低価格バスロッドの新境地
『高くていいものは当たり前。できれば、安くていいものを購入したい』
それこそが、いつの時代も変わらない世の常というもの。そして、世間のニーズに応えるかのように、近年、低価格をウリとしたバスロッドもラインナップが急増しています。
この春ダイワから発売されたばかりの新作、『ブレイゾン』もそんなバスロッドの一つ。『高密度HVFカーボン』や、『ブレーディングX』などの先進技術を備えていながら、¥10,000台前半で購入できる機種として、今アングラーの間で注目されているアイテムなのです。
今回はそんなダイワの新進モデルに焦点を当て、その魅力と開発者の声もお届けしたいと思います。
値段を悟らせない『リールシート&グリップ』
まずロッド全体を捉えた時に、最初に目に入るのは“リールシートやグリップ周り”。赤と黒をバランス良くミックスさせており、前作ブレイゾン(黒を基調にゴールドをアクセントとしたデザイン)からは、大きく外観が変更されています。
大胆なイメージチェンジともとれる配色ですが、決して価格を悟らせない佇まいに胸がおどります。
ロッド全体に赤がほど良く主張。フォアグリップやブランクスの黒がそれを引き締める。
グリップ付近にはフックキーパーを配備。細かな点だが、移動時や収納時にあると便利な機能。
ガイドセッティングは『ステンレスフレーム+アルコナイトリング』
ガイドセッティングは『ステンレスフレーム+アルコナイトリング』。sicリングがメジャーな国産ロッド市場においては、なかなか聞きなれないリングかもしれませんね。
しかし、バスフィシングの本場・米国では、主流として流通している素材。フロロやナイロンはもちろん、PEラインの使用も問題なくこなしてくれます。(米国ではコスメやガイドよりも、大事なブランクス本体にコストを割こう、という意識が強いようです)
ブランクスには『HVFカーボン+ブレーディングX』
“ロッドの性能を左右する心臓部”ともいえるブランクス部分。一般的にロッドブランクスは、カーボンシートをレジンという接着剤で固め、一本の竿として成型しています。しかし、この『レジン』という存在が、カーボンの剛性や硬さに影響を及ぼすのです。
パワフルで筋肉質。『HVFカーボン』
ブレイゾンに採用されている『高密度HVFカーボン』は、レジンの量を減らし、その分カーボン繊維の占有率を上げるテクノロジー。より筋肉質で、パワフル。磯竿などにも広く採用される、強度を重視した設計です。
カバーゲームやウィード攻略がメジャーなバス釣りにおいて、バスに主導権を与えず、スムーズなランディングに貢献してくれます。
ネジレやパワーロスを軽減する『ブレーディングX』
ブランクス部の拡大画像。ブランクス本体の上から、カーボンテープでX状に締め上げる技術『ブレーディングX』。これによりネジレに対する免疫を向上。細くても高い強度を確保し、持ち重りを軽減。
ロッドは『硬さ=パワーがある』と誤解されがち。本当の意味でロッドブランクスの持ち味を体感するのであれば、スピニングモデルを試してみるのも面白いかもしれません。

“カーボンテープで強化”と謳っているアイテムは数あれど、バット部分のみに施されたモノも多い。ブレイゾンは低価格でありながら、ティップ部までしっかりとラッピングされています。
手に取って感じる“期待と高鳴り”
月並みな感想ですが、なんとまぁ軽い。
ロッドにおいて、『軽さ』が絶対的な正義ではないと思っていますが、長時間の使用を楽にし、水中の情報を伝える感度が著しく向上するのは事実。筆者がバス釣りを始めた頃(20年前)の同価格帯ロッドとは、天と地ほどの差を体感できます。
と同時に、20年もバス釣りを続けていても『これで十分すぎるでしょ?』と唸ってしまう……それほどに完成度が高いということでしょう。
赤のスレッドが目を引くアイテム。こんなリールと組合せることで一体感も生まれます。
さいごに ~開発者が語るブレイゾンの魅力~
今回の発売に際し、グローブライド社・ブレイゾン開発担当者からメッセージを預かりましたので、ご紹介します。
高級品に比べて制約条件の多いのが、この価格帯(エントリーモデル)の特徴。限られた制約条件の中で、モノ作りを進めることを最大のテー
マとし、コストバランスを勘案しながら、仕様決定していく点に時間を要しました。 ブレイゾンはエントリーモデルからのステップアップ機としても勿論、予ねてトーナメントモデルを使用していた、または様々なフラッグシップモデルを愛用し、いま再びバスに夢中になっているアングラーの方々にもおすすめです。
間違いなく“かつてのこの価格帯”との『差』を、体感していただけるでしょう。ブレイゾンをお使いいただいくと、DAIWAのバスロッドの見方が変わるとおもいます。カーボン素材の進化、そして生成技術の進化を体感してください。(グローブライド社・ブレイゾン開発担当者)
最初の1本はコレがおすすめ!(ベイト&スピニング)
ブレイゾンには用途に合わせた、実に30種類以上の幅広いモデルが存在します。(全ラインナップはブレイゾン公式HPから確認できます)
まず初めに手にしていただくのであれば、以下2つの番手がおすすめ。ベイト、スピニングモデルともに、バーサタイル(汎用)性の高い設計で、幅広いルアーを扱うことができるでしょう。
みなさんも、ブレイゾンでDAIWAバスロッドの進化を感じてみてはいかがでしょうか?
ダイワ ブレイゾン 6101MB
ダイワ ブレイゾン 661LS
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