都会の海でマダイを釣る!
東京湾でマダイが釣れる!!
大都市東京から出港し、1時間足らずの距離でマダイが釣れます。釣り方は全国的にポピュラーなタイラバ。
落として巻くだけで釣れるという手軽さから、誰もが楽しめる釣りなのですが、実は非常に奥の深い釣りで、玄人がのめり込むほどの魅力も持ち合わせているのです。
今回は、そんな手軽かつ奥深い東京湾のタイラバについてお伝えします。
東京湾タイラバのシーズン
一般的にハイシーズンは乗っ込み(産卵直前)の時期の3月くらいとされています。
しかし、季節ごとに狙う場所や水深が移り変わりながらも、東京湾では年間を通していつでもタイを釣ることができます。
東京湾のタイラバタックル
落として巻くだけ。この単純な動作を繰り返すだけでマダイが釣れることがタイラバの魅力ですが、それはタイラバに適したタックルがあってこそです。
専用タックル以外では中々釣りが成り立ちづらいので、安価な物でもいいのでタイラバ専用のタックルを必ず用意しましょう。
ロッド
ロッドはタイラバ専用モデルを必ず用意しましょう。タイのアタリは非常に繊細で、乗せることが難しいアタリです。
巻いている途中にカツカツっといったアタリが出るのですが、このアタリを乗せられるか否かは、完全にロッドの性能に左右されます。
タイラバ専用ロッドなら、タイのアタリを乗せてバラしにくい設計のテーパーデザインにになっているので、それゆえに専用ロッドが必須です。
東京湾でメインに使うタイラバは100グラム(重いと150グラム)ほどで、プレッシャーが高くて小さいタイも多いことから小針を使うことが多いため、LやMLクラスのロッドがおススメです。
テイルウォーク タイゲームTZ SPIRALLTD C71L
リール
PE0.8号が最低200メートルほど巻ける小型ベイトリールを用意しましょう。
リールについては専用モデルが必須という訳ではありませんが、ラインキャパシティとギア比、ハンドルなどを気にしていくと、結果的に各社のタイラバ専用モデルがおススメです。
東京湾では、ギア比はローギアで、ノブが大きめのダブルハンドルを備えたリールが適しています。
テイルウォーク タイゲーム 66R
テイルウォーク タイゲームDGN 63
ライン
メインラインはPE0.8号程度がおススメです。太いと潮に流されて底取りがしにくいのでなるべく細糸がいいのですが、6キロクラスの大鯛や青物が掛かる可能性を考えると0.8号くらいが安心です。
深い場所でも70~80メートルくらいの水深ですが、流されることと高切れのリスクを考えると、最低でも200メートルは巻いておきたいところです。
ショックリーダーはフロロカーボンの16ポンドを2ヒロほど取ります。
バリバス アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X8 200m 0.8号
バリバス フロロカーボン ショックリーダー 16LB
東京湾で使うタイラバ
40~150グラムほどのタイラバを使い、水深が浅ければ軽く、深ければ重くし、水深の倍くらいの重さが基準です。
ここから、潮が速い時や風で船が流されるときはどんどん重くしていきますが、まずは底をはっきりと取れる重さを選びます。着底がわからなければ、徐々にヘッドを重くしていきましょう。
ヘッド
タングステン製のヘッドがおススメです。シルエットの小さいタングステンのヘッドは、潮の影響を受けづらく、鉛に比べて少し軽いヘッドでも底取りが可能。
軽いヘッドが使え、鉛よりシルエットが小いので、プレッシャーのかかった東京湾のタイにナチュラルにアピールして口を使わせることができます。
ダイワ 紅牙 ベイラバーフリーTG タイドブレイカーヘッド 100g
ジャッカル TGビンビン玉 スライドヘッド 100g
ネクタイ・スカート・ワーム
東京湾ではコンパクトなシルエットのタイラバが良い傾向にあります。筆者が多用するのは、スカート・ワームなしでカーリーやネクタイのみのセッティングです。
もちろん、ネクタイとヘッドを離すために水の抵抗が大きなスカートを入れたり、反応がいい場合はワームを付けたりすることもあります。
動作が単純な釣りなので、変化をつけられるのはカラーやシルエットのみです。様々なタイプを用意して、いかなる状況にも対応できるようにしましょう。
また、決して多いとは限らないアタリを確実に獲るために、フックは新しいものを常に使うようにしましょう。サイズはS、もしくはMサイズの小針が東京湾にはおススメです。
ダイワ 紅牙 シリコンネクタイ 3Dドット
ダイワ 紅牙 シリコンネクタイ カーリーV&8
ダイワ 紅牙 フレアリーフ 2インチ
イチカワ フィッシング T.R.B RING ASSIST
タイラバで釣るコツ
タイラバの基本動作は、底まで落として着底後リールを10~20回ほど巻いて再度落とす、の繰り返しです。
この基本動作の中で、どれだけタイラバを巻いて上にあげるかや、巻くスピードを変えてタイを誘います。
基本動作の中で、タイを釣るための重要なポイントを2つご紹介します。
タッチアンドゴー
タイラバが着底してからリールを巻いて動き出すまでの、タイラバが止まっている時間をなるべく短くするように心がけましょう。
タイはフォール中にタイラバを追っていることがあります。というよりも、感覚的にはほとんどの場合はフォール中に追ってきていると思うのです。
しかし、追ってきたタイラバが着底してしばらく動かないとタイが見切ってしまいます。タイに見切られないように、着底後すぐに巻きだせるよう、集中して底取りをしましょう。
等速巻き
筆者は潮が速い時はゆっくり巻き、潮が遅い時は速巻きを基本としていますが、ゆっくり巻きにしろ速巻きにしろ、巻きを同じ速度に保った“等速巻き”を心がけてください。
巻きの速さの変化で食うこともありますが、それは一定に巻けている状態からの話です。基本はバラつきを抑えて一定速で巻くことがタイを釣るコツ。船は揺れるので、波のピッチに合わせて巻く速さを変えたり、ロッドや体で船の揺れを吸収したりすることで、よりタイラバのスピードを一定に保つことができます。
東京湾でタイラバを楽しもう!!
意外と知られていないのですが、実はタイラバは多くの魚種が釣れるルアーです。
イナダ、ワラサ、サバ、タチウオ、ヒラメ、マゴチ、ホウボウ、シーバス、クロダイ、カレイと、挙げればきりがないほどの魚が釣れます。
1日を通して何かしらのアタリがあり、その中で本命のタイが釣れる。そんな、みんなでワイワイとアタリを楽しみながら釣りをできるところが、タイラバの一番の魅力ではないかと思います。
タックルだけ揃えれば、あとは落として巻くだけ。ぜひ、タイを釣りに東京湾へ足を運ばれてはいかがでしょうか!
筆者の紹介
須江一樹
横浜市新山下から出船するシーバスガイド&チャーターボート「アイランドクルーズ」の船長として、日夜東京湾の魚を追いかけている。
サポートメーカーは、テイルウォーク、ハイドアップ、テトラワークス、イチカワフィッシング。趣味は淡水の釣り。