釣りが上手くなる方法について
釣りって色んな向上心がある
「もっと釣りが上手くなりたい!」そんな想いを多くの方がお持ちかと思います。
十分に魚釣りが上手な方でも、あらたなジャンルの釣りにチャレンジしたい。と考える方から、今年初めて釣り竿を買ってみた、自然に触れられる魚釣りって楽しいケド、なかなか釣れないからもっと上達したい……という方まで。
その向上心は人それぞれかと思います。
今回は、世界中どこへでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄、山根央之が培ってきた釣り上達への道を少しご紹介させていただきます。
釣り上達要素①:技術面

「視覚的に釣りが上手になったな!」と感じられるのが、キャストやアクションなどの小手先の技術です。
糸の結び方からボートの操船技術まで、釣りの技術の幅はとても広いですよね。
今の自分にどの技術が必要なのかしっかり把握して練習しましょう。
一概に“釣行時間=釣りの上達”と言いたくはありませんが、釣行しない限り技術は伸びません。厳しいことを言うかもしれませんが、技術の習得には実釣あるのみです。
釣り上達要素②:精神面

テストやスポーツなど、プレッシャーの掛かる場面で影響するメンタル力。実は趣味で楽しんでいるだけの魚釣りにも大きな影響を与えています。
釣りを始めたばかりの方は、とにかく“魚釣りを楽しむこと”を意識しましょう。精神的に釣りを楽しむことで向上心が生まれ魚釣り上達の第一歩となります。
最近、釣りの技術が伸び悩んでるなぁという方は、メンタルコントロールをしてみましょう。技術だけではカバーできていない釣りの世界に気づくことができれば、不思議と釣れる釣り人になっていきます。
▼魚釣りのメンタルコントロールについてはこちらの記事で解説しています。
釣り上達要素③:経験・知識面

ネットや書物を活用した知識、友人や仲間から得られる情報、そして何より自分が体感した経験は釣りの上達に最も欠かせないものです。
釣りが上手な人は、人の話を良く聞き、自分の釣果を記憶ではなく記録に残しています。
釣り場で感じる「なんでだろう」を大切にして自分の経験と知識を蓄積させましょう。
今回は、このような3つの要素を多く持っている身近な〇〇釣りを3つ紹介いたします。
①魚釣りの再現性とルアーフィッシングを学ぶ“バス釣り”
もっとも身近なルアー対象魚“ブラックバス”で釣行時間を稼げ

ルアーで魚を釣ってみようと考えた時、真っ先に思いつく身近な魚はブラックバスでしょう。
近所で釣れるということは、釣りに費やす時間を確保しやすくなり、結果的に釣りが上達する速度が上がります。
東京など、バス釣りが身近でできない場合はシーバスでも良いでしょう。
ジョギングや筋トレ感覚で平日のバス釣りを始めてみよう

土日は遠出して海釣りに行くという方でも、もっと釣りが上達したければ平日の釣りも始めてみましょう。
平日の2~3日だけ、それも10~30分程度の短時間でOKです。近所の池や川で継続してバスを狙うことでルアー釣りが上達するはずです。
大事なのでもう一度言わせてください。“継続”してくださいね! 最低でも1年。三日坊主では何事も上達しません。
バス釣りで得られるルアーフィッシングの技術

まず最初にバス釣りで得られる技術は、キャスト精度とルアーを泳がせるためのロッドワークでしょう。これは魚が釣れずとも練習さえすれば上達していきます。
また、四季を通して釣ることのできるバス釣りは、自然環境と対象魚の動きに関する“パターンフィッシング(再現性)”を強く感じることのできる釣りです。
例えるなら、「水温変化の激しい秋は、前日との温度変化が少ない日に荒食いしてた」とか「水温が高い日は、酸素の豊富な流れ込みに食い気のある魚が集まっていた」といった感じですね。
パターンフィッシングは、日々釣行に出かけなければなかなか養うことができません。平日に通える範囲でバスやシーバスを釣って”再現性を求める力”を磨いてみましょう。
経験から導き出される魚釣りの再現性

誰だって初めてのことは上手くいきません。
腕の立つ釣り人は、できる限り目の前の状況を初めてと認識しないように頭や技術を駆使して魚を釣り上げます。
発揮されない経験はただの思い出に過ぎません。常日頃から、自分がどんな状況で魚が釣れたり釣れなかったりしたか頭の片隅に置いておきましょう。
この時、日記でもSNSでもなんでも良いので記録に残していると更に上達が早くなりますよ!
②餌釣りの六物を学ぶ“フナ釣り”
釣りはフナに始まりフナに終わる

子供の頃、フナを通して釣りの楽しさと基礎を覚え、行動範囲が広がる大人になるとフナ釣りから離れて海や山、世界に刺激的な釣りを求め遠出します。
そして……生粋の釣り好きは、年老いてもなお魚を釣り続けようとするため、最終的に近所のフナ釣りに舞い戻ってくることを表現した名言です。
かくいう僕も順調にこの名言通りに人生が進んでおります(笑)
フナ釣りで学べる餌釣りの技術

釣りに必要な最低限の道具を釣りの六物(つりのろくもの)と呼び、竿・糸・ウキ・オモリ・針・餌がこれに該当します。
釣り具の基本的な使い方を近所で学ぶには、フナ釣りが最適なんですね。
集魚力の強い餌や餌取りに強い餌など、餌の使い分けは餌釣りでは避けては通れない道です。
他にもウキとオモリの関係はグレやチヌのフカセ釣りを始め、様々な中層を泳ぐ魚を狙う際に必要となります。
また、フナ釣りは多くの場合、仕掛けを自作するため、糸の結び方や釣り具全体の強弱に関するバランスのとり方などの技術が身に付きます。
延べ竿で経験する竿の復元力

近年、リールの高性能化により、ドラグ頼みのファイトでも充分大型魚を釣り上げることができるようになりました。
そんな時代なので、不要と言えばそれまでですが……釣り竿の役目をしっかり学ぶためにも、延べ竿を使った魚とのやり取りは習得しておいて損はありません。
細い糸を切られぬよう、曲げすぎて竿を折られぬよう、最も竿の復元力が活かされるポジションで外道のコイと戦う……(笑)
僕はそうやって竿の曲げ方を学びました。
精神力を鍛えられるフナ釣り

フナは時に底を単独で泳ぎ、時に中層を群れ、四季それぞれに戦略があり、それに対応する仕掛けや餌で他の釣り人と大きな釣果の差が生じます。
何が言いたいかというと、釣りの上手下手の差がハッキリ出る釣りなんですね。
皆さんのご想像の通り、ジッとウキを眺めている釣りですが、実際には頭の中では様々なことを考えないと良い釣果が出ない釣りなんです。
フナ釣りをすることで“考えながら魚を釣る癖”をつけることができます。
手軽にフナ釣りを始めて欲しい

ヘラブナ釣りってヘラ台や竿受け、高価な延べ竿がいる……なんて思われる釣りですが、こんなこと言うのも恐縮しますが別に形から入らなくても大丈夫です。
釣りの六物さえあればOK! 延べ竿も1,500円程度の万能竿で充分ですし、餌も3種類もあれば戦略を立てながら楽しめます。
▼ヘラブナ釣りを始めてみたい方はコチラの記事がオススメ!
超大物とのファイトを学ぶ“バラムツ釣り”
GTやクロマグロ……いつかはそんな大物を釣ってみたい

沖縄や海外に遠征しての大物釣りは、多くの釣り人が抱く夢ですよね。いくら、バスやグレ釣りが上手でも大型魚が相手となると話が変わります。
何度もできる訳じゃない遠征だからこそ、しっかり準備して挑みたいところです。
こういった大きな遠征を一生に一度はチャレンジしたい! そう思っている方は、身近な大物釣りであるバラムツ釣りで技術・精神・経験を磨きましょう。
簡単に超大物釣りが体験できるバラムツ釣りのメリット

「何度も通ってようやくヒット!」ってのが本来の大物釣りですが、バラムツ釣りは出船さえすれば船中ゼロなんてことは滅多になく、自分の身長に迫るような超大物が簡単にヒットしてきます。
東日本では静岡県・駿河湾、西日本では和歌山県・白浜沖が有名なバラムツの釣り場となり、東京・名古屋・大阪いずれの都市からも比較的近いのも魅力です。
バラムツ釣りには乗合船もあり、1人1.2~1.5万円前後で乗船できる敷居の低さも大物釣り入門種としてオススメできる理由です。
▼バラムツを釣ってみたい方はコチラの記事がオススメ!
バラムツ釣りでビッグファイトの練習だ!

バラムツ釣りでは、普段の釣り生活では掛かる事のない150cmや180cmといった超大物があっさりとヒットしてきます。
100lbを超える太いリーターを使ったノットの結び方、極太フックを使用したフッキングの入れ方、ドラグの掛け方や竿の曲げ方、船べりでの魚の回し方などなど、バラムツと言えども本当に多くのことを学べます。
実際に、GTなど大型魚を狙った遠征に備えてバラムツ釣行に出かける方も多くいらっしゃいます。
魚釣りの上達を目指すなら身近な魚も含めて実釣時間を増やそう

やはり釣りの上達には実釣時間を沢山確保するということと釣果の出やすい釣りをすることが大切になってきます。
そして、ひとつのジャンルに固執しないことも重要かもしれませんね。
上手くなりたいならそれなりに継続的な努力しなければなりません。と言ったものの、一番の難しさは時間の作り方ですよね。
何と言っても魚釣りは趣味の世界です。普段の生活に支障をきたさない程度に釣りに出かける時間を増やし、色んな釣りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
筆者紹介

山根央之(やまねひろゆき)
初めての1匹との出会いに最も価値を置き、世界中何処へでも行く怪魚ハンター山根ブラザーズの兄。
餌・ルアー問わず、もはや釣りに限らず。ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
テレビ東京・緊急SOS池の水全部抜くやNHK・ダーウィンが来た、TBS・VSリアルガチ危険生物などに出演したり、魚類生態調査に参加したりと幅広く活躍する。
どえらい魚を獲った!もはや釣りを越えて!色んな人と繋がって!特大天然メコンオオナマズ! 240 cm175 kg 捕獲です!!ホント色んな人に助けられてこの魚と出会うことができました!メコンオオナマズに関わる全ての人に感謝でいっぱいです!! pic.twitter.com/JHWpNdLAvX
— 山根ブラザーズ(兄)@kimi (@chillkimi) September 16, 2017