霞水系の釣果を左右する!?増水時のアプローチと水門操作についてガイド安江が解説

2021/10/13 更新

霞ヶ浦では年に1~2回ほど、平均水位をはるかに超える大増水が起きます。増水時のバスの行動傾向と、意識すべきタイミングなどを考えてみましょう。増水時の釣り方や水門の動き(開閉)について、おかっぱりとボートフィッシングの2つの目線でご紹介します。


霞水系と増水

霞ヶ浦
こんにちは。安江です。

今回は霞ヶ浦における増水時の釣り方や、増水とは切っても切れない関係性の常陸利根川水門(通称:逆水門)の動き(開閉)など、おかっぱりとボートフィッシングの2つの目線でご紹介します。

安江
例年、霞ヶ浦では年に1~2回ほど、平均水位をはるかに超える大増水が起きます。増水時のバスの行動傾向と、意識すべきタイミングなどについて考えてみましょう。

大増水直後は魚が“散る”

霞ヶ浦 漁☝︎台風直後の漁で獲れた魚たち

まず増水中や増水直後は、カバーへの依存度が低く、広範囲にバスが散る傾向にあります。水も入れ替わることで活性も高くなり、アピール力に優れた広範囲をサーチできるルアーが活躍してくれるでしょう(なお、この傾向は増水すればするほど強くなる)。

霞ヶ浦の漁業に数年携わった上での実体験ですが、台風や嵐で水がかき回されると「いかにも水中がグチャグチャになったな」(さまざまな魚種が入れ混じる)という獲れ方をします。

安江
その後、日が経つごとに魚たちがそれぞれの“居心地の良い水深”に落ち着きはじめると、安定した漁獲に戻っていくのです。台風や嵐は、バス以外の他の魚にも影響を及ぼすということが分かりますね。

荒天から2日前後がチャンス

増水 水門
そんな急激な嵐や台風が通過した後、一番釣りやすいタイミングと感じるのが、その2日後あたりからです。

霞ヶ浦に流れ込む水の流量と、利根川の水の量も多いため、逆水門が開いていても水位の減少が緩やかなことが多いです。

水質も落ち着き始め、散っていたバスもしっかりとカバー周りにつきはじめます。

安江
カバーやストラクチャーに絡めて食わせる霞水系では、釣りやすい状況と言えるでしょう。

減水による水質悪化に注意

一度増水すると、平均水位に戻すため毎日のように水位を下げます。そして、水位を下げている時に起こりやすいのが水質悪化です。

水位が下がるときに水がかき回され、ターンオーバーしたときのような、“ドロっとした水”がよく見られるようになります。

安江
ポイント到着後の水質チェックは欠かせないことですが、いつも以上に注意しましょう。

水質簡易チェック法

水質チェック
写真のように、ロッドティップでバシャバシャと水をかいてみましょう。ブクブクと泡が沢山残れば、水の状態があまり良くない合図です。

安江
とはいえ、このようなポイントが「絶対に釣れない」というわけではないので、あくまでポイント選びの参考にしましょう。

増水時の狙いどころ

とにかく岸際の一番浅いスポット

ヘビーカバー☝︎ボートから見た、大増水によりヘビーカバーと化したシャローエリア。どこにでも潜んでいそうに見えますが……

大増水時にボートからシャローカバーを撃つと分かりますが、闇雲に投げても全然釣れません。

写真のような状況では釣れるのは結局、カバーの奥の奥(岸際)といういうことがほとんどです。

安江
増水時バスはより浅い側へ、シャローの奥へ奥へと進む傾向にあります。水位が高くなればなるほど、この傾向は強くなるので覚えておきましょう。

普段からバスをストックしている場所

リップラップ
普段からバスをストックしているような場所は、結局増水しても一等地であることに変わりありません。

増水直後の不安定な状態や、状況がつかめないときなどに立ち寄ってみると良いでしょう。

ワンド(ワンド状)のエリア

ワンドエリア
増水時に釣りやすい場所の代表とも言えるワンド(ワンドエリア)。大雨には強風も付き物なので、風を避けられるこのようなエリアがおすすめです。

安江
ブロックエリアは底荒れがしにくく、水質がいち早く安定するからか、荒天後に魚が濃くなります

流入河川の最上流エリア

流入河川 上流
大雨直後は濁流で釣りにならないことが多いので、少し落ち着いたタイミングで様子を見てみましょう。

普段は水が無い場所のストラクチャーやカバー

アシ
写真のように普段は干上がっているアシでも、増水することで一級スポットに変化します。

水門 シャロー
水門も同じ。普段は浅すぎて魚が寄り付かないような水門も、水位が増えることで“釣れる要素満載”のストラクチャーへと変化します。

安江
「ここはいつも釣れない場所だしなぁ……」と決めつけないことも大事。しかし、減水傾向に入った途端、バスが早々にいなくなるような場所でもあるので、タイミングを見極めてトライしましょう!


 




増水時のおすすめルアーとタックル

増水時のカバー撃ちはワンランク強めのロッドを

カバー打ち タックル
「増水と言えばカバー撃ち!」ですが、それをこなす上で重要なのがロッド選びです。

いつもはなんてことなく対峙しているアシなどのベジテーションも、増水すると“きつい”ヘビーカバーへと様変わりします。

冠水したベジテーション周りでは、茎や葉の隙間を何重にもくぐりながらルアーをプレゼンテーションするので、フッキングパワーがうまく伝達されにくくなります。

安江
いつもより張りのある硬いロッドと、太めのラインをイメージして、タックルバランスを組むだけでミスが減りますよ!

増水時のおすすめルアー①:ラバージグ

ラバージグ
撃ち物系の中ではアピール力が高く、広範囲からバスを引っ張ってこれるラバージグは、増水の霞水系必須アイテムです。

カラーはブラックを基準に、水色に合わせて馴染みの良いカラーをチョイスしましょう。

ラバージグ バス☝︎10月後半の大増水にてジグで3連発!

とくに早春や晩秋の大増水は、「水位が高いのにもかかわらず、(水質が)澄んでいる」なんてこともあります。

安江
コンディションによっては、テキサスリグなどにローテーションして、ボリュームを落として狙うのも吉です。


ITEM
デプス フラットバックジグ

増水時のおすすめルアー②:ビフテキリグ

ビフテキリグ
RYUGIのビーンズシンカーを用いたテキサスリグを、ビフテキリグと呼びます。

ティアドロップ型のシンカー形状とラインスルー構造で、ジカリグのようにカバーに入りやすく、テキサスリグのようにすり抜けてくれるのがポイント。

バス
延々とカバーを撃っていくようなシチュエーションでヘビロテ。さらに、“すり抜け力の高い”ワームと組み合わせることで、リズムよくカバーを撃つことができ、テンポよくシャローカーバーを攻略できます。

安江
テキサスリグのようにペグ止めも必要です。バルビュータ(デプス)などの、パーツの少ないワームを組み合わせるのがおすすめです。


ITEM
ジャングルジム ビーンズ TG (シンカー


ITEM
デプス バルビュータ 3.5
全長:3.5インチ
入数:6本

増水時のおすすめルアー③:スピナーベイト

Bカスタム
霞水系ではサーチベイトの定番とされるスピナーベイト。そんなスピナーベイトは、増水時にも大活躍してくれます。

普段は視認できる障害物も、増水すると見えなくなったりします。そんな障害物に対し、根掛りしにくくスピーディーにサーチできることがスピナーベイトの強みです。

バス
安江
増水直後は濁りが入ったり、水が入れ替わりることで、バスはアグレッシブになる傾向にあります。いつもより派手なカラーや強めのブレードを意識して選んでみてください。


ハイピッチャーマックス☝︎ハイピッチャーMAX(OSP)は、アピール力に優れた“フルサイズスピナーベイト”

安江
オリジナルサイズとは違った、大型のブレードで力強い波動でアピール。カラーブレードがラインナップされているのも、選択の幅を広げてくれます。



予備知識。水門と増水の関係性

常陸利根川 水門

常陸川水門の動作パターンを知ろう

増水と水門操作は切っても切れない関係です。水門操作の動きを知れば、より効率的に釣りを展開することができ、おのずと釣果も伸びます。

水門操作スケジュール

霞ヶ浦河川事務所」のHPから「常陸利根川水門操作」 の項目をクリック。そこから水門操作のスケジュールを確認できます。

水門操作が行われるタイミングは、事前にスケジューリングしてある予定に沿い「干潮」のタイミングで行われ、水門より下流側の水位が高いと水を流すことができません。

安江
干潮の前後3~4時間で開かれることが多いと覚えておきましょう。

操作予定通りに水門操作が行われない時

安江
スケジュールの予定通りに水門操作が行われないことがあります。以下はその例です。

水門操作が予定通りに行われないタイミング
    • ・常陸利根川水門より下流側の水位が高く、これ以上水位を下げられる見込みがないとき
    • ・水位が最低水位付近に設定されていると思われる1.05cm付近になり、これ以上水位を下げる必要がなくなったとき
    • ・台風や大雨の接近により、事前に水位を下げたい時(この場合は急に開けることもあります)

最新情報は電話で確認できます

絶えず状況が変わっているため、最新のスケジュールが知りたい場合は、HPではなく電話での確認がおすすめです。

安江
大会や友人との釣りバトルなど、大事な日の前はチェックしておくことで、効率良く釣りをすることができます。

増水と水門操作を味方につけて霞水系を楽しもう!

霞ヶ浦 バス
いつもよりストロングな釣り方を楽しめ、思いがけないビックフィシュや、フレッシュ(魚体が美しい)なバスに出会うことができるのも増水時の魅力です。

安江
霞水系に限らず、増水したらいつも以上に『足元』を丁寧に釣ってみてください。きっと新しいバス釣りの扉が開きますよ!

撮影・文:安江 勇斗

関連記事


1
\ この記事の感想を教えてください /
GOOD! BAD

霞ヶ浦をメインにバスボートでのガイド業を営んでいます。霞ヶ浦に魅了され、愛知県から茨城県に移住。釣りの勉強をしながら、7年間霞ヶ浦の漁業も経験しました。おかっぱり、レンタルボート、バスボートまで様々なスタイルでバス釣りを楽しんでいます。

facebook twitter instagram youtube