ソルトアウェイとは

ソルトアウェイ(SALT-AWAY)とは、その名からも想像できるように塩害防止剤。
水上バイクやボートのエンジン内部を洗浄したり、ウエットスーツを洗ったり、あるいは雪道を走った自動車の下まわりの融雪剤を洗い流したりと、様々な用途で使用されています。
ECサイトのAmazonでは、船舶用メンテナンスのカテゴリーでベストセラー。1,500件以上の評価があり、★4以上と評判もかなり高いアイテムです。

きちんと水洗いしたつもりのカヤックの駆動部に、塩分の結晶ができて動きが悪くなったり、サビが発生したりして困っていました。
しっかりと塩分を洗い流せる方法を探していて、たどり着いたのが今回紹介するソルトアウェイです。
福永
海水で濡れたカヤックを、そのままルーフキャリアに積んで帰ることを繰り返した結果、車のボディがサビて穴があいた悲しい過去も……。
とにかく塩分は大敵! しっかり落とさないといけません!
SALT-AWAY ソルトアウェイ 946ml SA-32
釣具にも使用できます!

ソルトアウェイは、鉄・アルミ・ステンレスの金属やプラスチック、ゴム、ガラス、木材などに使用可能。
公式HPには使用説明欄に「釣り用具」と記載があるので、釣具にも使用可能です。
福永
筆者もロッドやリールはもちろん、プライヤーやフィッシュグリップ、偏光グラスなど、あらゆる釣具で使用しています。

ソルトアウェイは色鮮やかな青色の液体。
100%生分解性で無害及び無毒なので、安心して使えます。

ソルトアウェイの成分が塩分を包みこむため、ただ水洗いするだけよりも塩分が落ちやすくなるという原理。
また、水分が残ったとしても、ソルトアウェイが塩分を包みこんでいる状態のため、塩害を予防・軽減するといった効果もあります。
塩害のリスクを最小限まで減らすことができるアイテムなのです。
ソルトアウェイの使い方
必要なものはスプレーボトル

購入したソルトアウェイは原液タイプ。薄めて使用するのですが、スプレーボトルは付属していません。
100円ショップなどの安価なものでOKなので、用意しておきましょう。
おすすめは計量しやすい無色透明のボトル。透けないタイプや青色のボトルは、液量がわかりにくいので避けた方が良いでしょう。

ちなみに筆者は、100円ショップで見つけた霧吹きヘッドを購入。これを空のペットボトルに取り付ければOKです。
福永
2個入りで、1個あたり55円!
空のペットボトルを用意できる方は、これでも十分でしょう。
ソルトアウェイの原液を10〜20%に薄める

釣具に使用する場合は原液を10~20%に薄めます。濃度に比例して効果が高くなることはないので、適切な比率で使用しましょう。
あらかじめ目印をつけておくと、次から計量する必要がなくなるので便利です。
福永
ドブ漬け洗浄もできますが、その場合は1~1.2%とかなり薄めで使用するよう指定されています。
PEラインの塩抜きなどに良さそうですね。
各所にスプレー!

適切に薄めたソルトアウェイをボトルに詰めたら、あとはスプレーするのみ。
海水が付着したところに、遠慮なく吹きかけましょう!
とくに、ロッドガイドやスピニングリールのラインローラーなど、性能に直結する部分は忘れずに!
スプレー後は放置でも良し、拭き上げても良し

ソルトアウェイは、吹き付け後そのまま放置しても害はありません。
ルアーやフィッシュグリップ、プライヤーなどの小物類であれば、液が垂れても良いプラスチックケースに入れるなどしておきましょう。
ロッドとリールは、液が垂れないようなら、そのまま車のロッドホルダーにぶら下げてしまっても大丈夫。次の使用時に、再度洗い流す必要もありません。
釣り場に水道が無くてもスプレーさえしておけばOKということですね。
福永
めんどくさがりの筆者も、遠征や車中泊釣行など、一晩おいてまた翌日使用するような場合は、スプレーしたまま放置しています。
釣り場に水道がないところは、イヤでもそうなってしまうことが多いですしね。

ただし、万が一垂れてしまった場合、周囲のものに青い色が付着してしまうことがあります。
ポタポタ垂れるようであればタオルで拭いておいた方が良いでしょう。
ソルトアウェイは結晶化した塩分を溶かすため、釣具を拭き上げても“傷は付きにくい”のでご安心を。
福永
ほとんどの釣具は、遠慮なくソルトアウェイをスプレーしてOKですが、布地に原液が付着すると色が落ちなくなるので注意してくださいね。
万全を期するのであれば……

と、ここで“傷は付きにくい”に引っかかった方もいるのでは?
付きにくいということは、ちょっとは傷付くかもしれないということ……。
万全を期すのであれば、釣り場ではやさしく拭くだけにして、自宅に帰った後水洗いしましょう。
ここまで気をつかえば、サビや塩ガミはもちろん、磨き傷とも無縁です!
福永
ちなみに、ソルトアウェイに防錆効果はほとんどありません。
コーティング剤のように塗っておいてもあまり意味はないので、流しちゃっても問題ありませんよ。
ソルトアウェイの効果を検証してみた!


今回の検証ではサンプルルアーを3つ用意。
塩水に1時間漬けた後、以下の3パターンで効果を試してみます。
- そのまま放置
- 水洗い
- ソルトアウェイをスプレーしたあと水洗い
ちなみにソルトアウェイの濃度は10%にしています。
福永
写真のルアーは、色違いですが全て同じもの。
10日間置いてみて、サビが発生するスピードなどを比較してみます。
ソルトアウェイの確かな実力を実感

そのまま放置したものは、2日ほどでサビが発生しました。フックの先端が少し欠け、スプリットリングはひどいサビです。
水洗いのみのものは、5日後にサビが発生。ただ水洗いしただけでは、遅かれ早かれサビてしまうということですね。
では、ソルトアウェイを使用したものはというと……

10日後もご覧のとおり。全体的に綺麗なままですが、フックの水分が溜まりやすい部分に、少々サビが発生しているのが惜しいですね。
とはいえ、ソルトアウェイの塩害防止効果を確かめることができたといえるでしょう!
福永
しっかり水分を飛ばしておけば、もっと良い結果が出たかもしれません。
こまかな部分に水が溜まらないようにすることも、サビ対策には重要なことだとわかりました。
結晶化した塩分に効くかも検証

使いこんだフィッシュグリップでも検証してみました。
握る部分のへこみに、白くこびりついているのが塩分の結晶です。
塩害の予防だけでなく、既に結晶化してしまった塩分をソルトアウェイで除去できるのか実験してみます。

ソルトアウェイを少し垂らして、ブラシで擦っていきます。
すると……

白くこびりついていた塩分がスッキリ落ちて、フィッシュグリップがここまで綺麗に!
固着した塩分の除去にも効果があることが確認できました。
福永
お湯で流してもみましたが、あきらかにソルトアウェイを使った方が汚れが落ちやすかったです。
ソルトアウェイはコスパも良し!ただし注意点が……
原液タイプがめちゃめちゃお得!

優秀な塩害防止効果を発揮するだけでなく、ソルトアウェイはコスパも抜群!
メーカー小売希望価格(税別)で見ると、今回使用した原液タイプが946mlで4,300円で、希釈して使用した場合は以下のようなコストイメージです。
- 10%希釈で使用した場合
- 500mlペットボトル約20本分になり、1本当たり215円ほど
- 20%希釈で使用した場合
- 500mlペットボトル約10本分になり、1本当たり430円ほど
他メーカーの釣具用を謳う塩分除去剤は、容量200mlほどで1,500円前後する商品もめずらしくなく、それらと比較すると驚異的なコスパの良さといえますね!
福永
ECサイトでは、メーカー希望小売価格より安く売られることが多いので、実際はもっとお得になるでしょう!
▼今回使用したアイテム
SALT-AWAY ソルトアウェイ 946ml SA-32
ただし、コスパが良いのは原液タイプを購入した場合です。
ソルトアウェイは原液タイプだけでなく、持ち運びに便利な希釈済みのスプレータイプも販売していますが、原液に比べるとかなり割高。
SALT-AWAY ソルトアウェイ 希釈ずみスプレー 472ml SA-16
472mlの20%希釈済みスプレーが3,120円なので、946ml原液を20%に希釈して使った場合と比較すると、原液タイプの方が約7倍お得だといえるでしょう。
福永
原液タイプを買うことが、ソルトアウェイをお得に使うキモです。
デメリットは導入費用?

確かな効果が実感できて、原液タイプならばコスパがとても良いソルトアウェイ。
あえてデメリットを挙げるとすれば、はじめて買うときのハードルの高さでしょうか。
カヤック全体に吹きかける筆者のような使い方ならともかく、海釣りに行く回数が少ない方や、ちょっとだけお試しで使ってみたい方にとっては、価格が高く感じるかもしれません。
福永
原液タイプの最小サイズが今回使用した946mlで、実売価格が4,000円前後ですからね。
消耗品としてサッと出せる金額ではないですよね……。
反対に、もっとたくさん、もっとお得に使いたい方には、より大容量の原液タイプも売られています。
エンジン付きボートを所有している方や、釣り以外にもマリンスポーツや雪山へもガンガン行くような方におすすめです。
SALT-AWAY ソルトアウェイ 3784ml SA‐128
SALT-AWAY ソルトアウェイ 18.9L SA‐05lA
ソルトアウェイがあればどこへ行っても安心!

今回、検証してみて実感したのは、コスパの良さはもちろん、高い塩害防止効果による安心感です。
これまでは、遠出した帰り道に「今、この瞬間にもフックがサビていっているのでは?」とか、「早く帰ってロッドを洗わないといけないから、寄り道するのはやめておこう」などと考えることもしばしば。
しかし、ソルトアウェイを使うようになってからは、心に余裕ができて塩害を必要以上に怖がることがなくなりました。
とくに出ずっぱりになってしまうことが多いアングラーの方は、車やタックルボックスに常備しておくといいかもしれません。