チャターベイトについて
2000年代前半。アメリカのバスシーンで火がつき、日本でもバスルアーのいちジャンルとして定着したチャターベイト。
ヘッドについたブレードパーツが水流を受け、バイブレーションする(ボディー・スカートを不規則に揺らしながら泳ぐ)ことにより、バスへとアピールするファーストムービング系のルアーです。
ブレードパーツは金属がメインで、光を拡散したり、干渉音を発生。中には、金属パーツのアピールを抑えるために、ブレードにプラスチック(クリア)を採用したモデルもあります。
正しくはブレーデッドジグ
チャターベイトは日本では「ルアーのジャンル名」ようになっていますが、じつはアメリカで発売された一商品の「商品名」。
なのでジャンル名としては「ブレーデットジグ」というのが正しいのですが、本記事ではチャターベイトという呼び方で統一いたします。
おすすめのチャターベイト23選
ここでは、現役で使える各メーカーのおすすめチャターをご紹介! 人気・実績ともに高い超実力派のチャターベイトを厳選しました!
エバーグリーン ジャックハンマー
清水盛三プロ&ブレッドハイトの共同開発によって生まれたチャターベイト。
削岩機を意味する名前の通り、岩盤を掘り進めるかのようなパワフルなハイアピールアクションが特徴。
手元へと明確に振動が伝わってくるので、集中力を保って使い続けることが可能です。
他であまりラインナップされていない1.2ozは、ディープ攻略に超おすすめ。
エバーグリーン ジャックハンマーSB
ジャックハンマーのクリアブレードモデル。
アクションは超ハイピッチのタイトロールで、ハイプレッシャーやタフコンディション攻略で強さを発揮。タフシーンでの使用を考慮し、細いラバースカートやワンサイズ細いフックを採用しているのもポイントです。
ブレードが軽いため、リトリーブスピードを速めるとすぐに千鳥アクションを起こす特徴も。ここぞというポイントで積極的にバイトのきっかけを作り出せます。
OSP ブレードジグ
クリアブレード搭載のタフコンディションに強いチャターベイト。
ミディアムリトリーブでタイトロールさせて、食いやすいベイトを演出するのが基本的な使い方。それ以外にもファストリトリーブで千鳥アクションを起こさせリアクションバイトを誘ったり、デッドスローでもアクションするのでスローなバスによく見せて食わせたりする使い方もおすすめです。
こちらの製品には、ベストマッチするトレーラー・アクショントレーラーも2本付属しています。
ジャッカル ブレイクブレード
ウェイトごとに専用設計ブレードを装着、絶妙なバランス設計がなされた製品です。
シャッドテール系をトレーラーに使えば安定したアクションで広範囲をスピーディーにチェックでき、ピンテール・スティック系を使えば千鳥アクションが発生しやすくなり不規則なアクションでバスのリアクションバイトを誘発します。
形状記憶V字ワイヤーガードで根がかり回避性能をアップさせているのもポイント。
ジャッカル ブレイクブレード ウイニングスペック
片岡壮士プロがJBTOP50北浦戦で優勝した際に使用していたブレイクブレードのカスタマイズを施した製品。
オリジナルよりもワンサイズ小さなブレードはタイトアクションを起こし、ハイボリュームにタイイングされた細いシリコンスカートは水流になびきナチュラルなシルエットと水押しでバスにアピール。
ハイプレッシャーシーンではもちろん、オリジナルのブレイクブレードで釣ったあとでさらに絞り出すといった使い方もできそうです。
ジャッカル デラブレイク
チャターベイトとして最小クラスのサイズ感。その小さなサイズから生まれるアピールは食わせに適した設計で、数釣りが楽しみやすいのが一番のおすすめポイント。
下向きにセットされたV字ガードは、根がかり回避性能を向上。ボトムでの倒れ込みを防ぎ、リトリーブ中は障害物に最初にコンタクトしてくれるのでとても根がかりしにくいです。
ダイワ スティーズ カバーチャター
対カバー用にブラシガードが取り付けられたチャターベイト。ブラシガードの根がかり回避性能で、ハードルアーや通常のチャターベイトでは引きにくいウッドカバーでも、臆することなくキャスト・リトリーブが可能となっています。
レビューでもブラシガードのおかげで、対カバー性能が高いと評判です。
ダイワ ラピッズブレード
対リバー攻略用に設計された、流れに対する強さが光るアイテム。特殊なダウンフォースヘッドが、流れの中をリトリーブしても飛び出しにくく、止水域においても高いレンジキープ性能を発揮。
河川だけでなく、増水時の流れ込み、堰下、バックウォーター等、さまざまなシーンで使えます。
デプス Bカスタムチャター
ビッグバスを獲るために開発。安定して強い波動と、独自の金属サウンドを発生させビッグバスにアピールできるチャターベイトです。
搭載フックは太軸ワイドゲイプの#5/0。ビッグバスとのやり取りに不足ない強度があり、大型のバルキーなトレーラーをセットしてもフッキングに影響を及ぼすことはありません。
イマカツ モグラモスチャターモンスター
巻くだけで自発的に千鳥アクションを起こしビッグバスを誘える製品。
フックを太軸セッティングとするだけでなく、ブレードまでもタフ仕様にし、ビッグバスとのやり取りで破壊される可能性を大幅に軽減。
さらに千鳥アクションを強めたい場合には、ヘッド下部方向へとブレード先端を曲げるチューンも効果的です。
KTWルアーズ コブラチャター
障害物にヒットしてもバランスを崩しにくいチャターベイトです。ゴロタや杭等を舐めるようにトレースでき、障害物にタイトに付いたバスに効率よくアピール可能。
ウェイトは1/2ozクラスですが、浮き上がりやすいヘッド形状であるためシャローでも使えます。
レイドジャパン マックスブレード・タイプスピード
高速・微波動・超ハイピッチアクションが開発コンセプトのチャターベイト。
レスポンスのよいブレードは、カーブフォールさせるだけでもアクション。フォール中にルアーを発見し追尾してきたバスにも見切らせず飽きさせません。
おもにクリア、晴天といったバスがタフになりやすいシーンにおすすめ。
レイドジャパン マックスブレード・タイプパワー
タイプスピードと対極に位置する、王道の力強いアクションが持ち味のアイテム。スローリトリーブで強い波動を発生させるため、バスにルアーを発見されにくいマッディーや、広大なウィードエリアからバスを呼び寄せたいシーンにおすすめです。
ブレードにはタイプパワーを表す「P」が刻印され、「S」と刻印されているタイプスピードとすぐに見分けられます。
ノリーズ フラチャット
チャターベイトの中でもとくに大きく鳴り響くクラッカーサウンドが特徴。ヘッドにステンレス製ブレードヒッターが設けられ、ハイピッチで動くブレードと干渉してその大きなサウンドを発生させます。
ルアーに気づかれにくい雨後の激濁り、バスがイライラしているシーンで威嚇バイトを狙って使ってみたい所。
ディスタイル D-BLADE
青木大介プロこだわりのチャターベイト。ブレードは可動域を左右10度しか設けておらず、振り幅を抑えたことでアクションが超ハイピッチに。
ノーズからワイヤーを伸ばしてブレードを装着、および特殊な形状を用いた形状記憶合金製3Dガードで、根がかりにかなり強いのもポイント。多くのチャターベイトが根がかってしまうカバーに対しても、積極的なアプローチが可能です。
一誠 AKチャター
どんなリトリーブスピードでも釣れる振動を発生させる、オリジナル極薄ロングブレードを搭載した製品。
結束部にはスプリットリングアイが装着されており、こちらにスナップを取り付けて使えます。
ハードルアーを使っている時にチャターベイトを使いたいと思ったら、すぐにルアーローテーション可能。またその逆もしかりで、実釣シーンにおいてこのスプリットリングアイがもたらすメリットは、かなり大きいです。
ボレアス モザイクチャターBGT
試行錯誤の上、根がかり回避性能とフッキングのバランスを追求した6本のブラシガードを採用。根がかりが多いフィールドでも安心して使えるチャターベイトです。
アクションの立ち上がりがよく、軌道がブレにくい点も、根がかり回避性能をアップに貢献している模様。ウィード、ゴロタ、ウッド等、障害物の種類を気にせず使ってみてください。
フラッシュユニオン フラッシュジャンパー
瞬間移動するような千鳥アクションが特徴のチャターベイト。
バスが居そうなスポットでリトリーブスピードを上げれば、左右へと瞬間的にジャンプ。バスのスイッチを入れリアクションバイトを誘発することができます。
また、ラインが弛むほどのスローリトリーブや、カーブフォールでもアクションするレスポンスの良さにも注目。レンジを斜めに探ったり、バンクの角度にあわせてカーブフォールさせたりしてバスを誘えます。
ジャクソン イガジグチャター
ウィローリーフブレードを装着した唯一無二のチャターベイト。フラッシングによるアピールが加わり、抵抗感が増えることで手元にはっきりとした引き抵抗を伝える役割も担っています。
フォール中のアピールも強まるため、サスペンドしているバスや縦スト付きのバス攻略にもいいかも。
ジークラック スイングチャター
かなり特殊なオリジナル山形状シリコンスカートを採用したアイテム。
スカートは、ショート&ロングのセッティング。ショート部分は細かな波動を、ロング部分は水流になびきナチュラルなアピールをバスに与えます。
オーナーカッティングポイント採用フックの貫通力の高さにも注目。
ジークラック ゴーゴーチャター
トロ巻き専用チャターベイト。スローに巻いてもしっかりと振動が伝わってくるのが特徴で、その特徴を活かしてボトムやウィードの面をタイトにトレースすることができます。
わずかにリトリーブスピードを上げれば、すぐに千鳥アクションを見せる一面も。スローに巻いて障害物を感じたら、千鳥アクションを起こさせてバイトを誘う使い方がおすすめです。
メガバス ロビンブレード
ウィードの切れ端が纏わりついても動き続ける、パワフルアクションが魅力。独自の縦折り加工が施されたブレードが、その原動力となっています。
ウィードに絡ませてリトリーブして、エッジで食わせるといった使い方が基本。フックはビッグバスも安心の強靭なものが採用されています。
プロトラストPROTRUST BBギア ブレードベーシック
各通販サイトにおいて、590円で買えるハイコスパなチャターベイトです。
ピン型ワームキーパーはワームのズレを抑制。ウェイトラインナップは3/8ozと1/2ozで、カラーは釣れ筋ばかりの全6色。
初めてチャターベイトを使ってみる方、幅広いウェイトとカラーを揃えたい方におすすめです。
チャターベイトの使い方
基本はただ巻き(サーチ目的)
基本的にチャターはただ巻きで使用。ウィードフラット、バンク沿い、障害物のキワなどをスピーディーに探る事に長けています。
チャターベイトのブレードはゴミ絡みにある程度強く、多少のゴミが絡んでも泳ぎが破綻しにくいという特性がある為、ウィードフラットを広範囲に探る使い方においては、スピナーベイト以上の使用感の良さがあります。
タイミング
チャターはシンキングルアーでリトリーブを止めると完全に沈んでしまい、ストップ&ゴーのような、食わせの間を長く取るという事はできません。
その為、横に動き続けるルアーに反応するバスを、広く探りながら釣る(線の釣り)といった意識の元、ファーストムービングルアー(巻き物)を使用するタイミングで登場させることが釣果の近道。
わかりやすいタイミングとしては……
・バスが中層を意識しているとき(横に動くベイトフィッシュを追い回していそうな時・高活性時)
・マズメ時・曇天と言ったローライトコンディション
・元々ステイン〜マッディーといった水質
・雨・風などで水に濁りが入り、バスの視界がいつもより制限されている時
などが挙げられます。
▼線の釣り・ハードルアーの生きるタイミングとは!?
クリアウォーターの巻物としても
先にチャターベイトを使うわかりやすいタイミングとして、ステイン~マッディーいった水質を挙げたものの、クリアウォーターでも試して損のないルアーです。
横に引くルアーの代表格として、スピナーベイト・クランクベイトなどがありますが、クリアウォーターではアピールが強すぎると感じる時がありますよね。そんな時はチャターベイトの出番です。
ただしルアーを見切られないように、ファストリトリーブを基本にして使ってみましょう。また、バスに警戒されないようロングキャストしたり、障害物やウィード、沈んでいる岩のキワをタイトに通したりして使うこともキモとなってきます。
不規則・パニック(千鳥)アクションで食わせのキッカケを
単純なただ巻きでは食い切らないケースも多々あります。そんな時は、食わせのキッカケ・タイミングを意図的に作ってやることも大切。
障害物のキワを通過した瞬間にロッドであおりを入れたり、リトリーブスピードを一瞬早めたりして、ルアーの遊泳姿勢を崩してみるのも効果的です。
また一部には、イマカツ モグラモスチャターモンスターのようにオートマチックに“千鳥アクション”(食わせのキッカケ)を演出できる製品もあります。
重さの使い分け
基本的には、水深1m未満は1/4~3/8oz、1~2mは1/2oz、2~4mは3/4ozような使い方がベター。水深にあった重さを使うことで、浮き上がりが抑えられ、レンジキープしながらリトリーブしやすくなります。
一方で、陸っぱりの場合は浮き上がりやすい軽いものがおすすめ。軽いものを使うことで根がかりが少なくなり、効率よくチェックしていくことができます。
もちろん状況に応じて、例えば強風下ではシャローでも重めが使いやすいケースも。
いずれにせよ、数種類のウェイトを揃えておくことが、チャターベイトで釣果を伸ばすためには必要となるでしょう。
チャターの代表的なシーズン
バスが中層を意識しだす春。中層を攻略できるチャターベイトも春のルアーとして有名。
秋も、広範囲に散ったバスを効率よくサーチしてくれる巻物ルアーとして、ローテーションに是非加えてみてください。
もちろん、バスが中層を意識していれば、春・夏・秋と、厳寒期以外は大活躍間違いなしのルアーです。
▼春・秋バス関連記事
スピナーベイトとの使い分け
▼スナッグレス性が高いのはスピナーベイト
ジグヘッド・ブレード・スカートと、同じような特性を持っているように思える2者。その明確な違いは、スナッグレス性能にあります。
スピナーベイトはワイヤーがガードの役割を果たすことで、フックポイントと障害物が接触するのを防いでくれます。
対するチャターベイトは、乗り越える際に回転してしまうこともあるため、フックポイントがモロに障害物と接触。結果として根がかりを引き起こしてしまいます。
とくにチャターは木・枝に弱いので、その周辺を攻める時は注意が必要です。
最近よく見るガード付きのチャターベイトは、この欠点を補ってはいますが、スナッグレス性の高さで言えば、スピナーベイトにはまだまだ及びません。
▼スピード・浅場ならチャターベイト
スピナーベイトは、回転するブレードやアームが大きな抵抗となりますので、早巻きにおいてはチャターベイトに軍配が上がります。
スピナーベイトの巻きスピードでは見切られる。スピナーベイトの回転するブレードのアピールの質やフラッシングが、その状況に合っていなさそう。そんな時はチャターの出番。
また、商品や個々の自重にもよりますが、形状的にはチャターの方が浮き上がりやすい傾向にあります。
そこまでカバーが濃くなく、浅場をよりスピーディーに探りたいのであればチャターベイト。
より込み入ったカバー際をじっくり攻め通したいならスピナーベイトと言った使い分けも良いと思います。
また、小魚ではなく逃げ惑うザリガニっぽい動きを出したい時なども、クローワームなどを装着したチャターが活躍します。
チャターベイトはトレーラーワームでアクションが変わる
チャターベイトは単体でも使用可能ですが、トレーラーワームを合わせて使うことで、アクションやアピールの質を変えることができます。
▼ピンテール・スティック系
キビキビとした動きを出したり、ランダムにフラつく(千鳥アクション)を出したい時は、ピンテールやベイトフィッシュ形状の細長いワームがおすすめ。
ワームにもよりますが、水の抵抗が少ない分、バイブレーションのレスポンスが高くなる傾向にあります。
▼シャッドテール系
スローにじっくり探りたい時は、シャッドテールワームといった水の抵抗を受けやすい(浮き上がりやすい)ワームを使います。
ワームにもよりますが、水の抵抗が大きく、ワーム自体のアクションが入る分、チャターのキビキビとした動きは損なわれがちなので、組み合わせには注意も必要です。
▼ダブルカーリーテール系
ダブルカーリーテール系は、テール部分が水の抵抗になるので浅場を引きやすいです。ザリガニの多いフィールドでは、クローワームやダブルテールのグラブなどにしてザリガニ風になど、フィールドのメインベイトに合わせ、シルエットも変更できます。
▼ギル系
ギル系は、扁平ボディーがチャターの激しい動きを抑制するので、直進性を高めたい・アピールを抑えたい場合に有効。水がそこまでは濁っていない、プレッシャーが高いと言った時に、アピールを気持ち抑えたアクションが効果的な場面もあります。
ハードとソフトのハイブリッド!
バイブレーション、クランクベイト、スピナーベイトに次ぐ「巻き物」として定着したチャターベイト。
ハードルアーとソフトルアーのハイブリッド的なルアーだからこそできる、「強く・ナチュラルで・時に不規則」なアクションは、他のルアーではできない芸当です。
是非ともチャターベイトを使いこなして、今まで釣れなかったあの一匹をGETしてくださいね!
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