アイキャッチ画像撮影:山下洋太
パラコードでリーシュコードを自作!

パラコードとは、「パラシュートコード」の略称で、もともとは軍用のパラシュートに使用されていた丈夫なナイロン製コードのこと。
現在では、キャンプなどをはじめとするアウトドアシーンでも幅広く使われています。
カスタムグッズとしても人気で、ストラップを自作したり、ナイフやシェラカップのハンドルなどに巻き付けてカスタムする人も増えています。

そんなパラコードですが、釣りでもかなり使えるアイテム。
筆者はパラコードを使って、フィッシュグリップなどのリーシュコードを自作しています。
山下
今回は、パラコードでリーシュコードを作るメリットから、実際の作り方まで詳しく解説していきます!
パラコードを使うメリット
強度がめちゃくちゃ高い!

テントのガイロープとして使われるほどの強度を誇る「パラコード」。
太さ3mmのものであれば、200kg前後の荷重にも耐えるタフさがあります。
そんなパラコードを使ってリーシュコードを作れば、ちょっとやそっとで切れることはありません。頼れる一本が、身近な道具で簡単に作れます。
山下
スパイラルコードとは比較にならないほどの強度がありますよ!
好みの色・柄を選べる

アウトドア感を演出できるカーキやオリーブ、海を感じさせるブルー、シンプルなホワイトやブラックなど、挙げればキリがないほどの豊富なカラーが存在するパラコード。
また、夜間の視認性を向上できる反射材入りや、柄物などもあり、好みに合わせて選べるのも魅力的です。
ライフジャケットやバッグなどのカラーに合わせて選べば、釣りをよりおしゃれに楽しめちゃいますよ!
そして価格が安い!

太さ3mmで1mあたり100円ほどとかなりの低価格で購入できます。
購入できるのは、ECサイト、手芸店、アウトドアショップなど。手芸店では5mほどにカットされたものが多いですが、アウトドアショップであれば必要な長さにカットしてくれます。
また、ECサイトでは15m巻きなどの大容量で安いものもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね!
山下
筆者はユザワヤやモンベル、ワークマンで購入することが多いです!
フィッシュグリップ用のリーシュコードであれば、安くパーツを揃えると1,000円以下で作れますよ!
筆者が作ったアイテムを紹介


筆者はこれまでにフィッシュグリップ用、プライヤー用を作成してきました。

途中にバックルを差し込み、取り外しできるようなカスタムなんかも可能です。

そのほかにも、ルアーケースをゲームベストのDカンに引っ掛けておくための短いコードも作ったりしてみました。

また、リーシュコードだけでなく、フックリムーバー用の手首に掛けられるループも作成。
このループがあるだけで、使用中に手が滑っても海に落とすリスクをグッと減らせます。
山下
基本の編み方さえ覚えてしまえば、どのアイテムも作るのはそれほど難しくありません。
フィッシュグリップ用のリーシュコードであれば30分ほどで作れちゃいます!
パラコードで編むリーシュコードの作り方

ここでは、フィッシュグリップ用リーシュコードを作るために必要なアイテム、手順を解説します。
ちなみに、完成品の長さはゲームベストの腰付近にあるDカンに装着して使いやすい65cmほどを想定しています。
必要なもの
- パラコード 5m(太さ3mm)
- 小鉄砲ナスカン(もしくはカラビナ)
- ハサミ
- ライター
- メジャー
山下
いろいろな作り方を試した筆者が、これなら簡単にできると思った方法を紹介していきますよ!

パラコードの編み方には、フィッシュテール、スネークノットなどさまざまありますが、今回は基本となる平編みの方法を順を追って解説します。

まずはパラコードを半分に折り、写真のようにナスカンに通します。
ナスカンの先端からパラコードの折り目側の先端までの長さが、65cmほどになるように調整しておきましょう。

右側に出ているコードを軸となる真ん中の2本の上を通します。

左側のコードを右側のコードの上を通し、軸の下を通します。

右にできた輪に下から通し、左右対称に締め込みます。

締め込んだら、次は左側のコードを軸の上を通します。

左側のコードを右側のコードの上を通し、軸の下を通します。

右にできた輪に下から通し、左右対称に締め込みます。

これで一つの編み目の完成です。

あとは同じように平編みを繰り返していきます。
注意したいのは、編み目をキツく締めすぎないこと。

目安は、コードが完全に折れ曲がり、その状態をキープできるくらい。
キツすぎず、緩すぎない絶妙な締め具合にすることで、リーシュコードにしなやかさが生まれ、扱いやすくなります。

また、全体的に編み込んでしまうのもいいですが、フィッシュグリップ側20cmほどを編み込まず、軸だけにして手を通せる輪のようにしておくのもおすすめです。

編み込みが終わったら結び目から数mmを残してカットします。

カットしたところをライターで炙ります。


炙った箇所をハサミで押し込み、結び目が解けないように固定します。
炙った直後はかなり熱いので、火傷には十分に注意して作業しましょう。

これでリーシュコードの完成です。
あとはフィッシュグリップに装着するだけ。

ボガグリップのようにグリップの先端に紐通しの穴があれば、そこに通して装着します。
また、紐通しの穴がない場合には、ダブルリングやカラビナなどを使用し、フィッシュグリップに装着しましょう。

オーシャングリップのように、後付けしにくい場合には、最初からパラコードを通した状態で編み込んで作成するのもおすすめですよ!
強度を求めるアングラーにマジでおすすめ!

パラコードを使ったリーシュコードは、大型魚を狙うアングラーにとってかなり便利なアイテムとなるでしょう。
フィッシュグリップはもちろん、プライヤーやフックリリーサーなど、いろんなアイテムに装着できるので、自分の好みのパラコードを見つけて、ぜひ自作してみてください!
愛用している釣具もより一層愛着が湧くことでしょう!
撮影:山下洋太