電動リールのメンテナンス、やってますか?
電動リールはICモジュールやモーター等が付属している分、設計が複雑なのでメンテナンスを怠ると不具合が発生しやすいです。
パーツも高額なものが多く、一度不具合を起こしてしまうと修理も高額になります。
そこで本記事では、元釣具屋の筆者が電動リールのメンテナンス方法について解説します。
日頃から正しいメンテナンスを行ない、トラブルなく電動リールを使えるようにしておきましょう!
電動リールのメンテナンス方法
さっそく釣行後の基本的なメンテナンスを紹介します。
釣りから帰ったら、できるだけすぐにメンテナンスをしましょう。
洗う前にドラグを締め込む
リールを洗浄する前にドラグはしっかり締め込んでおいてください。
ドラグが緩んでいるとワッシャーに水が侵入し、ドラグ性能を低下させてしまいます。
また、コネクターキャップ(ケーブルを接続する部分のキャップ)も被せておいてください。
水洗い
塩分を除去するために流水でリールを洗います。※絶対にお湯で洗わないでください。
クラッチをON/OFF、ハンドルを回転させる、スプールを回すなどして、各部の塩分をしっかり落としましょう。
ただし、水に漬け込むと内部まで水が侵入する場合があるため、漬け込むのは厳禁です。
細かい部分の汚れは綿棒などを使って落としましょう。
水滴を飛ばす
水洗いが終わったら、ハンドルを回転させたり、リールを振ったりして水分を飛ばしてください。
細かい部分の水滴にはエアーダスターなどを使うのもおすすめです。
ある程度水分を飛ばしたら、乾いたタオルなどで拭き取ってください。
ドラグを緩めて乾燥
水を切ったらドラグを緩め、風通しのいい日陰で乾燥させましょう。
乾燥させる時は、リール下部にある水抜き穴を下にしてださい。
ウォームシャフトをグリスアップ
乾燥したら、レベルワインドを動かすウォームシャフトにグリスを塗布しましょう。
ダイワ製リールには「リールガードグリス」、シマノ製リールには「サービス用グリスSHIP DG06」を使用してください。
ダイワ 純正リールガードグリス
シマノ サービスグリスSHIP DG06
コネクターグリスの補充
電源コードを接続するコネクター部分は、メンテナンスを怠ると錆が発生しやすい部分です。
綿棒などで清掃した後、コネクターグリスを補充してください。コネクターグリスは薄く塗るメリットがなく、海水を遮断できるようにたっぷりと塗りましょう。
ダイワ製リールは「コネクターグリス501」、シマノ製リールは「コネクターグリス DG15」を使用します。
ダイワ SLPW コネクターグリス501
シマノ コネクター部グリス DG15
定期的なオーバーホールも必要
ある程度釣行したら、釣具店に持ち込んで、メーカーでのオーバーホールを依頼しましょう。
使用頻度にもよりますが、各メーカーは年に1度のオーバーホールを推奨しています。
とくに長期間使わない場合は、リール内部に残っていた汚れや塩分が原因となり、次に使おうと思った時に動かなくなる可能性もあります。
なお、電動リールは複雑な構造ですので、自分で分解するのは絶対にやめましょう。
電動リールの保証内容と保証期間
最後に、電動リールの保証内容について解説します。
各メーカーの電動リールには保証が付いていますが、対象となるのはモーターやICモジュールなどの電子部品だけです。
また、保証書に購入日付と店印がないと無効になってしまうため、とくに通販での購入時は記載があるか確認するようにしておきましょう。
ダイワ・シマノの保証期間
・購入から1年以内
・使用時間200時間以内
・総巻き上げ距離が100km以内
上記のいずれかに到達するまでが保証期間です。
ビーストマスター(シマノ)の保証期間
GIGAMAXモーターを搭載したビーストマスターシリーズは、モーター部分のみ購入から3年間の保証期間が設定されています。
巻き上げ距離や時間も無制限なのが嬉しいポイント。ただし、モーター以外の保証期間は他の電動リールと同じです。
正しいメンテナンスで性能を維持しよう
日頃から正しいメンテナンスをするだけでも、リールの寿命はかなり伸びます。
さらに、定期的なオーバーホールに出していればトラブルはほぼ起こりません。
高価なアイテムだけに、こまめなメンテナンスを心がけて長く使えるようにしましょう!
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。