決まった答えはない!
いきなりとんでもないことを言っていますが、実際その通りなのです。
「このルアーは◯秒でハンドルを◯回転させましょう」なんてことを耳にすることも多いかもしれませんが、大概は意味のないことでしょう。
なぜなら、環境や状況が同じではないからです。
そのため、ルアーの巻き速度というものは、常に考えて変化させる必要があるわけです。
そこで今回は、私がルアーの巻き速度はどうやって決めているのか、その3つの基準をお話しします。
ルアー固有のスピードレンジを考える
1つ目に考えるべきは、ルアーごとに適切な巻きスピードがあるということです。
どんなルアーにも、そのルアーが一番良くアクションするスピードレンジがあります。
ちなみに、このスピードレンジが広ければ懐が深くて使いやすいルアーとなり、狭ければ難しいルアーと感じるはずです。
これに加え、浮き上がりやすい、沈みやすいといった性質の違いもあります。
つまりは、ルアーが適切に泳ぐスピードやレンジを考えて巻き速度を考える必要があるのです。
そのためにも、実戦で使う前に漁港等でスイムチェックするのをおすすめします!
風や潮の影響を考える
2つめは自然環境的な要素です。
釣りをしていると、風の向きや強さ、流れの向きや速さを気にすると思いますが、これらも巻き速度に反映させる必要があります。
例えば、風にラインが引っ張られるとルアーも一緒に引っ張られるのはご理解いただけるでしょう。
同様に、潮流の強弱や向きによってもラインやルアーに掛かる力も変わります。
つまり、リールを同じスピードで巻いても、風や潮が違えばルアーに掛かる力も全然違い、ルアーのアクション・レンジ・スピードが変わってくるのです。
そのため、向かい風なら速く巻いたり、追い風ならゆっくり巻いたりと、その時のフィールドの状況に合わせて「どれくらい巻けばどれくらいルアーが動くのか?」を考えなければなりません。
魚の反応を考える
最後は、魚の反応するスピードレンジを探すというものです。
「今日は速巻きに反応が良かった!」とか、「デッドスローじゃないと口を使ってこなかった!」とか、「流れに同調させたら食った!」とか、よく聞きますよね?
当然ですが、「今日はどのスピードに魚が反応するだろうか?」と考えることも忘れてはいけません。
その際、私は潮流に同調させることを意識しています。同調というのは、流れに馴染ませるということです。
つまり、流れが緩い時はゆっくりと、しっかり効いている時はそれなりに速いスピードで巻きます。
魚の活性が高い時は割と大雑把でも食ってきますが、渋い時は許容される速度域が狭くなるのでシビアです。
スローに巻いてじっくり見せたり、速巻きでリアクションバイトを狙ったり、いろいろ試してみてください。
巻き速度は複合的な要素で決まる。
いかがだったでしょうか? 最後まで読んでくださった方は、「このルアーは◯秒で◯回転巻くのが良い」なんて言葉は意味を為さないことに気付いたと思います。
大切なのは、さまざまなファクターを考慮して考えながら操作することです。
言葉にすると何だか凄く難しく聞こえるかもしれませんが、おそらく皆さんが無意識のうちにしていることではないでしょうか?
それをしっかり意識するだけで釣果が大分違ってきますので、今回の話を頭の片隅にでも置いて釣りをしてみてください。
なにも難しいことはないですよ!