フライフィッシングのリーダー選び
フライフィッシングはフライラインに掛かる力を利用してフライを飛ばすために、根元が太くて先端にかけて細くなるテーパーリーダーというリーダーを使うのが一般的です。
ロッドやフライラインほど注目されるアイテムではありませんが、誤ったものを選んでしまうとキャスティングがしにくくなったり、喰いが悪くなったりします。
本記事では、元釣具屋の筆者がフライフィッシングの選び方を解説し、おすすめのリーダーを紹介します!
フライリーダーの選び方
まずはフライリーダーの基本的な選び方を解説します。
釣り場やタックルに合わせた適切なリーダーを選ぶことが大切です。
長さ
フライリーダーは短いほど投げやすく、長いほどフライラインからの距離が作れるので食わせやすくなります。
具体的な長さの基準を挙げると、渓流などの小規模なエリアでは7.5ft程度、管理釣り場などでは9ft程度のものがおすすめです。
また、長いほど絡みやすくなりますので、キャスティングが苦手なビギナーの方は場所を問わず7.5ftのリーダーから始めましょう。
太さ
・リーダー太さの目安
太さ(X) | 号数 | フライラインの目安 |
7X | 0.4号 | #2〜#3 |
6X | 0.6号 | #3〜#4 |
5X | 0.8号 | #4〜#5 |
4X | 1号 | #5〜#6 |
3X | 1.5号 | #6〜#7 |
リーダー(ティペット)の太さは「X」という単位で表記されます。
小規模な渓流などでヤマメやイワナを狙うなら6〜7X程度、管理釣り場でのニジマス狙いなどは4〜5X程度の太さがおすすめです。
一般的な釣り糸やハリスと同じく、細いほど魚に見切られにくく、太いほど強くなります。
素材
フライリーダーの素材は、ナイロンとフロロカーボンの2種類です。
ナイロンリーダーは沈みにくいので表層狙いに適し、よく伸びるのでアワセ切れが少ないのが特徴です。
フロロは沈むので中層〜底層狙いに適しており、伸びにくくてアワセ切れが起こりやすい反面、掛かりが良いことが特徴。
リーダーの先端に接続するティペットでも特性を変えられるため、慣れないうちは扱いやすいナイロンリーダーがおすすめです。
ティペットの選び方
テーパーリーダーをカットしていくと徐々に短く、テーパー部も太くなってしまうため、リーダーの先端にティペットを接続して使用するのが一般的です。
基本的な選び方はリーダーと同様で、対象魚やタックルに合わせた太さ・長さ・素材を選びます。
ただし、ティペットをリーダーより太くすると結束部分で切れてしまうことがあるため、リーダーの太さ以下のものを選んでください。
ティペットの長さは、50cm〜1m程度が一般的です。
なお、大型の魚を狙う場合は結び目でのラインブレイクを避けるために、あえてティペットを接続しないこともあります。
おすすめのフライリーダー3選
おすすめのテーパーリーダーを集めました。
リーダー選びの参考にしてください。
7.5ftの扱いやすいショートリーダーです。
しなやかさ・結束強度・直線強度・耐吸水性を高バランスで実現。
絶妙なテーパー設計なのであらゆるシーンに柔軟に対応します。
14ftのロングリーダーながらコントロール性能の高い1品です。
重心をリーダーの前方に配したフロントヘビーテーパー設計により、スピーディーなループコントロールを可能にしています。
バット部分が細めに仕上がっている(スマートコネクト)ので結束部を小さくでき、スムーステックコートによって耐久面でも優れています。
フロロカーボン製のテーパーリーダーです。
張りがあって伸びが少ないため、高感度で魚のアタリを逃しません。
ナイロンに比べて魚からも見えにくいため、警戒心の高い個体に有効です。
おすすめのティペット4選
おすすめのティペットを集めました。
リーダーと合わせたものを選ぶようにしましょう。
ソフトなナイロン素材のティペットです。
柔軟性に優れ、結束強度・耐摩耗性・直線強度を高バランスで実現。
特にドリフト釣法におすすめです。
しなやかさ・ヨレにくさ・結束強度に優れるナイロンティペットです。
細い号数はターン性能、太い号数はしなやかさを重視し、号数によってマテリアルが変えられています。
独自のコーティングにより、吸水による劣化も防ぎます。
高感度で高比重、そして高強度なフロロカーボンティペットです。
低伸度で直進性が高いため、重たいフライや大きいフライの操作性が抜群。
光の乱反射を抑えることで存在感を消し、シビアな状況下でもしっかり食わせられます。
従来のフロロティペットでは実現できなかった柔軟性を持ったティペットです。
フロロカーボン特有の硬さや張りを解消し、ドライフライやウェットなどのさまざまな釣りに対応します。
独自のスムーステックコートにより、表面摩擦が軽減されているので劣化も最小限です。
フライラインとリーダーの結束方法
フライラインとリーダーの結束方法はさまざまなものがあり、ネイルノットが定番とされていますが、本記事ではそれよりも難易度が低いネイルレスノットを紹介します。
ネイルレスノットは簡単で強度も十分です。
手順.1
リーダーで輪を作ります。
手順.2
輪の中にリーダーの先端を5回通します。
手順.3
フライラインをリーダーの先端側から輪の中に通します。
手順.4
リーダーを辿るようにして輪の中にフライラインを4回通します。
手順.5
リーダーの先端を持って少しずつ締め、結び目を整えます。
完成
結び目が整ったらしっかり締め込み、余分な糸をカットして完成です。
リーダーとティペットの結束方法
リーダーとティペットの結束はトリプルサージャンズノットが定番です。
難易度も高くないため、ぜひ覚えておきましょう。
手順.1
リーダーとティペットを異なる方向で重ね合わせます。
手順.2
重ね合わせて輪を作ります。
手順.3
作った輪の中にリーダーの先端とティペットの本線をくぐらせます。
手順.4
輪の中にくぐらせる動作を3回繰り返します。
手順.5
それぞれの本線と端糸をバランスよく持って結び目を整えます。
手順.6
結び目が整ったらしっかり締め込みます。
完成
余分な糸をカットして完成です。
適切なリーダーを選んで釣果アップ!
ティペットはハリスなどで代用できますが、テーパーリーダーは専用のものを選んでください。
テーパー設計になっていることで綺麗なループになり、キャストのコントロールがしやすくなります。
ロッドやフライラインに比べて地味なアイテムですが、適切なリーダー・ティペットを選ぶようにしましょう!
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。