大人気のベイトリール

オシアジガーと並び、もはやオフショア用ベイトリールの代名詞的存在になっているオシアコンクエスト。
現行モデルは2022年に300番、2023年に200番が登場し、ジギングやタイラバで高く評価されています。
本記事では、そんな22オシアコンクエストの使用感をお届けします。
22オシアコンクエストのラインナップ
22オシアコンクエストの特徴

まずはオシアコンクエストのスペック的な特徴から解説します。
ボディ&駆動系

オシアコンクエストといえば、この金色の丸型金属ボディ。
特筆すべきは、前モデルよりややコンパクトになっている点です。
300番で1.3mm、200番で1.8mmロープルファイル化されています。(パーミングカップ側での計測)
駆動系はマイクロモジュールギアに加え、回転抵抗を低減するインフィニティドライブを導入。
スプール

前作の200番はSVS(遠心ブレーキ)を搭載していましたが、今作では廃止されました。
ブレーキの微調整は、フォールレバーのみで行う仕様になっています。
200番はワンタッチでスプールの脱着ができ、船上でのスプール交換も容易。
300番もスプール交換はできますが、ボルトの取り外しが必要です。
フォールレバー2

旧型のフォールレバーは、締め込んでブレーキを強めると、ハンドルの回転が重たくなる(回転抵抗になる)ことがネックでした。
しかし、新型のフォールレバー2は内部にワンウェイローラーベアリングを設けることで、巻き上げへの影響を完全に排除。
レバーと指のフィッティングを高めるために形状も改められました。
Xプロテクト

防水機構はXプロテクトが採用され、前作よりも防水性能が高まりました。
さらにピニオンギアには特殊表面処理が施され、対塩性も向上。
その他の内部パーツも、ステンレス製の高耐食パーツが用いられています。
レベルワインド連動

スプールの回転とレベルワインドが連動する機構は、前作では300番のみに導入されていましたが、今作は200番もレベルワインド連動機構を搭載しています。
ラインの放出時にレベルワインドとの抵抗が少なくなるため、ルアーの落下がスムーズで、ドラグの動作も滑らかになるのがメリットです。
ハンドル

300番台は共通で75mmシングルハンドル+樽型ノブを搭載します。
200PGはタイラバで使いやすい51mmダブルハンドル+I字ノブ、200HGは汎用性に優れる65mmシングルハンドル+丸型ノブの仕様です。
22オシアコンクエスト301XGをインプレ

ここからは22オシアコンクエスト301XGの使用感を解説していきます。
明石沖の青物ジギングとタチウオジギングをメインに釣行しました。
新たにラインナップされたXG(MAX101cm/1回転)にも注目して考察します。
200g近辺ではトルクの薄さを感じる

巻き上げ力に定評のあるオシコンですが、HGに比べるとXGはやはりトルクが薄く、200gのジグ(水深70m)でも明確な巻き重りを感じます。
ジグのウエイトだけで線引きをするなら、150gメインならXGでも快適、200gメインならHGを使いたいところ。
もちろんファイト中にも同じことがいえますが、筆者はストレートポンピングを用いるため、ファイト中のトルク薄さはあまり気になりませんでした。
トルクをカバーするにはロングハンドル化という手段もありますが、ただでさえ消耗の早いXGのギアがさらに短命になるのはお忘れなく。
かなりコンパクト

筆者は手が大きい方ではありませんが、しっかり手に収まるようにパーミングできます。
オシアジガーより小さいのはもちろん、体感的にはグラップラー300と同等ぐらいのレベルです。
操作もしやすい

ジギング用ベイトリールの中では軽量かつコンパクトなので、非常に使いやすいです。
それでいてジギングに必要なパワーや耐久性を備えているわけですから、許容範囲内ならオシコンを使いたくなりますよね。
ベイジギングやタチウオジギングはもちろん、ライトな中深海ジギングぐらいまでカバーできるのは嬉しいです。
フォールレバーの使用感

一番わかりやすい進化はフォールレバーでしょう。
前作はブレーキを効かすと巻きが重くなったので、それを我慢するか、巻き上げのタイミングでブレーキを戻す必要がありました。
我慢してもせっかくのオシコンのパワーをスポイルしてしまうし、ブレーキを抜くのは面倒な上に、毎回同じブレーキ力にするのが難しいという難点が。
そんな悩みを一気に解決してくれたのが今回のフォールレバー2。
形状も見直されて指掛かりも良く、片手での操作も楽々です。
XG(MAX101cm/1回転)の価値とは?

XGモデルの最大巻き上げ長は101cm、オシアジガー1500HGの97cmを上回ります。
言わずもがな、XG最大の売りは“オシアジガーよりコンパクトながら速い”ということ。
しかし、極端なスペックを持ったリールというのは、往々にして弱点もハッキリしています。
それはオシコンXGも例外ではなく、一番わかりやすいのがトルクの薄さ。

次は、コンパクトボディ(=小径スプール)ゆえのスプール痩せです。
PE2号で100mもラインを出すとスプールがかなり痩せ、巻き上げ長も比例して少なくなります。
つまり、糸が太く、水深が深くなるにつれてスピードという最大のアドバンテージを失っていくわけです。
しかも、深くなるとジグも重くなるわけですから、トルクの薄さも際立ってきます。
XGのスピードを活かすという前提では、PE1.5号以下・水深70m前後まで・ジグウエイトが平均150gぐらいのラインがひとつの基準でしょう。

例えば、筆者がよく釣行する大阪湾(明石)は青物ジギング・タチウオジギングが盛んで、いわばオシコンの一大市場。
しかし、青物のメインウエイトは200g、タチウオはジグを大きく飛ばすメリットが少なく、引き続きメインはHGになるでしょう。
もちろん要所要所で使い所はあるのですが、「汎用性重視の1台となるとHG」という海域は少なくないと思うので、購入時はよく検討するのをおすすめします。

このままではXGのネガキャンになってしまいそうなので、最後に大活躍するシチュエーションを。
まずは軽め(150g前後)のロングジグを飛ばしたい時。ロングジグは明らかに滑走距離が伸びるので、スライド距離を活かした誘いにはベストマッチです。
タチウオジギングの場合、ワンピッチで上げる釣りには向きませんが、タナを刻んで釣っていくスローピッチスタイルならマッチします。
1回転約100cmは誘い上げた距離をイメージしやすく、1/2や1/4で細かく刻んでもタナの計算が簡単で、糸フケの回収スピードが速いので喰い上げバイトもアワせやすいです。
その他にも、細糸で200g以下のジグを使うことが多い富山湾のアカムツジギングなど、ライトな中深海ジギングにはすごく良いと思います。
1台使ったら、2台・3台ほしくなる!

コンパクトでかっちりしていて、耐久性もある。
やっぱり使ってみると、長きにわたって支持されていることがわかる良いリールでした。
青物用、タチウオ用、タイラバ用と、少なくとも3台ぐらいはほしいですね!
撮影:tsuki
シマノ オシアコンクエスト 200PG
自重(g) | 285 |
---|---|
ギア比 | 4.8 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
巻き取り長さ(cm) | 57 |
PE糸巻量(号-m) | 1.0-400 |
定価(円) | 60,900 |
シマノ オシアコンクエスト 201PG
自重(g) | 285 |
---|---|
ギア比 | 4.8 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
巻き取り長さ(cm) | 78 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-260 |
定価(円) | 60,900 |
シマノ オシアコンクエスト 200HG
自重(g) | 295 |
---|---|
ギア比 | 6.5 |
最大ドラグ力(kg) | 7 |
巻き取り長さ(cm) | 78 |
PE糸巻量(号-m) | 1.0-400 |
定価(円) | 60,900 |
シマノ オシアコンクエスト 201HG
自重(g) | 295 |
---|---|
ギア比 | 6.5 |
最大ドラグ力(kg) | 7 |
巻き取り長さ(cm) | 78 |
PE糸巻量(号-m) | 1.0-400 |
定価(円) | 60,900 |
シマノ オシアコンクエスト 300PG
自重(g) | 350 |
---|---|
ギア比 | 4.8 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
巻き取り長さ(cm) | 65 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-500 |
定価(円) | 61,300 |
シマノ オシアコンクエスト 301PG
自重(g) | 350 |
---|---|
ギア比 | 4.8 |
最大ドラグ力(kg) | 8 |
巻き取り長さ(cm) | 65 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-500 |
定価(円) | 61,300 |
シマノ オシアコンクエスト 300HG
自重(g) | 355 |
---|---|
ギア比 | 6.2 |
最大ドラグ力(kg) | 7.5 |
巻き取り長さ(cm) | 84 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-500 |
定価(円) | 61,300 |
シマノ オシアコンクエスト 301HG
自重(g) | 355 |
---|---|
ギア比 | 6.2 |
最大ドラグ力(kg) | 7.5 |
巻き取り長さ(cm) | 84 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-500 |
定価(円) | 61,300 |
シマノ オシアコンクエスト 300XG
自重(g) | 355 |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大ドラグ力(kg) | 101 |
巻き取り長さ(cm) | 101 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-500 |
定価(円) | 61,300 |
シマノ オシアコンクエスト 301XG
自重(g) | 355 |
---|---|
ギア比 | 7.5 |
最大ドラグ力(kg) | 7 |
巻き取り長さ(cm) | 101 |
PE糸巻量(号-m) | 1.5-500 |
定価(円) | 61,300 |