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ゼロから始める簡単フライフィッシング。元釣具屋が釣り方や装備を詳しく解説

敷居が高くて難しそうなイメージがあるフライフィッシング。でも、フライフィッシングは簡単な釣りです!基礎的な知識や動作をマスターすれば誰でも釣れます。そんなフライフィッシングのタックルやフライの種類、キャスティング、釣り方を詳しく解説します!初心者の方でもすぐに釣れるようになるはずです。

目次

アイキャッチ画像提供:tsuki

フライフィッシングとは

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フライフィッシングは西洋が発祥とされる釣り方で、重たいフライラインに上手く力を伝えて軽量な毛針をキャスティングし、魚を狙います。

日本では渓流や管理釣り場などを中心にトラウト(鱒)などの渓魚を狙うのが一般的ですが、ポイントやアプローチ次第ではトラウト以外にも多くの魚種も狙える釣り方です。

本記事では、元釣具屋の筆者がフライフィッシングの基礎知識やアイテム、釣り方を詳しく解説します。

これからフライフィッシングを始めようという方は、ぜひ参考にしてください!

フライフィッシングのシーズン

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フライフィッシングは年中楽しめる釣りですが、シーズンによって釣りやすい魚種と釣りにくい魚種があります。

例えば、メインターゲットとなるヤマメやイワナなどのトラウトを天然河川で狙う場合、産卵期による禁漁期間が設定されているエリアが多く、秋〜春まではオフシーズンになることが多いです。

また、管理釣り場は水温が高くなる夏季は休業しているところが多く、一般的に夏季はオフシーズンとされています。

以下に代表的な対象魚とその釣期をまとめました。

 

魚種1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
ヤマメ・イワナ×××××
管理釣り場

(ニジマス、ヤマメなど)

ブラックバス
オイカワ
シーバス ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯
メバル

フライフィッシングの釣り場

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フライフィッシングを楽しめる釣り場はさまざまです。

代表的な釣り場と狙えるターゲットを解説します。

渓流

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西洋式毛針とも呼ばれるフライフィッシングですが、日本の渓流でも十分に通用する釣り方です。

ヤマメやイワナ、ニジマスなどが狙える河川の多くは漁業組合によって管理されていますので、遊漁料を払うことで釣りができます。

小規模なエリアで障害物も多く、キャスティング技術などが要求されるので中〜上級者向けです。

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湖では大型のニジマスやブラウントラウトなどが狙えます。

広いエリアでのポイント選びや遠投する技術が必要なため、こちらも中〜上級者向けです。

ウェーディングをするのが一般的ですが、ボートやフローターに乗って沖に出ることもあります。

管理釣り場

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管理釣り場は料金を支払って魚が放流されている場所で釣りが楽しめます。

池や湖などのポンド型と川を堰き止めている河川型のエリアがあり、どちらも入門者の方がスタートするのに最適です。

また、釣れる数を競う大会なども盛んに行われていて、上級者の方でももちろん楽しめます。

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海ではメバルやシーバス、シイラなどのあらゆる魚が狙えます。

対象魚や釣り方によってはそれほど難易度は高くありませんが、大型の回遊魚などを狙う場合は遠投するキャスティング技術が必要です。

ただし、道具のメンテナンスをマメに行わないと海水によって劣化するので注意しましょう。

フライフィッシングのタックル

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ここからはフライフィッシングのタックルを紹介します。

ロッドとリールの基本的な選び方を確認しておきましょう。

フライロッド

ティムコ ユーフレックス インファンテ 764-4

全長:2.29m
ライン:#4

フライロッドは釣り場や対象魚に合った番手を選ぶことが大切です。

小規模な渓流や河川型の管理釣り場では#0〜#4程度、中規模な中流域の河川やポンド型の管理釣り場では#4〜#6程度、大規模な河川や湖、海では#7以上のロッドがおすすめ。

ビギナーの方がはじめの1本を選ぶなら、渓流や管理釣り場をカバーできる#4クラスがよいでしょう。

フライリール

キャップス CA-STラージアーバーリール #3/4 ブラック

自重:143g
適合ライン:#3-#4
ラインキャパ:DT4F+50yd(20lb)

リールは組み合わせるロッドの番手、フライラインの番手にあったものを選びましょう。

とは言っても、渓流や管理釣り場で使用する際は“単に糸を収納するだけのアイテム”という意味合いが強いため、シビアに選ぶ必要はありません。

ただし、大型魚を対象とする場合はリールのドラグを駆使してやりとりをすることも多いため、大規模なエリアで大型魚を狙う場合はドラグ性能が高いリールを選ぶのがおすすめです。

フライフィッシングのラインシステム

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フライフィッシングにおいて非常に重要度が高いラインシステムについて解説します。

綺麗なキャステイングができるようになるには、適切なラインを選択することが大切です。

フライライン

フライラインは番手とテーパーデザイン、ラインが浮くか沈むか、という3点で選びます。

まず番手に関してはロッドの番手と揃えるのが基本です。つまり、#4のロッドならば#4のラインを選びます。

大きな番手ほど飛距離とパワーが上がり、小さい番手ほど軽いフライの操作性が良くなります。

テーパーデザイン(糸の形)は小規模なエリアならコストパフォーマンスに優れるDT(ダブルテーパー)、遠投性能を重視したいならWF(ウェイトフォワード)のラインが適します。

そして、極端に深い場所を狙わない限り、基本はフローティングタイプのラインからスタートしましょう。

リーダー・ティペット

フライラインの力を上手くフライに伝えるため、根元が太く、先端が細くなっているテーパーリーダーを使用するのが一般的です。

フライリーダーの太さは「X」という単位で表記され、渓流でのヤマメやイワナ狙いなら7〜6X(0.6〜0.8号相当)、管理釣り場でのトラウト狙いなら5〜4X(0.8〜1号相当)程度の太さを基準にしてください。

そして、フライの交換を繰り返すうちにテーパー部分が徐々に短くなるため、テーパーリーダーの先にハリスの役割を果たすティペットを足して使用します。

バッキングライン

バッキングラインはフライラインを巻く前にリールに巻く下糸です。

フライラインをリールに直接巻くと内径が小さくなるため、巻き取りが大変でラインに巻きグセもつきやすく、対象魚が大きい場合は長さが不足することもあります。

トラウトであれば20lb程度のものを用意し、フライラインを巻き終えた時にリールの容量の8割くらいになるように調整しましょう。

フライの種類

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フライフィッシングで使われる代表的なフライとそれぞれの特徴を解説します。

状況によって適切なフライを使い分けましょう。

ドライフライ

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ドライフライは水面に浮くフライで、主に水面を流れるカゲロウやトビケラなどの水生昆虫を模しています。

そのため、魚が水面を意識している時に有効なフライです。

ルアーに例えるとトップウォーターに位置付けられ、水面を割って魚が捕食するシーンが見られるのでエキサイティングな釣りが楽しめます。

ウェットフライ

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ウェットフライは水に馴染み、水面直下〜中層までを探るのに適したフライです。

羽化途中や流下してくる水生昆虫、小魚など幅広いエサを演出できます。

年間を通してよく釣れる万能なフライです。

ストリーマー

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大きなシルエットが特徴のストリーマーは小魚などを模したフライです。

ニジマスやイワナなどの魚食性が強い魚種や大型の魚に有効。

ルアーに例えるとミノーに近く、海でも人気のフライです。

ニンフ

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ニンフは水生昆虫の幼虫などを模したフライです。

ウェットフライとの厳密な境界線はありませんが、ニンフフライは中層〜低層にかけてアプローチしやすいものが多い傾向にあります。

深い場所や流れのある場所で使いやすく、渓流でも管理釣り場でも比較的出番が多いフライです。

その他

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先に述べた代表的なフライ以外もたくさんの種類があります。

フライの作成は自由度が高く、あらゆるものを作れるのがメリットです。

自身でイメージしたものを作り、実際に釣って楽しむのもフライフィッシングの魅力といえます。

フライフィッシングのキャスティング

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フライフィッシングはキャスティングが一つの難所です。

基本のバックキャストとフォワードキャストをしっかり練習してマスターしましょう。

バックキャスト

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後ろ方向にフライラインを投げるのがバックキャストで、フライキャスティングの起点です。

ロッドを2時くらいの角度で止めることを意識し、竿がそれより後ろに倒れすぎないようにしましょう。

後方にラインが伸びるため、障害物や人に注意してください。

フォワードキャスト

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ロッドを前方に振り、ラインの力を伝えてバックキャストしたフライを前方に飛ばします。

ロッドを持つ手の手首はなるべく固定し、10時くらいの角度で止め、ロッドをしならせるようにしラインに上手く力を伝えるのがコツです。

そして、ラインが伸びきる前に再度バックキャストして、徐々にラインを伸ばしていきます。

フォルスキャスト

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バックキャストとフォワードキャストを繰り返しながら、ラインをコントロールしていくのがフォルスキャストです。

利き手とは逆の手でラインを持ち、少しずつ糸を出しながら調整しましょう。

ラインが長くなるほど腕を振る感覚を長くしていくと綺麗にキャスティングができます。

フライフィッシングの釣り方

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フライフィッシングの基本操作を解説します。

複雑なテクニックもたくさんありますが、まずは基本をマスターするだけでも十分魚が釣れますよ。

キャスティング

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前述したバックキャストとフォワードキャストをマスターし、フライを遠くに飛ばせるようになりましょう。

釣り場に行く前にキャスティングの練習しておくのもおすすめです。

ちなみに、のべ竿の穂先などに毛糸を結べば室内でも練習できますよ。

誘い

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誘い(リトリーブ)はラインを手繰って行います。

利き手の人差し指でラインを掛け、逆の手で少しずつラインを引っ張ってフライを手前まで引っ張ってきましょう。

リトリーブ中にコツっとアタリが出ることもあります。

アタリ・アワセ

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ドライフライの場合はアタリが直接見えますが、ウェットやニンフなどはラインに出る変化を頼りにアタリをとります。

魚がフライを咥えて走るとラインが張ったり、沈んだりと変化が現れるため、見逃さずに素早くアワセましょう。

アワセは利き手で竿を起こすのと同時に、逆の手でラインを引っ張れば素早くラインにテンションが掛かってフッキングができます。

やりとり

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ラインを利き手の人差し指に掛け、逆の手でラインを少しずつ手繰って魚を寄せてきます。

できるだけロッドは立て気味にし、ラインテンションが抜けないようにしておきましょう。

大型魚の場合はラインをリールで巻き取りながらやりとりすることもあります。

フライフィッシングは難しくない!

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フライフィッシングはキャスティングの難しさや道具の分かりにくさから、少しハードルが高くてマニアックなイメージはありますが、実際にやってみたら以外と簡単です。

少し練習すれば誰にでもでき、そもそもフライ自体がとてもよく釣れる仕掛けなので、ヒットするチャンスはかなり多いと思います。

基本的な知識と動作さえマスターすれば十分楽しめますので、ぜひ本記事も参考にしてチャレンジしてみてくださいね!

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筆者の紹介

tsuki

関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪

釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。

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