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手感度でも目感度でもない。釣りウマは“第三の感度”を感じている。

手でも、目でもない。釣りウマが感じている“第三の感度”の正体

釣りでよく聞く「感度」。

手元に伝わるアタリだけでなく、ラインや穂先の変化、さらには“なんとなく変だ”という違和感まで、じつは感度にはいくつもの種類があります。

今回は手感度・目感度に加え、釣果を分ける第三の感度について解説します。

目次

感度とはなにか

釣りでよく聞く「感度」という言葉。

ロッドやリールの性能を語るときにもよく出てくる、釣果に直結する重要なキーワードです。

簡単に言えば、水中で何が起きているかを感じ取る力のこと。

魚が触った。底が変わった。流れが変化した。

そうした見えない情報を、釣り人は感度で拾っています。

感度は“人間側”の能力

感度の話をする際に大前提として押さえておいていただきたいのは、感度とは人間側の能力ということです。

感度というと、「このロッドは高感度」「このリールは感度がいい」みたいに道具側の話になりがちです。

もちろん道具の差はあります。ただ、最終的に感度を感じ取るのは人間です。

同じタックルでも、感じ取れる情報量は人によって大きく違うもの。

経験、集中力、観察力、感覚。

そのすべてが関係してきます。

つまり感度とは、道具だけの性能ではなく“人間込み”の能力です。

ビックリマン高田

感度の高いタックルは、あくまで人間の感度を補助してくれるもの、と捉えたほうがいいでしょう。

感度で何を感じるのか

では実際に、釣り人は何を感じ取る必要があるのでしょうか。

魚のアタリ

まず一番分かりやすいのがこれ。

魚が食ったかどうか。

当然ですが、これを感じ取れないと釣りになりません。

底の状態

底を感じることもかなり重要です。

昔から「魚釣りは底を取れ」と言われますが、本当にその通り。

今ルアーが浮いているのか、着底しているのか。砂なのか、岩なのか。水草が生えているのか、どんな水草なのか。

そこが分かるだけで釣りの精度は大きく変わります。

水の流れや抵抗

流れを感じることも重要。

どっちに流れているか。どのくらい強いか。

これが分かると、魚がどこに付きやすいかも見えてきます。

ルアーがいい動きをしているかどうかも、その巻き抵抗でわかってくるでしょう。

感度には種類がある

感度というと一つに聞こえますが、じつは釣り人はいろんな方法で情報を取っています。

代表的なのが「手感度」と「目感度」です。

手感度

一番イメージしやすいのが、手感度です。

手に伝わる振動や重さから、水中の変化を感じ取る感度のこと。

コツン、モゾッ、ゴリゴリ——。

魚のアタリやボトムの質感、ルアーにかかる抵抗など、ラインを通じて伝わった情報がロッドやリールを経由し、最終的に手元へ届きます。

これが手感度です。

そのため、ロッドやガイド、リールシート、リール本体、ハンドル、ラインローラーなど、タックルを構成するあらゆるパーツが手感度に関係しています。

ビックリマン高田

上手い人ほど、手元から得ている情報量は多いものです。

目感度

これも重要な感度です。

直接見えない水中の変化を、ロッドやラインを“見る”ことで感じ取ります。

たとえば、穂先が少し入る、跳ね上がる、ラインが止まる、逆にフッと走る——。

こうしたわずかな変化からアタリを取るのが、目感度です。

じつは、手元には出なくても、目で見れば分かるアタリは少なくありません。

とくにライトリグや、繊細な仕掛けを使うエサ釣りでは、目感度がとても重要になります。

ソリッドティップのロッドは目感度を高めるために使われることが多く、視認性を上げるためにティップだけ見やすい色に塗られているものもあります。

ビックリマン高田

余談ですが、ソリッドティップで取れる目感度はとても高く、チューブラーティップでは曲がらないような少しの負荷でもソリッドティップは対応してくれます。

反対に手感度はチューブラーティップの方が高いと言えるでしょう。

手感度でも目感度でもない、第三の感度の正体

長年釣りをしていると、不思議な瞬間に出会うことがあります。

手元には何も来ていない。
ラインも動いていない。

それなのに、なぜか「今だ」と思ってアワセると、魚が掛かる。

そんな経験をしたことがある人も多いはずです。

また、上手い人に「なんで今アワセたんですか?」と聞くと、「違和感があった」と返ってくることがあります。

かなり抽象的な言葉です。

でもじつは、この“違和感”こそが重要で、感度に残された最後のピースなのかもしれません。

ビックリマン高田

僕はこの違和感の正体は、「リズム感度」だと思っています。

リズムが崩れた瞬間を感じる“リズム感度”

人間は、同じ動きを続けていると、無意識のうちにリズムを覚えています。

同じ速度で巻く。一定間隔でしゃくる。規則正しいテンポでボトムを叩く。

その一定のリズムが、一瞬だけズレる。

その小さな乱れを、釣り人は“違和感”(アタリ)として感じ取っているのです。

リズム感度の好例が、バス釣りでいうミドストです。

ミドストは、ラインを緩めた状態でロッドを動かし続ける釣り。そのため、一般的な手感度や目感度だけでは、アタリを取りにくい場面があります。

しかし、一定間隔でシェイクしていると、同じリズムでアクションさせているはずなのに、ふとリズムが乱れる瞬間があります。

この小さな違和感こそが、リズム感度です。

ビックリマン高田

上手い人ほど、このわずかな乱れを感じ取っています。

超軽量スプーンの釣りも、リズム感度が重要です。

手元に“ドン”と明確なアタリが出ることは多くありません。

だからこそ、一定速度で巻いている中で生じる、わずかなリズムの変化がバイトの合図になります。

トラウトマンが究極の一定速度のただ巻きを求める理由も、そこにあります。

また、トラウトエキスパートが巻き出しの軽いリールを好むのも、ほんの少し巻き感が変わる瞬間を感じ取りたいからです。

逆に、一度回転を加えると慣性で回り続けるタイプのリールは、その変化をつかみにくい場合があります。

ビックリマン高田

そのため、あえて巻きの軽い旧型リールを好む人もいます。

ボトムをトントンと叩くロックフィッシュの釣りでも、リズム感度は重要です。

こうした釣りでは、最終的に「ドン!」と明確なアタリが出ることも少なくありません。

しかし実際には、その前段階でリズムがわずかに変わっていることがあります。

そこに気づければ、魚に根に潜られる前に掛けられる可能性が高まります。

ビックリマン高田

つまり、“早く気づける”。

これが、リズム感度の強さです。

じつは手感度は遅い

ライブスコープを見ていた筆者のほうが、アングラーより先にバイトに気づくこともある。

ライブスコープを見ていて気づいたのですが、魚がルアーに触れてから、釣り人が「アタった!」と感じるまでには、意外と時間差があります。

つまり、手感度でアタリを認識した時点では、すでに少し遅れている場合があるということです。

ビックリマン高田

だからこそ、その前段階で生じる“違和感”が重要になります。

釣りは感度のゲーム

釣りは、見えない水中を想像する遊びです。

ライン、ロッド、リール。そこから伝わるわずかな情報を組み合わせながら、魚の居場所や動きを探っていく。

手感度、目感度、そしてリズム感度。

いくつもの感覚を使うことで、水中の世界は少しずつ解像度を増していきます。

ビックリマン高田

感度を意識すると、釣りはもっと面白くなるはずです。


撮影:ビックリマン高田

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