ナイロンでメバリング
最近、メバリングでナイロンラインを使っている人がめっきり減ったように感じます。
釣具店のラインコーナーに行っても、ライトゲーム用のナイロンラインはかなり少ないです。
PEラインやエステルラインが主流となった現代のライトゲームシーンで、ナイロンラインを使う意味はあるのでしょうか?
筆者も昔は使っていたけど……
筆者は中学生の頃、ずっとナイロンラインでメバルを釣っていました。
少ないお小遣いでも買える安さが魅力だったのですが、PEラインを知ってからはPEラインばかり。
プラグを使うことが多いこともあって、すっかりナイロンという選択肢は無くなっていました。
ナイロンにしか無い良さがあるはずなので、15年振りにナイロンラインでメバルを釣ってみます!
ナイロンラインの特徴をおさらい
実釣をする前に、ナイロンラインの特徴をおさらいしておきましょう。
最大の特徴として伸び率が大きいことがあり、衝撃吸収能力に優れ、しなやかなのでトラブルも少ないことがメリットです。
その一方で、フロロカーボンに比べると摩擦に弱く、吸水劣化が早いというデメリットがあります。
また、PEラインに次いで比重が軽いため、水に沈みにくいことも特徴です。
ナイロンラインで実釣スタート!
では、実際にナイロンラインでメバリングをスタートしていきます!
リールに巻いたラインは、メバリング用として発売されている700円ほどのナイロンライン。
ショックリーダーを組む必要がない
何よりも、リーダーを組まなくても良いのは楽!
メバリングと言えば、冬=寒い=リーダー組むの大変という図式が成り立つのですが……
思わず「リーダー組まなくて良いやん!」っと1人で声を出したほど(笑)
20匹ほど釣ってみた
実釣はナイトゲームでジグヘッドをメインに使ってみました。
15年振りのナイロンラインでのメバリングは新鮮で楽しく、使ってすぐ「PEと全然違う!」と感じさせられます。
ラインが違うといえどやることはいつもと同じで、表層から中層へとレンジを変えつつ、徐々に飛距離を伸ばしながら広範囲をサーチ。
少しランガンしながら探ると、最終的には20匹以上のメバルをキャッチできました。
食い込みの良さは圧倒的
いつものPEラインよりも、圧倒的に食い込みが良いのが印象的。
メバルは捕食後に反転することが多いですが、PEの時よりもメバルがしっかり反転してくれるように感じました。
とくに常夜灯の陰から飛び出てくるメバルは、必ず速いスピードで暗い方に戻るので弾きやすいのですが、その時にラインが伸びて魚にフックが残ってくれます!
ファイト中の安心感が凄い
ファイト中に改めて感じましたが、PEやエステルと比較すると、やっぱり伸びが良い!
ずっとPEを使っていたので、まるで「ゴムみたいに伸びるやん」ってレベルでした。
この伸びが良くて、ファイト中に凄い安心感があります。
硬いロッドとも相性が良い
意外だったのが、硬いロッドとの相性です。
8ft2inの硬いロッドと合わせた時に、バイトの弾きやファイト中のハリ外れが明らかに少なくなりました。
そのため、近年主流の硬いアジングロッドをメバリングに流用する時にも、すごく相性が良いと思います。
アジを掛けることに特化したアジングロッドは、メバルのバイトを弾きやすいのですが、ナイロンラインを組み合わせることで乗りが良くなるはずです。
マイナス要素もある
良いところがあった反面、当然「ここはイマイチだな……」と思うところもありました。
感度が少し悪い
PEやエステルに慣れていると、やっぱり感度が少し悪く感じます。
感度が悪いと、アタリに気付けなかったり、底が取りづらかったり、不便なことも多いです。
遠距離での操作性が悪い
ラインへの負荷が小さい時は伸びを感じにくいですが、負荷が大きくなると伸びを感じるようになります。
そのため、プラグや重いジグヘッドを遠投すると操作性が悪く、PEのようなダイレクトな操作感はありません。
ラインが伸びてルアーの動きをイマイチ読めないので、ルアーのロストにも繋がりそうです。
底攻めるのはイマイチ
メバリングに限らず、ナイロンラインの通説通り、底を攻めるに当たってはメリットが無いと感じます。
先に述べたボトム感知能力が低い上に、根ズレが発生するので、ラインブレイクが多くなります。
ナイロンメバリングを総括
そんな良いとこも悪いとこもあるナイロンラインですが、特性を考えると自ずと適した使い方が見えてきます。
今回の実釣を通して分かった、オススメのシーンを紹介します!
近距離を釣る時
とくに防波堤では足元の周辺にメバルがいることが多く、あまり遠投を必要としません。
魚との距離が近いがゆえに、ナイロンの伸びを活かして高い確率でフッキングへ持ち込み、足元での突っ込みもラインの粘りでかわせるため、PEよりもキャッチ率が高くなるはずです。
魚が浮いている場合
ラインに掛かる水圧が少ない浅いレンジでは、ラインの伸びが少なくて操作性が損なわれないため、メバルが表層付近に浮いている場合には有効です。
また、フロロとエステルはライン自体が沈むので、ナイロンの方がよりスローに誘えることも特徴。
表層の場合はPEラインに近い感覚で操作できます。
じつはメバルって、PEとリーダーの結束部にバイトしていることが多いんですよ!
初心者の方にはイチオシ
初心者の方がメバリングを始める時は、ナイロンラインを巻いて防波堤でやってみるのが良いと思います!
リーダーを組む必要がなく、ライントラブルも非常に少ないので、ストレスなく釣りができるはず。
初心者の方以外でも、リーダー結束やライントラブルが煩わしいと感じている方にはおすすめですよ。
いきなり難しい道具を使うよりも、まずは簡単に釣れる楽しさを知って欲しいです!
防波堤アングラーの方はぜひ!
15年ぶりにナイロンラインを改めて使ってみると、正直、「なかなか使えるやん!」と思わされました。
面倒な手間やトラブルがないのでビギナーの方にイチオシなのですが、使い所や使い方によっては他のラインを凌ぐ可能性も秘めています。
とくに防波堤のメバリングではメリットが多いので、ぜひ試してみてください!