タコが釣れないと悩んでいる方へ

シーズンにもなると連日満船になる、船釣りの大人気ターゲット「タコ」。
沢山の釣り人が同時に船から仕掛けを降ろしますが、上手な人は何十杯とタコを釣る一方、同じタイミングなのに「数杯しか釣れなかった……」という人も。
tsuki
ひょっとすると、あまり釣れないあなたは、NG行為をしてしまっているのかも!?
これを止めればタコはもっと釣れる!
仕掛けを入れっぱなしにしている

潮の流れや風の具合によっては、糸がどんどん斜めになり、船と仕掛けが離れていくことがあります。
こんな状況では、船が仕掛けを引っ張る形になり、仕掛けが底から浮きやすくなるのです。
また、この状態で底をキープさせようとすると、糸を意図的に緩める必要があり、そうなると糸フケによってアタリもわかりにくくなります。
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もちろん糸が斜めになると、隣の人とオマツリしたり、根掛かりしたりしやすくなるので、一旦回収して再投入するクセをつけましょう。

仕掛けを入れ直す際は、あらかじめ仕掛けが流れることを見越し、潮上(流れる方向と逆)に投入しましょう。
着底させて誘う時は、流れる仕掛けに竿を同調させるように、竿先を徐々に潮下にスライドさせると、仕掛けが落ち着きやすくて抱かせる間が長くなります。
tsuki
常に、糸の軌道と竿が正対している状態が理想です。

仕掛けが船から離れていくように流れる場合は、船が仕掛けを引っ張るので底で止めにくくなります。
仕掛けを止めて抱かせる間を作る際は、クラッチを切って糸を出して船が仕掛けを引っ張らないようにしましょう。
tsuki
この場合も、糸が出過ぎると操作が効かなくなり、アタリもわからなくなるので回収してください。

仕掛けが船に近づいてくる(船が仕掛けを迎えにいく)場合は、なるべく前方にキャストします。
糸が緩みやすいので仕掛けを止めやすくなりますが、糸フケをマメにとっていないとアタリに気付けないので注意してください。
最終的には、船の下へと仕掛けが入っていくので、糸に角度が付き過ぎたら回収しましょう。
tsuki
ある程度で回収しないと、反対側(逆舷)の人とオマツリしてしまいますよ。
“投げる時”と“投げない時”を見極められていない

キャストして広範囲を探るのも有効ですが、いつでも投げれば良いわけではありません。
キャストをするには根掛かりのない場所が前提で、とくに船が流れにくい状況は効果的です。
潮流と風が無い場合や、潮流と風の向きが逆の時は船が流れにくくなりますが、こんな時は下に仕掛けを落としているだけでは、常に同じ場所を釣る状態になってしまいます。
反対に、岩礁やロープ、海草などが多いポイントでは、キャストして糸が斜めになると根掛かりが多発するので注意してください。
tsuki
船の流れが速い時は、キャストすると仕掛けを落ち着かせにくく、釣りが難しくなります。

船の流れ方がわかりにくい場合は、岸や止まっている物を見るのが一番簡単です。
例えば、潮が速くても船の流れ方と潮の流れ方が同調していると、仕掛けは真下に落ちます。
この場合、糸だけ見ていると潮がなさそうに思えますが、岸を見ると流れていることが一発でわかりますよ。
tsuki
タコ釣りは岸近くですることが多いので、困ったら岸を見ましょう!
“止め”が長過ぎる

ここまででも紹介した通り、抱かせる間を作るために、糸フケを作るなどして仕掛けを止めることはとても重要です。
ですが、静止状態が長いとタコが不自然に感じるのか、飽きるのか、理由は定かではありませんがアタリは減ります。
「仕掛けが移動し過ぎると追い切らないけど、動きが止まると見切る」といったことも珍しくありません。
糸の張り加減やロッドワークをうまく使い、“仕掛けは移動していないけど動き続けている”という状態を作れるようにしましょう。
tsuki
例え疲れたとしても誘い続けてください(笑)
集寄の付け過ぎ

集寄はアピール力アップを期待できるアイテムですが、潮を受けやすいのがネックです。
集寄が大き過ぎたり付け過ぎたりすると、オマツリの原因にもなりますし、アタリの伝わり方もボケます。
そのため、潮の速さを考慮して使う必要があり、基本的に潮が速い時は付けない方が無難です。
tsuki
「キャストしやすい」という理由から、最近は付けない派の人も増えています。
潮流情報を見ていない

タコ釣りは、潮が速いと難しくなります。
タコの活性の問題もありますが、仕掛けを操作するにも、抱かせる間を作るにも、すべてがテクニカルです。

海域によっては潮流予測が発表されているので、釣行前に確認しておきましょう。
釣りやすい時間帯が長いのか短いのかが一発で確認できるので、日程を決める際に一番良い指標になります。
間違って潮汐表(タイドグラフ)を見ないように気をつけてください。潮汐表では潮流の強弱はわかりません。

例えば、6時〜12時まで釣りをするなら、この日はよく釣れそうな日です。
ピンク部分が実釣をする時間で、その中でも釣りやすい(潮流が緩い)時間を濃いピンクにしています。
6時間の実釣の内、約4時間が釣りやすいタイミングというわけです。

逆に、こちらは釣りにくそうな日。
潮が緩いタイミングが朝の1時間半ほどしかなく、残りの4時間半ほどは潮がガンガン流れます。
tsuki
季節によっても潮が動く時間は変わるので、大潮・小潮だけで潮流を想像するのはやめましょう。
味や匂いを軽視している
マルキユー ノリノリタコライダー スタンプ
口コミ・レビュー
効果はあるように思います。
コンパクトで嵩張らない。
船宿によってはスプレー式の場合、デッキが滑りやすくなるため遠慮するような指示もあるので、スタンプタイプは重宝します。
出典: 楽天市場
味や匂いは、タコが抱く時間を長くしてくれます。
味や匂い付きのワーム・誘引剤はアタリが長くなるので、ぜひとも活用すべきです。
タコの吸盤には化学触覚受容体が備わっており、触ることで味を感じられると言われています。
つまり、とても味に敏感な生き物というわけです。
tsuki
人気の明石エリアはエサが禁止されているため、ワームか誘引剤を使いましょう。
釣れたカラーに固執する

定番カラーや人気カラーはありますが、過去の実績に頼り過ぎるのはNGです。
潮の色や光量など、海の中での仕掛けの見え方は常に異なるので、どのカラーやシルエットがタコにとって魅力的かはその時次第。
そのため、特定のカラーに固執するのではなく、ローテーションを頻繁に行うことを意識してください。
また、逐一周りのヒットカラーは確認しておき、自分以外の釣り人からの情報も収集しましょう。
tsuki
「今を釣る」という意識が大切です。
正しくタコにアプローチし続けるのが重要

単純な話ではありますが、海中で“良い状態”をキープできていれば、それだけで釣れる確率はグンと上がります。
そのためには、潮の流れ方や船の流れ方、仕掛けの状態などを理解することが重要。
「最強仕掛け」のような飛び道具はないので、基本を徹底するのが釣果への一番の近道です。
撮影:tsuki