タコ釣りのNG行動とは

日本全国で大きな盛り上がりを見せる船ダコ。
エギで底をトントンするだけでタコが釣れる手軽さが魅力ですが、じつは腕の差がはっきり出る釣りでもあります。
一日を通して見ていると、釣れている人は何杯も釣っているのに、釣れない人はとことん釣れない。そんな場面をよく目にします。
そこで「自分には腕がないのか」「センスがないのか」とドツボにはまりがちですが……
実際にはちょっとしたNG行動を知らず知らずのうちにやってしまっているだけ、というケースも少なくありません。
川島
今回は船長視点で、タコ釣りで釣果を遠ざけてしまうNG行動を5つ紹介します。
タコ釣りで釣果を遠ざけてしまう5つのNG行動
1.底をこまめに取り直さない

かなり当たり前のことなので、「そんなこと?」と思う方も多いかもしれません。ですが、慣れている方でも意外と底が取れていないことがあります。
以前、GoProでタコエギの動きを撮影した際に気づいたのですが、うねりによる船の上下や、潮によってラインが流される影響で、体感では10cmほど底から離しているつもりでも、実際にはエギが50cmほど浮いてしまっていることがありました。
底ベタを攻めているつもりでも、人間が思っている以上にエギは底から離れている。だからこそ、釣果に大きな差が出てしまいます。
対策はシンプルで、しつこいくらい底を取り直すこと。初心者の方にレクチャーする際は、30秒ほどアクションしたら一度底を取り直すようにアドバイスしています。
川島
熟練者でも苦戦するような渋い状況で、タコ釣り初心者の方がこの方法であっさり釣ったこともあります。
基本中の基本ではありますが、それだけに釣果へ直結しやすいポイントです。
2.間を入れない

熟練者の釣りをよく観察していると、船が流されてラインが斜めになる状況では、アクションの途中に「間」を入れていることがよくあります。さらに、その間にクラッチを切り、ラインを少し送り出している場面も多く見られます。
これは、単にタコに抱かせる隙を作っているだけではありません。ラインを送り出すことで、船の流れによって仕掛けが引っ張られすぎるのを防ぎ、エギを底付近にキープしやすくする役割があります。
糸を出さないままラインが斜めになっていくと、エギはどうしても浮き上がりやすくなります。しっかり底を取っているつもりでも、実際には底から離れてしまうわけです。
具体的には、常にクラッチを切った状態にしておいて都度ラインを送り出すか、底を取り直すタイミングで意図的に少し多めにラインを出せばOKです。
目安としては、底を取り直すときに5〜10秒ほどクラッチを切ってラインを送り出すだけでも十分効果があります。
川島
ただし、糸を出し過ぎるとオマツリのリスクが高まるので注意しましょう。
3.むやみに投げる

広く探るという意味でキャストするのはもちろんアリです。ただ、船がしっかり流れている状況で、むやみに投げるのはあまりおすすめできません。
とくに注意したいのが、ラインがどんどん出て斜めになっていく釣り座(払い出しの釣り座)です。この状況でキャストしてしまうと、ラインに角度がつき過ぎて、仕掛けの操作が効かなくなります。
さらに払い出しの釣り座では、船が流れることで足元が常に新しいポイントになるため、キャストをすると古い(誰かがすでに探った)ポイントに入ってしまうことも。
一方で、足元方向へラインが入ってくる釣り座であれば、潮上へキャストするのは有効です。また、船が流れにくいタイミングでは、真下に落としていても同じポイントを釣り続けることになるため、広く探る目的でキャストするのも効果があります。
川島
なんとなく遠くへ投げるのではなく、状況に合わせてキャストするかどうかを判断するのが大事です。
4.アクション・カラーが同じ

タコ釣りには、一日を通してその日にハマるアクションやカラーがあります。
繊細で優しいアクションが効く日もあれば、派手に動かした方が反応が出やすい日も。
さらに言えば、一日を通して同じパターンが続くわけではなく、潮の流れや船の流し方、ラインの抵抗感によって、その瞬間ごとに効く動きが変わることも珍しくありません。
よく釣る人を観察していると、投入してから回収するまでの間に、何度もアクションを変えていることがあります。
小さくシェイクしたり、少し大きく動かしたり、止める時間を長くしたり。その時々でタコが反応しやすい動きを探っているわけです。
なぜか自分だけ釣れないと感じたときは、まず釣れている人のアクションを真似してみるのが一番。
慣れてきたら、過去に釣れたときのラインの抵抗感やシェイクの幅、止める時間などを思い出しながら再現してみるのもいいと思います。
カラーについても同じで、その瞬間にハマる色があります。光量や水色の変化、周囲の釣果を見ながら、その日の当たりカラーに近づけていくことが釣果アップにつながります。
川島
ひとつのアクション、ひとつのカラーにこだわりすぎず、状況に合わせて変えていくことが大切です。
5.即アワセ&ポンピング

ここからは、タコがエギに触ってからのNG行動です。
まず注意したいのが即アワセ。タコはエギを抱く際、最初に触手の先でエギに触れ、そこから数秒かけてしっかり抱き込むことがあります。
そのため、違和感が出た瞬間にアワセてしまうと掛かりが浅くなってバラシの原因に。
とくに活性が低い時は要注意。違和感があっても慌てず、タコが深く抱き込むまでじっくり待つことが大切です。
写真のタコは冬に釣れた4kgオーバーですが、水温が低い時期はとくに掛かりが浅くなりがちなので、焦らずに間を取る意識が釣果を左右します。
また、巻き上げ時のポンピングもバラシの原因です。ロッドを煽るとラインのテンションが変化し、カンナが抜けやすくなります。
タコが掛かったら、ロッドの角度を保ちながら一定のテンションで巻き上げるのが基本です。
川島
即アワセを我慢すること、そして巻き上げ中にラインを緩めないこと。この2つを意識するだけでも、バラシはかなり減らせます。
小さなNG行動を見直すだけで、船ダコの釣果は変わる

底取りやカラー、アクション、アワセのタイミングなど、今回紹介したNG行動はどれも小さなことに見えるかもしれません。
ですが、船ダコではそのちょっとした差が、確実に釣果へつながっていきます。
「周りの人は釣れているのに、自分だけ釣れない……」
そんなときは、ぜひ今回の内容を思い出してみてください。基本を少し見直すだけで、次の一杯に近づけるはずです。
撮影:NARU川島
