ネコリグとは
ネコリグとは、ネイルシンカー・フック(マスばり等)の構成からなるリグ(仕掛け)の事。
ワームの頭にネイルシンカーをセットし中腹部分にフックをチョン掛けします。
村上晴彦氏によって考案され、「根こそぎ釣れるリグ」=「ネコリグ」がネーミングの由来です。
ネコリグの姿勢や使い方
ネコリグは、ネイルシンカーを起点とした頭下がりの姿勢が特徴で、ボトムをついばむ小魚など様々なベイトを演出することができます。
水中では頭下がり、テールは浮いている状態となります。そのため基本アクションはズル引き。
底を取りやすく、かつ根掛かりしにくいので初心者でも取り組みやすいですね。
とはいえそれだけではないのがネコリグの強み。フォールでも誘えますし「巻きネコ」と呼ばれる中層でのスイミングもテクニックの一つとして存在します。
ネコリグの特徴
水押しが強い
ワームの中腹部を支点としボディー全体で水を受ける為、ワームの頭を支点とする他のリグに比べて水押しは強め。
ストレートワームを使った例だと、“細くてバスが食いやすいのに水押しの強いアピール”をすることが可能です。
また、適度に抵抗が生まれるため移動距離を少なくして誘うことが可能。一点でじわじわ誘いたい時に有効です。
フォールスピードが速い
ネイルシンカーを入れた頭からすっと抵抗なくフォールするため、ノーシンカーや、同じウェイトのジグヘッドワッキーリグと比べてフォールスピードが速いです。
そのため他のライトリグよりもスピーディにサーチすることが可能。
底が取りやすい
ワームの頭にネイルシンカーが挿入されているため、ボトムにネイルシンカーが当たることで底が取りやすいです。「底を取る」というのは釣りの基本ですが、その基本動作をリグ側が助けてくれます。
根掛かりしにくい
シンカー(重心)よりもフックが後方にセットされており、またシンカーとフックが離れているため根掛かりしにくいのも美点です。
ネコリグのリグり方
フック
フックはガードなし、ガード付きを使い分けます。
オープンウォーターならガードなし。当然フッキング性能は優れます。
筆者おすすめのフックはがまかつ ワーム329 ハンガーSFです。どこにでも売っているし、刺さりもよい定番品です。
がまかつ バラ ワーム329 ハンガーSF #6
一方で、カバーに絡めて使いたい場合はガード付き。市販の物をそのまま使ってもよいですが、カバーの濃さによってガードを切ったり間引いたりして調整します。
筆者おすすめのフックはFINA finesseワッキーガード。青木大介氏プロデュースの間違いない逸品です。
フィナ フィネスワッキーガード
ワーム
ベーシックなネコリグで使うワームはストレートワームです。でも、頭を起点としてくねくねと動くワームだったら広範囲にマッチしてくれるのがネコリグのすごいところ。
時には、ギル型ワームでやっても良いですし、小型のシャッドテールワームや、シュリンプ系のワームを組み合わせても良し。
自分だけのネコリグセッティングが見つかれば、他のアングラーを出し抜くことができるかもしれません。
OSP ドライブSSギル 3.6in
シンカー
シンカーはネイルシンカーを使います。何グラムぐらいがベストか? というのは難しいですが、まずは自分の中の基準を決めるとやりやすいですね。
私はスピニングならば1.3g、ベイトフィネスなら1.8gぐらいを基準にしています。
おすすめのネイルシンカーは、スタジオワンハンドレットのタングステンネイルシンカーですね。単価が安い上に使い勝手が良く、多くのアングラーが使っている基本のシンカーです。抜けにくいのに、ワームへのダメージが少ないのが美点です。
スタジオ100 スタジオワンハンドレットタングステンネイルシンカー
まずはコレを使ってみて、不満があるようでしたら他形状を使ってみるのがおすすめです。
シンカー挿入前に、フックでワームに穴を開けておくと挿入がスムーズになります。
シンカーの頭を少し出す場合もあります。これはシンカーが直接湖底に触れることで、感度向上を狙ったセッティングです。
ネコリグのホールド力をUPするアイテム
ネコリグのフックはワームボディに直接チョン掛けしても良いのですが、釣れたときに身切れしてワームを紛失していまい、コストがかかります。
そのため、ワームにOリングやチューブ、ストッパーなどをかますことが一般的。
写真は私が使用しているネコリグ用ツールです。左から、バスマーク ワッキーストッパー、バレーヒル ワームセイバーチューブ、デコイ ボディリングです。
使い分けは難しいですが、ツールが不要で楽なのはワームストッパー。
一方で、チューブやリングはワームへ装着するため専用のチューブプライヤーが必要となります。でもワームへの負担は少なく済みますね。
バレーヒル VHフレッシュ ワームセイバーチューブ・Fエコ
バレーヒル チューブプライヤー ワームメジャー付 120mm
対カバー用のネコリグ
近年では「カバーネコリグ」と呼ばれるセッティングでカバーを撃つのもポピュラーです。
フックポイントをワームのボディに隠したセッティングで根掛かりを回避し、ハードなカバーにネコリグを入れていきます。(専用フックを使います)
おすすめの専用フックです。左からOSPスクラム、NSSフックパーフェクション。
OSP HOOK SCRUM フックスクラム
カバー(木など)に吊るし、シェイクさせて誘います。着底させるだけじゃないのがネコリグです。
その場合、カバーに巻かれないようにパワーフィネスやベイトフィネスタックルである程度の太糸(8lb〜12lb程度)を使用します。
ネコリグの出しどころ
ここまで出た特徴から、ネコリグの出しどころをまとめると……
・基本はボトム狙いだが、マルチに使える
・ボトムを取りやすく根掛かりしにくい
・カバーにも強い
私はネコリグ専用タックルを用意しているほどです。
とはいえ弱点は無いのか? というとそんなことはなく……
・重さはないので飛距離はあまり出ない。また、風が吹くと扱いにくい。
・ディープエリアでは使いにくい
そんな弱点もあります。
ネコリグ用タックルセッティング
スピニング(フィネスタックル)
基本的なスピニングタックルでのネコリグ。私はLクラスのロッドとシマノ2000番リールを合わせて投げています。ラインはフロロカーボン4lbですね。(写真はPEですが基本はフロロです)
ワームはゲーリーヤマモトのカットテール4インチやジャッカル フリックシェイク3.8インチなどを使うことが多いですね。
スピニング(パワーフィネス)
こちらはパワーフィネスタックルを使用したネコリグです。PE1号とリーダーはフロロカーボン8lbを組み合わせています。
ワームはOSPドライブクローラーや、DSTYLE トルキーストレートの出番が多いです。
ベイトフィネス
ベイトフィネスタックルでも投げられます。PE0.8号+フロロリーダー8lb。
とくにカバーに撃っていく釣りですと、手返しの良いベイトフィネスタックルがおすすめです。
マルチなネコリグで釣果を伸ばそう!
以上、ネコリグについてでした。ノーシンカーやダウンショット、ジグヘッドワッキーなどと上手に使い分けて釣果を伸ばせると良いですね。
ライトリグの中でも汎用性が高く、使い勝手に優れるリグです。ぜひ手駒の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
ライタープロフィール
ikahime
「バス釣り情報発信サイトikahime(イカヒメ)」を運営するikahimeです。ザ・アマチュアアングラー目線で、釣行記や製品レビュー等を書いています。リールカスタム、レンタルボートが大好き。バスはあまり釣れない、いわゆる「道具バサー」。
アングラー取材の動画をブログ記事でもご紹介。
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相模湖 アングラー取材 自作ロッド&フルカスタムリールで巻き物を楽しむアングラー https://t.co/fmRNVzyXYR @@ikahime_netより
— ikahime (@ikahime_net) November 10, 2020