スライド幅は細いラインの方が広い
ラインが太いと、ラインそのものの重さや、巻きグセが抵抗となりバックスライドを阻害します。
ですが、バックスライド幅を求めるあまり、ランブレイクしては元も子もありません。
カバーの濃さを考慮し、カバーの中から魚を引きずり出せるベストな太さを選びましょう。
バックスライド系ワーム11選
実績の高い定番製品から新商品まで、注目のバックスライド系ワームをまとめました。
バックスライドの釣りをバスアングラーに広めたファットイカ。塩が混入されたゲーリーマテリアルで、単体でも自重約12グラムの重さがあり、ベイトタックルで楽々キャスト可能です。
フラスカートは、アクション時にシルエット変化を生んだり、バックスライドする際に絶妙に揺れ動いたりしてバスを誘います。
ボディが特に太いので、太軸のワイドゲイプオフセットフック#4/0~5/0サイズを使うようにしてください。
ドライブスティックシリーズは、本来順刺しで使うのが前提でしたが、バックスライドでの釣果が著しく、バックスライドワームとして高い人気を持つようになりました。
ドライブスティックファット4.5インチは、オリジナルのドライブスティックよりも自重を約3グラムアップさせ、遠投性やコントロール性をアップさせた製品。
バックスライド時はボディを左右にヨタヨタとロールさせながら、それに付随する形でテールが震えつつフォールします。ベイトパターンが小魚でもエビ・ザリガニでも、高い実績を持つワームです。
TKツイスターは、バックスライドだけでなく、リグを問わずに使えるマルチ性が魅力。発売当初は、入荷次第あっという間に売り切れてしまうほど人気でした。
その人気と使いやすさは今なお健在で、2本のテールが生み出すバイブレーション、太いボディが生み出す存在感で多くのビッグバスを魅了しています。
もう少しサイズ感を抑えたい場合は、3.5インチのTKツイスターJr.もおすすめです。
バギークローは岸釣りで求められる要素を詰め込んだ、高比重のバックスライドワーム。4本のロングアームはフォール中や水流を受けた時に艶めかしいアクションを生み出します。
また、ボディシェイプとアームのバランスにより長距離のバックスライドフォールを生み出します。
日米のバストーナメントシーンで活躍する伊豫部健プロがプロデュースしたワーム。長いアームはエビをイメージさせやすいだけでなく、長い距離バックスライドさせることにも貢献。
さらにテキサスリグやフリーリグ、ラバージグトレーラーとして使ってもかなり良いアクションを見せてくれます。
テナガエビやスジエビがベイトパターンの状況では、特に活躍してくれること間違いなしです。
パワーグライダーは、木村建太氏プロデュースのバックスライドワーム。
バックスライドワームの泣き所である“消耗しやすさ”を、「高比重マテリアルコアショット×ノンソルトアウトシェル」で改善。内部の高比重マテリアルでしっかりとバックスライドしながら、外側のノンソルト部分で針持ちの良さを実現しています。
バックスライドは比較的距離が長く、ゆっくりとフォールしていきます。奥行きのあるカバーやエグレの攻略時、バスにゆっくりと見せたい時にはこのワームを使ってみてください。
バックスライドに加え、ダート性能も高めたリバースクロー。ロッドでアクションを加えることにより、エビやザリガニが逃げるようなダートアクションを演出。
バックスライドだけでは見切られてしまっても、バックスライド+ダートでしつこくリアクションバイトを誘うことが可能です。
ワムワム48は、バックスライドワームの中ではかなり小さなサイズ感が特徴。大きなバックスライドワームでは反応が得にくいハイプレッシャーシーン、ベイトが小さなエビや虫といった時が出番です。
小さくても高比重素材が各パーツの先端まで使用されているので、キャストしやすさは十分。使用する際にはベイトフィネスタックスや、パワーフィネスタックルで使うのが良いでしょう。
超高比重マテリアル×幅広ファットボディで、理想的なバックスライドを実現したカバースライド。3インチでは約9グラム、4インチでは約19グラムと、他のバックスライドワームより重さがあるため遠投がしやすいです。
ファットボディになるとフッキング率ダウンが気になりますが、フック溝を設けることでその点を解消。溝があることでフックを綺麗にセッティングしやすい点にも注目です。
扁平アームが自発的なアクションを生むエッジブレイカーは、フォールから着底して倒れ込むまでずっとバスを誘い続けます。
ザリガニの殻をイメージするシボ加工は、他のワームでは見られない独自の工夫で、カバーに張り付きにくく、リズムよくカバーを撃っていくことにも貢献します。
AVIは超繊細な触覚やレッグを持った小型バックスライドワーム。プレッシャーが高かったり、活性が低くなったりして気難しくなったバスも、そのコンパクトなシルエットでバイトさせられます。木から落ちた虫や、水中を泳ぐヤゴのイメージで使うのがおすすめです。
スモラバのトレーラーとしても有能で、シェイクすれば触覚やレッグが機敏にアクションしバスを誘ってくれます。
バックスライドでしか獲れないバスが居る!
バックスライド系ワームが持つバックスライドという特徴は、他のワームやリグでは実現出来ない唯一無二のもの。大げさではなく、バックスライドワームでしか獲れないバスは少なくないはずです。
これまで使ったことがある人もそうでない人も、本記事を参考にバックスライドワームを使ってみてはいかがでしょうか。