アジやイワシって回遊が無いと全然釣れないですよね……
サビキ釣りの大スターといえども不在の時もある
簡単に釣れて食べて美味しいアジやイワシは、サビキ釣りで狙う人気ターゲットですが……釣れない時って全然釣れないですよね。
先週まで釣れてたんだけどなぁ。って会話になる釣り人あるあるなやつです。
釣れない=楽しくないですよね。
いくら自然相手の遊びとはいえ、「釣れないと楽しくない。」って感じてしまう方もいらっしゃるかと思います。
とはいえ、せっかくの休日ですからね!
アジやイワシが釣れないことに否定的にならず、試行錯誤を楽しむという釣りの楽しみ方をぜひ、この機会に実感していただければと思います!
釣れない時の引き出し(楽しみ方)をお伝えしたい!
堤防に住む魚は、なにもアジやイワシだけではありません。
今回はサビキ釣りをはじめ、海釣りで“釣れない時”試してみたいコトを、ご紹介します。
Next Page:サビキ仕掛けに〇〇すると、もっといっぱい釣れる?!
サビキ仕掛けに“餌”をつけると狙える魚種が増えます
アジやイワシが釣れない……そんな時は、サビキ仕掛けに餌を付けてみるのもひとつの手です。
ほんの一例ですが、足元でも比較的に釣れやすい魚をご紹介していきます。
グレやサンバソウ(イシダイの幼魚)などオキアミが好きな魚
グレやイシダイの幼魚はアジなどに比べて回遊性が低く、比較的いつでも堤防まわりにいる魚です。
イシダイの幼魚はサンバソウと呼ばれ、特に夏場によく釣れる魚です。
グレやサンバソウを狙う場合は、オキアミを餌にするのがオススメですよ!
カサゴやソイ、メバルやハタなどの根魚は選り好みしない
ほとんど回遊しないカサゴやソイといった根魚は、堤防に居ついている魚の代表です。
真冬でも釣れてくれる癒し系の魚ですね。餌はオキアミ・アオイソメ・サンマなどなんでもOKです。
回遊性が少ないということは、釣ったらいなくなってしまう短所もあります。
小さな根魚は「釣れてくれてありがとう」と声をかけて逃がしてあげましょう。
意外と食べて美味しいベラの仲間
ベラも比較的回遊性の低い魚なので、いつでも狙うことができる魚といえるでしょう。
根魚と同様に色んな餌で釣れますが、口が小さく餌取りが上手なので要注意です。
写真のササノハベラなんかは、冬でも釣れてくれるのでありがたいですよね。
色鮮やかで綺麗な魚ですが、塩焼きや煮つけなどで食べると意外と美味しいんです!
ハゼやキスなどの底生の魚
サビキではちょっと狙いにくい魚ですが、ハゼやキスも堤防で釣れる魚です。
まわりで釣れているようでしたら、ぜひ狙ってみましょう。
アオイソメや石ゴカイが良く、ちょい投げで狙うのがオススメです。
“釣れない時”を想定して、釣りの引き出しを増やそう
魚釣りは自然相手の遊びです。悲しいかな……良くも悪くも予想通りにいかないことがほとんどなんですよね。
100匹以上釣れて餌が足りなくなってしまった日があったかと思うと、ボウズ(釣果ゼロ)で終わってしまったり。
そんな特性のある魚釣りだからこそ、準備の段階から想像力を働かせて、楽しく用意していきましょう!
コツ①:コマセ以外の餌も用意していく
アジやイワシ狙いの釣行でも、万が一彼らの回遊が無かったことに備えて、コマセ以外の餌も用意しましょう。
アオイソメや石ゴカイといった“虫エサ”と“オキアミ”の2種類の餌があると釣れる魚の種類がグンッと増えますよ!
コツ②:コマセだけに頼らず“サビキに餌を付ける”
サビキ針についているスキンやサバ皮だけだと、アジやイワシ以外の魚はなかなか食ってきませんが、餌を付けてあげると食いついてくる魚もいます。
ちなみに餌を付ける場合、スキンやサバ皮は取らなくても大丈夫ですよ!
コツ③:サビキ仕掛けを短くすることで扱いやすくしてみる
サビキ仕掛けには通常5~7本の針がついているため、餌を付けて使うには少々扱い辛いものです。
そんな時は、仕掛けを半分に切ってしまうのも良いでしょう。3本くらいの針数がオススメです。
コツ④:短くしたサビキ仕掛けを投げてみよう
仕掛け自体を短くすることで投げやすくもなります。堤防の際で釣れない時は思い切ってサビキ仕掛けを投げ込んでみましょう。
砂地の堤防の場合、ベラの仲間やマダイの幼魚、運が良ければサビキ仕掛けでもキスが釣れたりしますよ!
仕掛けを投げ込み待つだけで釣れない場合は、ズルズルと引っ張っては止めてみましょう。
コツ⑤:アワセのタイミングをあえて遅らせる
基本は釣り糸を張ってクンクンッとくる魚のアタリを待ちますが、なかなか当たっても掛からない時は、10秒くらい糸を弛ませてみるのも効果的ですよ!
サビキ仕掛けは、枝糸が短いので食い込みが悪いんですね。糸が緩んでいると食い込んでくれることがあります。
Next Page:餌の準備を忘れた!そんな時は現地調達も手です。
手元に餌が無い!そんな時“現地調達ができる餌”たち
この記事を現地で見ている方へ
とはいえ、餌の種類をいくつも用意していくのも大変ですよね。(笑)
一緒に魚釣りに出かけたお子さんや彼女さんが「釣れなーい!つまんなーい!」ってなってしまった時は、現地調達できる餌を使ってみましょう!
堤防の万能餌・フナムシ
何処にでもいるフナムシですが、グレやクロダイを狙う際に使用する人がいる程、効果的な餌なんですね。
意外とすばしっこいフナムシを捕まえるのもまた楽しいですよ!
冬は湿度が保たれるような石や流木の裏などで冬眠していますので、ひっくり返して探してみましょう。
大物の実績があるカニ
フナムシと同様に、どこにでもいるカニも万能餌と言えるでしょう。
カニは、カサゴやソイなどの根魚の大好物です。挟まれるとちょっぴり痛いですが、それもまた自然の抵抗力です。
いろんな生き物に触れられるのも、魚釣りならでは醍醐味と言えるでしょう。
釣れた魚の切り身
意外と思いつかないその場で手に入る餌は魚の切り身です。ちょっともったいないですが、釣れた魚の切り身も良い餌になります。
魚の切り身は根魚やベラに効果的です。三枚におろして皮を付けたまま細長く切り分けると良いですよ!
小型ナイフがあると、魚の血抜きなど何かと便利なので1つ持っておくと良いでしょう。
コンビニで販売されているイカの塩辛
フナムシもカニもいない。魚も一匹も釣れない……そんな厳しい状況もありますよね。とくに冬は生き物の気配が薄い。
そんな時はコンビニまで走りましょう! 色んな食材が釣り餌に代用できますが、僕のオススメはイカの塩辛です!
カサゴやソイなどの根魚に効果的ですよ!
サビキ以外の仕掛けを用意しておくとさらにGOOD
天秤を使った投げ釣り仕掛けを持っておくと、キスやハゼなんかを狙った釣りもできます!
カサゴやソイを狙えるブラクリや、対象魚を選ばない万能仕掛け胴突仕掛けなどもオススメですよ!
オーナー針 オモリ付き胴突波止カサゴ完全セット
ハリ:7号
ハリス:1号
幹糸:2号
入り数:2本針2組入り
餌をつけることで釣れてしまう毒魚に注意しましょう
最後になってしまいましたが、ひとつ注意点をお伝えしますね。
サビキに餌を付けることで、毒を持った魚も掛かってくることがあります。知らない魚が釣れた場合は、不用意に素手で触らないようにしましょう。
堤防で釣れてしまう毒魚についてはコチラの記事で紹介しています。
釣れない時に釣れたイッピキはとても感動しますし思い出に残ります!
アジが不在の時も、試行錯誤する魚釣りの楽しみを味わっていただければ幸いです。
▼併せて読んで欲しい『釣りのマナーやルール』
筆者紹介

山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。
餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活躍する。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017