メガバスの鬼丸を検証!
2022年にメガバスから発売され、シーバスマンの間で話題になっている鉄板バイブレーション「鬼丸」。
鉄板バイブレーションは定番ルアーがはっきりとしている、かなり成熟したマーケットですが、はたして鬼丸はそこに割って入ることができるのでしょうか。
実際に魚を釣って検証を行い、鬼丸のポテンシャルに迫ります。
鬼丸のラインナップ
鬼丸のラインナップは、8g・12g・20g・30gの4種類。
浅場やマイクロベイトパターンに使いやすい8gから、沖堤防からの大遠投に良さそうな30gまであり、場所や状況に応じて選べます。
また、20gと30gには専用カラーと太軸フックを採用した「サワラチューン」も展開されています。
メタルバイブレーションの“最終回答”だと?
“オニマルは海洋魚類の行動学による研究とテストの経験則によって、特別なバランスセッティングが施されたメタルバイブレーションの最終回答”
パッケージの裏にはこのような記載があり、メガバスの自信の具合が伺えます。
魚に近い動きや姿勢、フィッシュイーターを本能的に刺激する“何か”を再現しているのでしょうか?
水平姿勢×タイトな明滅
鉄板バイブレーションのベースとなる、ただ巻きでのアクションです。
動画を見ていただくと、ハイピッチで泳ぎながら明滅しているのがわかります。
姿勢が縦になっておらず、水平に限りなく近い点も良いですね。
ヒラ打ちアクションもGOOD
こちらはただ巻きで釣れない時に試すことが多いトゥイッチアクション。
バランスを崩し、良い具合にヒラを打っているのがわかりますね。
ただ巻きのアクセントとして加えたり、連続トゥイッチでヒラを打たせ続けたりしても良さそうです!
フックにスイベルが
鬼丸の最大の特徴が、スイベルでフックが接続されていること。
スイベルを搭載している理由は、鉄板バイブに多いバラシを軽減するためのようです。
この点は魚に聞いてみるしかありませんね。
入れ食いでした!
実釣で使ったのは、一般的なシーバスフィッシングで一番使用頻度が高いと思われる12gと20g。
釣行は6月で雨も絡んで良い状況。
はたしてどうなるでしょうか!?
何箇所か移動を繰り返し、1本目をゲット!
サイズは60cmほどでしたが、しっかりとフロントフックが貫通しており、バラすことなくキャッチできました。
時合が到来したのか、まさかの入れ食い状態に!
多くヒットしたのが、着底させてからの短めのリフト&フォールかスローなただ巻き。
リアクション的な釣りでも、喰わせをイメージした釣りでも、ポテンシャルの高さが際立ちます。
中盤には70cmほどの良型もキャッチ!
20gを速めにブリブリと巻いたら、ドスッときました。
引き抵抗の軽さも相まって、疲れずに集中して巻き続けられましたね。
釣れっぷりは動画で見てみてください!
鬼丸を使ってわかったこと
実際に使って魚を釣ってみると、いろいろなことがわかりました!
良いところも悪いところもお伝えします。
スイベルは……バレにくそう
シーバスに何度もエラ洗いさせてみた結果……「バレにくいかな?」という感じでした。
実釣時には40〜50cmの“一番バレやすいサイズ”が多く、もちろんバラシもありましたが、一般的な鉄板バイブに比べるとバラシが少ない印象です。
正直「バラシが劇的に減る」と言い切ることはできませんが、“バラシが少ない部類”なのは間違いないと思います。
飛距離は申し分なし
鉄板バイブの弱点として挙げられる、空中での回転による失速。
このトラブルが比較的少なく、安定して飛距離を稼げました。
腹側を進行方向に向けて安定して飛ぶため、無駄なキャストがなく、毎投広範囲を探れます。
スピード域が広い
スローからハイスピードまで美味しい速度域が広いなと感じました。
低速域になると途端に泳がなくなる鉄板も少なくありませんが、鬼丸はしっかりと泳ぎます。
そのため、活性が低い時も高い時もスピードをアジャストさせやすいわけです。
テーリングは少ない印象
鉄板バイブに起こりがちなテーリング(エビ)に関しては、平均より少ない印象を受けました。
ただし「まったくしない」というわけではなく、時たま起こりますが、大抵が着水時のノーサミングや糸フケの出る激しいジャークが原因。
テーリングは鬼丸に限らず、強め・早めのサミングをすることで大幅に減らせます。
また、ロッドアクションを加える際もパンッパンッと瞬間的に弾くのではなく、ラインテンションが完全に抜けないように意識することが大切ですよ。
メンテナンスを忘れずに
明確な短所として挙げられるのは、スイベル部分の錆びやすさ。
スイベル部分は塩が残りやすいので、釣りが終わった後はすぐに塩を抜くことが大切です。
流すだけでは塩が抜けきらなかったので、ぬるま湯に浸して丁寧に塩抜きしましょう。
面倒くさがりの人には、ちょっと手間なルアーかもしれませんね。
「最終回答」と言うだけはある!
今回の検証釣行で、アクションやトラブルレス性、飛距離から“最終回答の片鱗”は見ることができました。
スイベルが付いているので突飛なルアーに見えますが、その実は、鉄板バイブレーションに求められる要素を高次元で実現した王道のルアーでした。
とても優秀な鉄板バイブなので、ぜひ一度手にとってみてくださいね。