大人気のメタルジグ
近年大人気のウロコジグは、2016年にジグメーカー「ウロコ」から発売されました。
発売以来、使いやすくて釣れるジグとして高評価を得ており、とくに関西圏では圧倒的な人気を誇ります。
かく言う筆者もウロコジグの魅力に取り憑かれた1人で、信頼度&実績ともに高く、ロケ等での使用頻度もトップクラスです。
本記事では、溺愛し、使い込んだウロコジグを詳しくインプレッションします!
ウロコジグの特徴
まずはウロコジグの特徴から紹介します。
シルエットがわかりやすいように、ジグパラロングスロー400g(写真最奥)・イージペブル400g(奥から2番目)・ウロコジグ400g(奥から3番目)を並べてみました。
400g同士を比較するとウロコのシルエットはやや細長いのですが……
手前3個のウエイト違いのウロコを比べると、ウエイトによってシルエットが微妙に違うことがわかります。
重いほどスリムに、軽いほどファットなシルエットになっていますね。
ノーズに注目すると、ウロコはかなり絞り込まれた造形です。
おそらく引き抵抗の軽減(抜けの良さ)を狙っているのでしょう。
ボディはやや厚めで、角張った部分はほとんどありません。
潮を噛ませるよりも、受け流すようなデザインに見受けられます。
重心位置はほぼセンター付近です。
最大の特徴は、テール部分の窪みです。
この窪みが抵抗を生むことで、ジグを素早く横に向かせます。
ホログラムはオリジナルのウロコ模様です。
ウロコジグをインプレ
ここからは、ウロコジグのアクションや魅力をお伝えします。
近海の青物ジギングから中深海のスロージギングまで、さまざまなシチュエーションでボロボロになるまで使い込みました!
アクションについて
ジャーク後は素早く横を向き、そこからヒラヒラと水平にフォールします。
他のロング・セミロング系と比べてスライド幅は大きくなく、早めにフォールへと移行するのが特徴です。
スライドからフォールに移る瞬間に、一瞬漂うような間があり、喰わせるタイミングも演出できています。
また、毎回のアクションが安定しており、破綻が少ない(=常に釣れる状態にある)のが「誰が使ってもよく釣れる」と言われるカラクリではないでしょうか。
ハイピッチからスローピッチまでどんなアクションでもよく釣れますが、おすすめはシンプルなワンピッチジャークです。
横を向きやすくて水平フォールも綺麗なので、とくに難しいテクニックを使わずとも、シンプルなアクションだけで十分釣れます。
ワンピッチをベースに、フォールに反応が良いならスローピッチ、追わせたほうが良いならショートジャークを交ぜ混んだコンビネーションジャークなど、対象魚種や活性、海況に合わせてシャクってください。
ウロコジグだからといって何か特別な使い方があるわけではありません。
筆者がウロコジグで実釣している動画を貼っておきますので、よければ参考にしてみてください。(ただ普通にシャクっているだけですが……笑)
引き抵抗が軽い
ウロコジグは引き抵抗が軽いのも特徴です。
人間が楽にジャークし続けられることも、アクションが安定する(=釣れる)理由でしょう。
あくまで筆者の感覚ですが、250gでも一般的な200gと同じぐらいの抵抗に感じます。
筆者は300g以上のウエイトを使う中深海やトンジギにも行くので、重たいウエイトを省エネでシャクれるのは嬉しいですね。
ちなみに、関西圏ではウロコの300gが店頭から消えるほどトンジギで大人気ですが、引き抵抗の小ささもトンジギで支持される理由でしょう。
コントロール性に長ける
スライド幅が小さくて底取りのスピードも速く、動きをコントロールしやすいのもウロコジグの特徴。いわゆる暴れすぎないタイプのジグですね。
フォール中に余計なアクションが入ったりもしないので、速い潮や二枚潮の中でも使いやすく、どんな状況でも釣りを成立させる能力が高いと思います。
とくにトンジギのような深場をドテラで流す釣りでは、フォールが遅い(≒スライドが大きい)ジグは流されてどんどんラインが斜めになるのですが、暴れすぎないウロコジグならある程度角度を維持できます。
角度を維持できるということは、深場のドテラでもタナを合わせやくなるということです。これもトンジギでウロコジグが支持されている理由でしょう。
汎用性が高い
汎用性の高さもウロコジグの魅力で、価格は安くありませんが、「オールマイティに使える(そしてよく釣れる)」ことが価格に対する納得感になっています。
例えば、明石沖の青物ジギング(水深20〜70m・バーチカル)でもウロコジグは大人気。
国内屈指の激流海域として知られますが、底取りがしやすくて引き抵抗が小さいので、ウロコジグを使うのは理にかなっていると思います。
明石名物の秋から冬にかけてのタチパターンも含め、季節・状況を選ばずによく釣れます。
日本海・丹後の青物ジギング(水深100m前後・ドテラ)でも使いやすかったですね。
明石とは対照的に、スピニングタックルでハイピッチジャークをメインに広い範囲を探るジギングですが、引き重りが少ないので楽に釣りができます。
もともと丹後はスライド幅の大きなジグが好まれる海域ですが、よく釣れました。
スライドが大きなジグに反応がない時や、風が強くて船が流れる時はとくに有効だと思います。
丹後の青物ジギングとは真逆の、中深海のスロージギングでも◯。
狭い範囲でも横に向けて水平フォールさせられるので、根魚にも効果的にアピールできます。
とくに石川県・輪島沖のアラ狙いでの実績が高く、現地では人気ジグとして浸透しています。
繰り返しになりますが、今やウロコジグがド定番となっているトンジギ。
トンジギに適する理由はここまで紹介してきた通りです。
トンジギには何種類かの人気ジグがあるのですが、その中でも一番使いやすく、初心者の方にもおすすめしたいのがウロコジグ。
根掛かりのリスクもほぼないので、ちょっと高価ですがぜひ持って行ってもらいたいですね。
この通り、浅場から深場、青物から根魚、ドテラでもバーチカルでも、上げでもフォールでもよく釣れる万能ジグというわけです!
ショートタイプもあります
セミロングタイプのオリジナルに加え、シルエットを短くしたショートタイプもラインナップされています。
筆者はオリジナルしか使っていないのですが、TSURI HACK編集部のしみけん氏がショートユーザーだったので、その使用感を聞いてみました。
鉛のジグとしてはかなりコンパクトな部類だね。
アクションはどんな感じでしょう?
スッと飛ぶ感じではなく、その場でパタッパタッってターンするというか、倒れ込むようなアクション。
フォールはどんな感じでしょう?
横を向いたままヒラヒラではなく、スルスルっとスパイラルに落ちたり、スッと滑りながら落ちる。
だから、明石みたいな急潮流エリアのイワシパターンなんかではかなり使いやすいね。
基本的には上げて釣るイメージで、フォールで喰わせる意識はあんまりない。もちろんフォールで釣れることもあるけどね。
上げも下げも暴れないからタチウオ適性は高いと思う。タチウオの時はフォールで喰わせることも意識して。
基本的に根魚はゆっくり落とした方が良いと思っているんで、あんまり使わないね。
気になった方はショートもぜひ使ってみてください〜!
困った時のウロコジグ!
ウロコジグ(オリジナル)を総括すると、パイロットジグとして使ったり、他のジグで釣れない時に使ったり、とりあえず1匹釣りたい時に使ったりと、信頼&実績がトップクラスのジグです!
実際に「ウロコジグに救われたな〜」と思うことも少なくなく、どこへ行くにしても手放せません。
いわゆる“誰が使っても釣れる”タイプのジグなので、ぜひ使ってみてくださいね。