一生に一つのルアーしか使ってはいけないとしたら。
初めてのフィールドに一つだけルアーを持って行くとしたら、多くのバスプロはスピナーベイトを選ぶ。といったような話しを聞いたことがありますか?
確かに、万能性で言えばスピナーベイトという回答が多い事にも頷けます。しかし「一生そのルアーしか使えない」という条件ならば、その答えも変わってくることでしょう。
そんな質問ナンセンス?
数あるルアーの中から、フィールドや条件にマッチするルアーを導き出すのがルアー釣りの楽しみであり醍醐味であると思います。
そんなルアー釣りの楽しみを奪ってしまう質問はナンセンス。そんな声も想像できます。
究極の選択から、見つかる「モノ」
ですが、数あるルアーの中で、何故それを選んだのか、その「問い」と「選択」の中には、もっと釣る為のヒントや、ルアー釣りをもっと楽しむ為のヒントが隠されているかもしれません。
もしも一生、一つのルアーしか使えないとしたら……。皆さんは、どんなルアーを選びますか?
今回はTSURI HACK編集者Oの選択を見てみましょう!
ケース1:編集者O(バス釣り)
編集者Oの基本データ
神奈川県在住/30代男性。
第3次バス釣りブームと同時期(10歳の頃)にバス釣りを開始。
一時期は日本一釣れない湖とも言われた神奈川県の津久井湖や周辺のリザーバーに通うも、釣れない10年間を過ごす。
20代で車を手に入れ、千葉県のリザーバーに足蹴く通うようになり、釣果が安定するようになる。
今まで釣ったバスの90%は千葉県リザーバーでの釣果。
そんな編集者Oが選んだルアーは……コチラ!
ゲーリーヤマモト/ファットイカ
ゲーリーヤマモトのファットイカ。特徴は何と言ってもそのバルキーボディー。ゲーリー独自の高比重素材とあいまってワーム単体だけでも12グラムものウェイトがあります。
ノーシンカーでもベイトタックルで使用が可能で、ヘビーカバー攻略の切り札的存在として多くのアングラーに愛用されるワームの一つです。
選択理由その1「フィールド的要因」
私が通うフィールドの多くは、足場の限られる急深なリザ―バーの為、広く探るサーチベイトが活躍する機会はあまりありません。
基本、カバーを狙っての釣りなので、オーバーハングの奥に滑り込ませられる、垂直岩盤をタイトに攻められる、対岸の立ち木に届き、かつスローフォールさせられる。といった条件をクリアできるルアーが必然的に増えていくのですが、
その中でも飛びぬけてい秀でていたのがファットイカだったのです。
選択理由その2「巻きでも使える万能性」
ファットイカは、バックスライド性能だけに目が行きがちですが、順刺しのテキサスではヘビーカバーを攻略できますし、順刺しのノーシンカーでトゥイッチすれば小魚のように動きます。
♯4/0フックの逆刺しでタダ巻きをすると、お尻をフリフリとさせ、さながらシャロークランクのような泳ぎをしてくれます。
フラスカートをとって、イモのように使えばスモールマウスなども狙えます。
選択理由の3「思い入れ」
関東の陸っぱりで50アップを手にするのは容易い事ではありません。「48センチまでは出るけど、50センチの壁を越えられない」そんな日々を打開してくれたのが、ファットイカの「巻き」だったのです。
バスは完全にスイッチが入っており、水面直下を逃げるファットイカに、魚雷のように突進してきました。岸まで1メートル程の目の前で、水面が「バゴォン!」と炸裂したあの日は忘れられません。
ゲーリーヤマモト ファットイカ
その他の候補
「圧倒的実績」で迷った4インチグラブ
ゲーリー4インチグラブは、私がもっとも多くのバスを釣ったルアーです。これだけで一日に30本釣った事もあるのですが、一生の友とはならず。実績より“巻き”など、ファットイカにしか出来ない芸当に軍配が上がりました。
「楽しさ」で迷ったハードルアー達
実はハードルアーも候補に挙がっていました。写真は、ハードルアーの楽しさ(釣れる楽しさ)を私に教えてくれたルアー達です。ですが、それぞれに活躍するシーン・シーズンが異なるので、どうしても一つには絞り切れませんでした。
ルアーのポテンシャル(潜在能力)を発見しよう!
ボックスに溢れかるルアー達。時にその多くの選択肢は、アナタの判断をブレさせる要因となっているかもしれません。
現場でのルアー選びに迷う事が多い方は、仮に10個なら、5個なら、3個ならと、釣行前夜に考えてみて下さい。
また、選ばれなかったルアーでも、それを一生使い続けるとしたらと……と想像してみて下さい。
想像する事で、今まで気づかなかった魅力や、新たな使い道が発見出来るかもしれません。
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