TSURI HACK × スマルア技研
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魚はなぜ跳ねる?
筆:吉田 誠
水辺で水面を眺めていると時折、魚が跳ねるのを目にすることがある。大きな魚がバシャーンと盛大に水しぶきを散らすこともあれば、あちこちで水面に身を翻す小さな魚を見かけることもしばしば。
本来水中にくらす魚が、なぜ水面を跳ねるのだろうか?
(1) 摂餌のための跳躍
魚の中には、水面近くを飛び回る昆虫をエサにするものがいる。サケ・マスの仲間はもちろん、オイカワなどの小魚も含めて、渓流でフライフィッシングをする人にはすっかりおなじみだろう。
しかし研究の面では、この「エサを捕らえるための跳躍行動」がどのようにして可能となっているのか、完全に解明されたとは言えないのが実情だ。
水面では光の屈折が起こるため、空中にいる獲物との距離を水中から測るのは実に困難である。
こうした状況で、魚がどのようにして狙いを定め、泳ぎをコントロールして正確な跳躍をしているのかについては、今でも研究が進められている。
ちなみに、馴染みのあるサケやマスだけでなく、熱帯にすむシルバーアロワナやテッポウウオ(水面近くに伸びた、木の枝や葉の上にいるエサを食べる!)なども実験対象として使われている。[1]-[4]