カゴ釣りで多彩な魚種を釣ろう!
カゴ釣りとは、オキアミなどの撒きエサで魚を寄せて刺しエサを喰わせる釣り方です。
仕掛けに付いたカゴに直接撒きエサを詰めるため、撒きエサと刺しエサの同調が簡単で、さまざなな魚種を手軽に釣れます。
本記事では、元釣具屋の筆者がカゴ釣りの仕掛けやエサ、タックル、釣り方などを詳しく解説します。
カゴ釣りを始められる方はぜひ参考にしてください。
カゴ釣りの時期と対象魚
時期 | 釣れる魚種 |
春 | アジ、マダイ、チヌ、メジナなど |
夏 | アジ、サバ、マダイ、青物など |
秋 | アジ、サバ、マダイ、青物、シマアジ、イサキなど |
冬 | メジナ、チヌ、イサキなど |
カゴ釣りはさまざまな魚を狙えるため、年中楽しめます。
とくに夏〜秋にかけてはマダイや青物といった大型の魚を釣りやすいため、おすすめの時期です。
カゴ釣りの仕掛け
カゴ釣りの仕掛け は、一般的な半遊動のウキ釣り仕掛けにカゴが追加されたものです。
仕掛けを作るのに必要なアイテムを確認しておきましょう。
ウキ
遠投タイプのウキを選びましょう。
使用するカゴの重さに合わせて、沈まない浮力(オモリ負荷)のものを選びます。
遠いところまで流してもアタリがわかりやすいよう、自身が見やすいかどうかも基準にしてください。
カゴ
カゴにはオモリが付いたものや天秤が付いたものなど、さまざまな種類があります。
オモリが付いていないものはカゴの下部にオモリをセットして使うため、ウキの浮力に合わせて調整することができます。
天秤が付いているものは仕掛けが絡みにくいため、まずは天秤付きがおすすめです。
また、オキアミ用はカゴの目が荒く、アミエビ用は細かいので、撒きエサに合ったカゴを選ぶようにしましょう。
仕掛け
他の釣りと同じく、ハリスやハリの号数は対象魚に合わせて選びます。
市販の仕掛けには様々な種類がありますが、慣れないうちは全長が2m以下の2本針仕掛けが扱いやすいでしょう。
カゴ釣りのエサ
カゴ釣りで使用するエサを紹介します。
各エサの特徴を理解して状況に合わせて使い分けましょう。
オキアミ
コマセにも刺しエサにも使えるもっともスタンダードなエサです。
使用する量は状況にもよりますが、1日釣りをする場合は6kg、半日なら3kg程度を目安にしてください。
エサ取りが多い場合には、後述のアミエビや集魚剤は使わず、オキアミ だけを撒き続けるのがおすすめです。
アミエビ
オキアミより粒が小さく、臭いが強いので集魚力が高いエサです。
ただし、エサ取りを寄せ過ぎてしまう短所があるため、魚の活性などを考えて使用しましょう。
オキアミに混ぜて使うのも有効です。
集魚剤
オキアミやアミエビに混ぜることで、比重を変えて沈下速度をコントロールしたり、集魚効果を高めたりする効果が期待できます。
魚種によって専用の集魚剤が発売されており、マダイ狙いならマダイ用、チヌ狙いならチヌ用のものを選びましょう。
集魚剤だけで釣りをすることはありません。
カゴ釣りのタックル
カゴ釣りに必要なタックルを紹介します。
基本的には、投げサビキ(飛ばしサビキ)や泳がせ釣りと共用することができます。
竿
遠投磯竿の3〜4号(長さ4〜5m程度)のものが一般的です。
スピニングタイプの竿を使うのがポピュラーですが、重いカゴと太い糸を使う場合はベイトタイプを使うこともあります。
アルファタックル マルチキャスターHI 4-450遠投
自重:286g
継数:5本
仕舞寸法:105cm
オモリ負荷:10-15号
リール
スピニングリールの3000〜5000番程度がカゴ釣りに適しています。
軽めのカゴを使ったライトな釣りの場合は軽量な3000番、重たいカゴを遠投して長距離を流す場合は巻き上げ力が強い4000〜5000番がおすすめです。
本格的に楽しみたい方は、遠投性能と巻き上げ力が強いカゴ釣り専用リールがおすすめです。
ダイワ ショアキャストSS 4500
ギア比:4.6
巻取り長さ:94cm
最大ドラグ力:9kg
ナイロン糸巻き量:6-200
糸
リールにはナイロンラインの3〜4号を200m以上巻いておきましょう。
大型の青物などを狙う場合は5号以上のラインもおすすめです。
長距離を流すことが多い釣りですので、ラインは細くても太くても200m以上巻いてください。
カゴ釣りの釣り方
カゴ釣りの基本動作を紹介します。
とは言っても、投げサビキとほぼ同じなので難しい動作はありません。
エサを詰める
カゴの8割程度を目安にエサを詰めます。
スプーンなどがあると手が汚れないので便利です。
釣り場にこぼした場合は帰り際に洗い流しておきましょう。
仕掛けを投入
後方の安全を確認してから、ゆっくり大きく振りかぶって仕掛けを投げます。
投げる際は斜め上方向を目掛けて投げると綺麗に飛んでいきます。
腕の力だけで投げず、竿に重みを乗せながら振り抜きましょう。
竿を振ってコマセをだす
着水した後は、糸フケを出して仕掛けを沈めます。
ウキが立てば仕掛けが沈んだ合図なので、竿を煽ってカゴを動かし、コマセを海中で拡散させます。
コマセを撒いたら仕掛けを潮に流していきましょう。
アタリ・アワセ
仕掛けを流している最中にウキが沈めばアタリです。アタリがあればリールを巻いて糸フケをとってから大きくアワセます。
糸フケをとっていないと掛かりが甘い状態になるため、しっかりとリールを巻いてからアワセましょう。
ウキが勢いよく入らない場合はエサ取りの可能性が高いため、タナを少し下げるなどの調整が必要です。
やりとり
魚が掛かれば竿を立ててやりとりをしましょう。
引きが強い大物が掛かることも多いため、ドラグの調整はしっかりと行ってください。
混雑した釣り場では、多少強引にやりとりをしないと隣の人とオマツリする場合もあるので注意しましょう。
カゴ釣りのコツ
カゴ釣りで釣果をあげるコツを紹介します。
実釣する際はぜひ実践してください。
カゴにエサを詰め過ぎない
エサをパンパンに詰めるとエサの出が悪くなります。
とくにカゴの網目が小さい場合は詰めすぎないように注意しましょう。
エサの出が悪い場合はカゴの網目をニッパーでカットしたり、出過ぎる場合はテープを巻いたりして調整することもできます。
潮目を狙う
流れがぶつかると海面に潮目ができます。
流れに変化ができるとエサが集まりやすくなるので、海面を見渡して潮目がある場合は積極的に狙っていきましょう。
潮目に沿って仕掛けを流せるような状況は大チャンスです。
タナをマメに調整する
魚種や活性によって狙うべきタナは上下します。
アタリがない場合はウキ止め糸を調整して積極的にタナを変えて探りましょう。
基本的に、アタリがない状況では徐々にタナを下げていくのがセオリーです。
カゴ釣りは超合理的!
オキアミやアミエビを捕食する魚は多いため、カゴ釣りはアタリが多くていろんな魚が釣れることが魅力です。
また、刺しエサのすぐ上にカゴ(撒きエサ)があるため、エサが同調しやすいというかなり合理的な側面もあります。
思わぬ大物が掛かることも多いので、ぜひカゴ釣りにチャレンジして楽しんでみてください。