カットウ竿について

冬の人気釣り物、カットウフグ。
カットウと呼ばれる、大きな掛け鈎が付いた仕掛けを用い、寄せエサにやってきたフグを掛け鈎で掛けアワせます。
タチウオテンヤなどと同じく、引っ掛け釣りのようなスタイルですので、掛けアワせるのに適した硬い先調子の竿を使います。
本記事では、カットウフグに適した竿の選び方とおすすめモデルを紹介しますので、ぜひ竿選びの参考にしてください。
湾フグ竿との違い
カットウ竿の中には“湾フグ用”と呼ばれるものがありますが、両者の違いはオモリ負荷です。
一般的にカットウは30号前後のオモリを使うことが多いのですが、湾フグはオモリが10号前後なので、竿が柔らかく作られています。
地域によってオモリの重さは異なるので、間違った竿を選ばないように注意しましょう。
カットウフグに適した竿の選び方

カットウフグの竿を選ぶ際は、硬さと長さ、穂先の素材を確認しておきましょう。
硬さ

専用竿にはHやHHなど、硬さのバリエーションが表記されているものもあります。
操作性やフッキングレスポンスを重視したいなら硬めの竿を選びましょう。
急潮流域や深場のエリアでは重たいオモリを使うことも多いため、その場合も硬めのロッドが適します。
その一方、軽いオモリを使う場合、仕掛けの安定性を重視するなら柔らかめの竿がおすすめです。
長さ

カットウ竿の大半は1.5m前後に作られており、一部のモデルに1.7m前後がラインナップされている程度です。
仕掛けの操作性やアワセのスピードを考慮すると、1.5m程度がスタンダードといえます。
長い竿は船が揺れている時でも仕掛けを安定性させやすく、ストロークの大きさを活かした誘いやアワセも可能ですが、重たくなるのが難点です。
穂先の種類
穂先の種類 | 手感度 | 目感度 |
---|---|---|
グラスソリッド | △ | ◎ |
カーボンソリッド | ○ | ○ |
チタンソリッド | ○ | ◎ |
カットウ竿は、グラスソリッドティップを採用しているものが一般的です。
カーボンソリッドの竿は多くありませんが、グラスソリッドよりも振動を伝達しやすく、手感度に優れるのが特徴。
一部の高価な機種はチタンソリッドを採用しており、カーボン並みの手感度とグラス並みの目感度を備えています。
ただし、これらはあくまでも傾向であり、一概に言えない部分も多いので目安程度にしてください。
カットウに代用できるロッド

掛けアワせる釣りのため、オモリ負荷が合っている先調子の船竿であれば、ある程度代用が効きます。
とくにカワハギ竿は調子やオモリ負荷が近く、やや長いものの、十分に代用が可能です。
タチウオテンヤ竿や船タコ竿も使えますが、感度や操作性はカットウ竿に劣りますので、たくさん釣りたい方は専用竿を選びましょう。
カットウおすすめロッド9選
プロックス 明石カットウフグST AKFS16M
全長(m) | 1.61 |
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自重(g) | 106 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 99.5 |
オモリ負荷(号) | MAX80 |
近年人気が高まっている明石エリアでのカットウフグ用に設計された、8:2調子のロッドです。
グラスクロスシートをまとわせた強靭なバットは、80号のオモリにも対応し、潮流の速い明石でも使いやすくなっています。
重たいオモリに負けない、張りのあるカーボンソリッドトップを採用していることも特徴。
実売価格も1万円以下と、手に取りやすい点も魅力です。
アブガルシア 黒船 KKFC-KATTOU150
全長(m) | 1.5 |
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自重(g) | 104 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 78 |
オモリ負荷(号) | 25-30 |
9:1の極先調子に設計されたエントリーロッドです。
カーボンテープでX状に締め上げる独自工法を採用。これによってネジレを抑え、シャープな使用感を実現しています。
小口径ガイドの多点セッティングによってガイドの総重量が軽くなるため、操作性も◯。
ダイワ カットウフグ X H-150・R
全長(m) | 1.5 |
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自重(g) | 97 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 79 |
オモリ負荷(号) | 25-30 |
アタリが見やすくて誘いやすい調子を追求した、9:1調子のエントリーロッドです。
ブランクのバット部をカーボンテープでX状に締め上げるブレーディングXを採用。
細身軽量で高強度、ブレやネジレが抑制され、パワーロスも少なくなっています。
穂先は柔軟で目感度に優れるグラスソリッド仕様です。
ゴクスペ ゴクエボリューション フグスティック カットウ 150
全長(m) | 1.5 |
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自重(g) | 約88 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 約78 |
オモリ負荷(号) | 20-40 |
カットウフグに必要な繊細さとパワーを絶妙なバランスで両立させたロッドです。
力強く掛けアワせられるバットパワーを備え、ヒット後はスムーズに胴まで曲がってバラシを軽減。
操作性にも優れ、細かいアクションなどもしやすい設計になっています。
穂先は繊細なアタリを感知できるグラスソリッド仕様です。
ダイワ アナリスター カットウ H-150
全長(m) | 1.5 |
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自重(g) | 80 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 79 |
オモリ負荷(号) | 25-30 |
カットウフグXの上位モデルに当たり、より軽量かつ高感度に設計された9:1調子のロッドです。
ブランクのネジレを抑える独自の強化構造であるX45を採用しています。
しなやかで高感度なグラスソリッド穂先は、急テーパー仕様になっており、瞬時のアワセにも対応。
リールシートは軽量で感度に優れるエアセンサーシートを搭載しています。
宇崎日新 極技 カットウフグ メタルソリッド 1702
全長(m) | 1.7 |
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自重(g) | 160 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 136 |
オモリ負荷(号) | 20-60 |
60号まで対応できるパワーを備え、潮流の速いエリアでも扱いやすい竿です。
手に取りやすい価格ながら金属製穂先を搭載しており、優れた感度を備えています。
糸が絡みにくいガイドセッティングのため、穂先折れのリスクも少ないです。
ダイワ メタリア カットウ H-142
全長(m) | 1.42 |
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自重(g) | 75 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 108 |
オモリ負荷(号) | 25-30 |
チタン合金穂先のメタルトップを採用した、9:1調子の高感度モデルです。
カーボンでは得られない振動を表現できるようになっています。
穂先部には、独自のカーボン製ガイドであるAGSも搭載。
メタルトップとの相乗効果により高い感度を実現しています。
がまかつ KTフリーク カットウ178
全長(m) | 1.78 |
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自重(g) | 95 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 148 |
オモリ負荷(号) | 25-50 |
うねりがある場合でも扱いやすい、カットウ竿としては長めに設計された1本です。
繊細で柔軟なオリジナルテーパーのグラスソリッド穂先を搭載。
アタリを待つ状態をキープしやすく、細かな変化も明確に表現します。
バットが強いので急潮流エリアにも対応でき、糸絡みが少ないようにスパイラルガイドセッティングになっていることも特徴です。
ダイワ 極鋭 カットウフグ S/H-178
全長(m) | 1.78 |
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自重(g) | 86 |
継数(本) | 2 |
仕舞寸法(cm) | 140 |
オモリ負荷(号) | 10-35 |
ダイワ製カットウ竿のハイエンドモデルです。
メタルトップ以上の感度を備えたスーパーメタルトップを採用し、ガイドもすべてAGS。
目感度と手感度が高いレベルで両立されており、フグの気配や地形変化を明確に表現します。
リールシートは軽量でグリップ性に優れるゼロシートです。
専用竿で釣果が変わる!

フグはカワハギと同様にホバリングしながらエサをついばむため、アタリが非常に判り難い魚です。
オモリ負荷や調子が合っていない竿を選ぶと、アタリに気付けずにエサだけが無くなるパターンに陥ることも。
しっかりアタリを感じて掛けるなら、やはり専用竿がベストです。
撮影:tsuki