カットウフグとは?
冬の釣りものとして、ショウサイフグやヒガンフグなどを狙うカットウ釣り(湾フグ)の人気が高まっています。
カットウバリと呼ばれる掛け針とエサを付けるエサバリを組み合わせ、エサに寄ってきたフグを引っ掛けて釣るのがカットウ釣りです。
本記事では、元釣具屋の筆者がカットウフグのタックルや仕掛け、釣り方を解説します。
カットウフグのタックル
竿
エイテック アルファタックル 海人 カットウフグ 150
自重:89g
継数:2本
仕舞寸法:78.5cm
オモリ負荷:25-30号
カットウフグは引っ掛け釣りなので、先調子(8:2 or 9:1)で硬い専用竿がおすすめです。
オモリ負荷は30号、長さは1.5m程度が標準的なスペック。ちなみに、東京湾の湾フグでは、オモリ負荷10号程度のライトな竿を使うのが特徴です。
カットウ竿にもっとも近いのはカワハギ竿で、その他にはタチウオテンヤ竿や先調子の汎用船竿を流用することもできます。
リール
ダイワ フネX 100H
ギア比:6.8
最大ドラグ力:5kg
巻取り長さ:68cm
糸巻き量:PE:1.5号-200m
ベアリング数:4/1
リールは小型の両軸リールであればどんなものでも問題ありません。
竿での誘いが多い釣りなので、軽いモデルがおすすめです。
基本的には底付近を狙うため、カウンターはあっても無くても構いません。
ライン
PEラインの0.6〜2号を150m以上巻いておきましょう。
船宿によってPEの太さが指定されていることもあるため、よく確認しておいてください。
PEラインの先には、リーダーを1ヒロ(約1.5m)程度接続します。
カットウフグの仕掛け
各メーカーからカットウ専用の仕掛けが発売されています。
オモリはカットウ 専用の10〜40号程度、遊漁船で指定されたものを揃えてください。
根掛かりやオマツリなどで仕掛けが消耗することもありますので、必ず余裕をもって用意しておきましょう。
また、中通しオモリとワームフック、返しのないトリプルフックで自作することもできます。
カットウフグのエサ
カットウフグの寄せエサはアオヤギ、もしくはエビのむき身などを使用します。
各エサの特徴を確認しておきましょう。
アオヤギ
アオヤギはバカ貝とも呼ばれる二枚貝です。
高価ですが、フグの大好物でアタリがよく出る定番エサ。
冷凍のものは、しばらく海水に付けて解凍してから使いましょう。
エビのむき身
アルゼンチンアカエビやブラックタイガーなどの大きめのエビも使います。
その他には、芝エビやスーパーで売られているシーフードミックスを使うことも可能です。
アオヤギと比較してリーズナブル、エサ付けもしやすいのがメリットです。
カットウフグの釣り方
着底後は素早く底を切り、ゆっくり竿を上げ下げして仕掛けを馴染ませます。
このタイミングでフグがエサに寄ってきている可能性もあるため、空アワセを入れ、掛からない場合は再度誘い直しましょう。
注意しておきたいのは、フグがエサをかじってもアタリが出ないことが多く、気付かないうちにエサが無くなることです。
そのため、アタリの有無に関わらず、一定の間隔で空アワセを入れていくのが有効です。
なお、カットウバリはカエシがないため、やりとりの時はテンションが抜けないように一定の速度で巻き上げてください。
水中でのイメージ
フグはゆっくり落ちてくるエサを追いかけ、着底時などに捕食します。
その時に小さく空アワセを入れ、カットウ針をスライドさせてヒットに持ち込んでください。
アワセが大きすぎるとフグが散ってしまうことがあるため、小さくシャープにアワせるようにしましょう。
また、カワハギ釣りのタタキのように竿先を素早く細かく動かすのも効果的なアピールです。
カットウフグのコツ
カットウフグで釣果を伸ばすためのコツを何点か紹介します。
オモリは複数種類を用意しよう
号数やカラーなどを複数用意しておくのがおすすめです。
潮流などに応じて号数を変え、フォール速度を変化させるとアタリの数が変わります。
また、カラーを変えるのも効果が高いです。
エサ付けは丁寧に
エサは抜けにくいように丁寧に付けましょう。
アオヤギは黒いワタの部分から縫い刺しにします。
エビの場合は頭を外し、尻尾側の殻を3節程度残してむき身に。
尾羽を切り、尻尾側から背中に向けて針を抜きます。
その状態から折り返し、身に対して軸が真っ直ぐになるよう背中側から針先を刺してください。
美味しいフグを狙おう!
船宿にはフグ調理師免許の保有者がいますので、釣ったフグは捌いた状態で持ち帰れるのも嬉しいところ。
調理も楽で、鍋や刺身、唐揚げなどさまざまな食べ方で楽しめます。
手軽ながら奥が深くてゲーム性も高いターゲットなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!