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23IM Z リミットブレイカーをインプレ!ダイワの次世代ベイトリールの性能はいかに?

2023年の新製品の中で、最も注目を浴びたといっても過言ではない「IM Z リミットブレイカー」。

10万円を超える高級ベイトリールの性能を知りたい人も多いはず。

そこで様々な釣りでその実力を検証。ルアーの飛距離や使用感をインプレするので、ぜひご参考にしてください。

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目次

IM Z リミットブレイカーとは

2023年、新製品が発表され大きな話題を集めた『IM Z リミットブレイカー』。

ダイワの最新テクノロジーをふんだんに搭載し、フラッグシップモデルとして登場しました。

とくに注目が高いのは、スマホと連動できることデジタル制御ブレーキを搭載していることの2点です。

山下
本記事では、IM Z リミットブレイカーの使用感とブレーキシステム、また、飛距離について徹底検証します!

ラインナップ

IM Z リミットブレイカーのスペック

IM Z リミットブレイカー(以下、IM Z)のスペックについて解説します。

スマホと連動「ダイワコネクティングシステム」

IM Zで高い注目を集めた機能の1つが、スマホと連動できるダイワコネクティングシステムの搭載

飛距離やキャスト回数だけでなく、巻いてあるラインの太さや長さも専用アプリに登録できます。

ダイワ新ブレーキ「インテリジェントマグフォース」

インテリジェントマグフォースは、スプールの回転数を検知し、ブレーキ力をデジタル制御するブレーキシステムのこと。

ブレーキモードには、スタンダードモードPEモードロングキャストモードマックスブレーキモードの4種類があります。

スマホ通信を使用し、ブレーキモードが今後増えていく拡張性も強みです。

快適なキャストフィールを実現する「TWS」

IM Zには、ライン放出時の抵抗を低減するTWSを搭載。それにより、快適なキャストフィールを実現しています。

バックラッシュも軽減し、PEラインを使用してビッグベイトをフルキャストしたい時も安心です。

回転性能を持続する「ハイパードライブデザイン」

初期の回転性能を長期間維持することを目指した設計思想、ハイパードライブデザインも搭載

トラブルが少ないクラッチも搭載しているため、塩分濃度が高いエリアでも固着するトラブルを軽減。ソルトシーンでもタフに使い込めそうです。

滑らかかつ高耐久なドラグ性能を実現する「ATD」

カーボンワッシャーを3枚使用したATDを搭載し、滑らかかつ高耐久なドラグ性能を実現しています。

専用グリスを使用し、長時間に渡るやり取りでも性能が低下しにくく、大物狙いにも安心。

ヒットした魚が鋭く突っ込んでもスムーズに対応し、ラインブレイクを防ぎます。

その他の機能も充実

IM Zには、スプールをゼロポジションに調整するための機構ゼロアジャスターや、力強く握り込めるパワーラウンドEVAノブも搭載しています。

アルミ製の大口径スタードラグも搭載し、まさにフラッグシップと呼ぶに相応しい仕上がりは必見です。

IM Z リミットブレイカーを実釣インプレ

IM Zを入手してから、おもにロックフィッシュ、シーバスで使用しました。

1ヶ月半ほど使用して感じたことをまとめます。

低負荷でも高負荷状態でもスムーズに巻き上げられる

負荷がかかっていない時の回転がスムーズなのはもちろん、負荷がかかった時の回転も非常にスムーズ

巻き抵抗が強いシーバス用のバイブレーションなども、軽い力でリトリーブでき、疲れを軽減できる印象です。

ディープロックに使用して90cmを超えるヒラメもキャッチ。高い巻き上げ力には驚かされました。

長時間の釣りでもリーリングする手が疲れず、より釣りに集中できるようになったと感じています。

山下
ロックフィッシュ狙いでドラグをフルロックしていても、強引に巻き上げられ、楽々とキャッチに持ち込めます。

キャストフィールは快適そのもの

スプール径が38mmあっても初速をつけやすく、キャストフィールは快適そのもの。ブレーキセッティングをしっかりと行なえば、バックラッシュもほぼゼロでした。

キャスト時にとくに印象に残ったのは、後半に伸びがあり思ったよりも数メートル先にルアーが着水するという点。

伸びがあるにも関わらずバックラッシュしないのは、インテリジェンスマグフォースの恩恵だと感じます。

山下
ボディサイズは大きくても、ダイワ特有の軽快なキャストフィールは健在です。

10gほどのルアーでも十分に投げられる

軽いルアーのキャスト性能について、気になる方も多いでしょう。

意外だったのは、10gほどのルアーでも十分にキャストできること。

シーバスを狙ったナイトゲームで、12gのシンキングペンシルを使用しましたが、楽にキャストできました

また、チニングで使用するような10g以下のフリーリグも快適にキャスト可能

重量級ルアーが快適なのはもちろんですが、下は10g前後のルアーまでと汎用的に様々な場面で活躍しそうです。

山下
1台のベイトリールを幅広く使用したい人にもマッチするでしょう。

飛距離が確認できることで再現性がある釣りを可能に

ルアーの飛距離を正確に把握できることで、どのくらいの距離で魚がヒットしたかある程度把握でき、より再現性が高い釣りができるようになったと感じます。

おかっぱりのアカハタ狙いでは、遠投してもヒットするのはピンスポットなんてことも少なくありません。

ヒットした時の飛距離がわかると、アカハタが潜むピンスポットをより明確に割り出せそうです。

山下
IM Zは、さらなる再現性を求めるアングラーにもマッチする1台となるでしょう。

IM Z リミットブレイカーの飛距離を検証

IM Zでどれだけの飛距離が出るのか、気になっている方は多いのではないでしょうか。

ここでは、あらゆるルアーの飛距離を検証

タックルも使い分けながら、フリーリグからビッグベイトまでキャストしていきます。

山下
8段階の外部ブレーキダイヤルについては、強い方を8、弱い方を1として表記。
横風5〜7mほどが吹いていてベイトリールには不利な条件の中での計測しています。

レビンミニ ライト(12g)

飛距離:51.9m

ブレーキ:PEモード × 外部ブレーキダイヤル6

タックル:ハートランド リベラリスト 863M+RSB-23 + PE2号

12gほどのシーバス用シンキングペンシルでも、50m超と十分な飛距離を計測

外部ブレーキダイヤルを5に落としてもキャスト可能でしたが、横風が吹くとラインが浮き、バックラッシュが起こりました。

風がない状況ではブレーキ力を弱め、さらなる飛距離を期待できるでしょう。

ストリームデーモン 140(26g)

飛距離:50.1m

ブレーキ:PEモード × 外部ブレーキダイヤル7

タックル:ハートランド リベラリスト 863M+RSB-23 + PE2号

大型ミノーのストリームデーモンでは、横風の影響を考慮し、やや強めのブレーキに設定。

しかしながら、50mほどと実釣で必要十分な飛距離を計測しました。

外部ブレーキダイヤル5〜6でもなんとかキャスト可能ですが、ナイトゲームでサミングが難しいことを考えると、6〜7が基準になるでしょう。

モアザン レイジー ファシャッドJ 170.5F(51g)

飛距離:37.9m

ブレーキ:MAXブレーキモード × 外部ブレーキダイヤル5

タックル:ハートランド リベラリスト 763MH+RSB-23 + PE4号

レイジー ファシャッドJ 170.5Fはキャスト時に回転し、バックラッシュを起こしやすいため、ブレーキをやや強めに設定。

MAXブレーキモードと外部ブレーキダイヤル5に設定すると、回転してもバックラッシュをせずに快適でした。

風がある中でも平均35mほど飛んでいたため、実釣で十分な飛距離が出るといえるでしょう。

モアザン モンスタースライダー(51.2g)

飛距離:55.5m

ブレーキ:MAXブレーキモード × 外部ブレーキダイヤル2

タックル:ハートランド リベラリスト 863M+RSB-23 + PE4号

飛行姿勢が安定しやすいモンスタースライダー 160Fは、ブレーキをやや弱めにしてキャスト。

飛行姿勢がバタつくと飛距離は50mほどに落ちますが、飛行姿勢が安定すると54〜55mほど飛びました。

また、外部ブレーキダイヤルを1にしてもキャストできましたが、スイング速度が速すぎたり、キャストフォームに気をつけたりしないと、バックラッシュが起こりました。

実釣では2がちょうどいいとセッティングだと感じます。

フリーリグ(28gシンカー + スパイニークロー 3.5in)

飛距離:85.1m

ブレーキ:PEモード × 外部ブレーキダイヤル5

タックル:ハートランド リベラリスト 863M+RSB-23 + PE2号

28gのシンカーを使用したフリーリグでは、外部ブレーキダイヤル5にすると、横風があっても着水時のサミングのみで十分。

外部ブレーキダイヤル3にすると、ワームの姿勢が崩れた時にバックラッシュが起こりました。

風がない状況下でも、気持ち良くキャストできるのは外部ブレーキダイヤル4ほどまでと感じます。

フリーリグ(10gシンカー + ドライブホッグ 2.5in)

飛距離:43.1m

ブレーキ:PEモード × 外部ブレーキダイヤル7

タックル:ビームスローワー 86L + PE2号

Lクラスほどの柔らかいロッドを使用し、ロッドの反発力を利用すると、10gほどのフリーリグでも快適そのもの

また、何度キャストしても、その飛距離はほとんど40m超えで、実釣に十分な飛距離を計測しました。

10gのフリーリグが40mほど飛べば、チニングでも十分に使用できそうです。

IM Z リミットブレイカーの気になるところ

高性能なIM Zですが、いくつか気になる点も……。

とくに気になった3点を紹介します。

ブレーキ設定がやや複雑

ブレーキ設定が若干わかりにくいところが、IM Zを使用していて最も気になったところ。

ブレーキモードを設定するのにはLEDのカラーを覚えておく必要があり、また、8段階のブレーキ力の設定もややわかりにくく、最初は苦戦しました。

山下
慣れてしまえば問題なくブレーキ設定できるようになります。最初は説明書を確認しながら、自宅で色々と触って操作に慣れておきましょう。

充電が必要

IM Zは、1回の充電で700回ほどキャストできる充電池を搭載しているとのこと。

筆者の場合、平均約5時間釣行で、おおよそ2〜3釣行ごとに充電が必要でした。長時間釣行の際には、釣行中に電池が切れてしまうことも……。

電池が切れても使用可能ではありますが、ブレーキの調整やスマホとの連動ができなくなるので注意が必要です。

山下
フル充電するには90分ほど要します。

温度にも注意が必要

IM Zの使用推奨環境は気温0〜40度

極端に寒い時や暑い時には、 電池の消費が激しくなったり電源が切れたりすることもあるようです。

筆者は、日差しが当たる船上で温度異常を発生させてしまい、電源が落ちてしまうことが1度ありました。

直射日光に当たらないようにするなど、使用環境には気を遣う必要があるでしょう。

山下
電源が落ちてしまった時は、その日中に復活せず……。電源が復活したのは翌日でした。

IM Z リミットブレイカーと23アンタレス DC MDの違いは?

IM Zを購入しようと考えている人の中には、同時期に新発売となったシマノの23アンタレス DC MDを候補に挙げる人もいるでしょう。

そこで、23アンタレス DC MDも使用している筆者が感じた違いについてまとめます。

23アンタレス DC MDはより巻き心地とパーミング性能に優れる

23アンタレス DC MDは、スムーズな巻き心地とコンパクトなボディでパーミング性能に優れている印象。

ボディに剛性感があり、タフに使い込めるところも23アンタレス DC MDの魅力です。

初めて使う人でもブレーキ設定がわかりやすく、最初から快適に使用できると感じます。

山下
巻き心地やパーミング性能に加えて、ブレーキ設定が簡単なベイトリールが欲しい場合には、23アンタレス DC MDを選ぶのもありです。

IM Z リミットブレイカーはキャストフィールと巻き上げ力に優れる

IM Zは、幅広いルアーでのキャストフィールの高さと、ハンドルの長さとノブの握りやすさがもたらす巻き上げ力の高さが特徴。

とくに10〜100gほどまでのルアーに幅広く対応できるのは、IM Zを使ってみて最大の魅力だと感じました。

飛距離もかなり出る印象で、「あと少し飛ばしたい……」そんな場面で武器になるのがIM Zと言えるでしょう。

山下
キャスト性能の高さは秀逸で、広範囲を探りたい釣りにはとくに相性抜群です。

最先端の技術を体感できるのが魅力

IM Z リミットブレイカーは、ダイワのフラッグシップモデルで、最先端の技術を体感できるところが最大の魅力

スマホと連携して様々なデータを見られる目新しさだけでなく、リールとしての基本性能の高さも感じられます。

ダイワの技術を存分に味わいたい人は、ぜひIM Z リミットブレイカーを導入してみてください。

ダイワ IM Z リミットブレイカー TW HD-C XH

ギア比8.4
自重(g)250
最大ドラグ力(kg)7
糸巻量ナイロン:16lb.-125m / 20lb.-100m
PEライン:4号-100m / 5号-80m
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転)100
スプール径(mm)38
ハンドル長さ(mm)95

ダイワ IM Z リミットブレイカー TW HD-C XHL

ギア比8.4
自重(g)250
最大ドラグ力(kg)7
糸巻量ナイロン:16lb.-125m / 20lb.-100m
PEライン:4号-100m / 5号-80m
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転)100
スプール径(mm)38
ハンドル長さ(mm)95

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