アシストフックについて
アシストフックとは、メタルジグに取り付けるフックです。
アシストフックと一言に言えども、対象魚やメタルジグによって適したものは異なります。
本記事では、元釣具屋の筆者がアシストフックの基礎知識や自作方法、おすすめのアイテムを紹介します!
フックの選び方
魚との接点となるフックは重要なパーツです。
基本的な選び方を理解しておきましょう。
軸の太さ
細軸のフックは刺さりがよく、太軸のフックは強度が高いので曲げられにくくなります。
そのため、大型青物をターゲットとする場合は太軸のものを選び、小型魚が中心となる場合は細軸のフックを選んでフッキング率を上げるのがセオリーです。
また、細軸フックは自重が軽く、魚の活性が低くて吸い込みが弱い場合でも掛かりやすくなります。
サイズ
フックのサイズに関しても、ターゲットとなる魚のサイズに合せて選ぶことが重要です。
小型青物やシーバス、マダイなどの吸い込みが弱い魚に対しては小さいフックが有効で、大型魚狙いなら大きいサイズのフックを選びます。
また、ジグのサイズとのバランスにも考慮する必要があり、アンバランスになるとジグの動きが悪くなったり、エビ(テーリング)になったりするトラブルが起こります。
アシストラインの選び方
完成品のアシストフックを購入する場合も自作する場合も、フックだけではなくアシストラインにも注目する必要があります。
長さ
アシストラインの長さは、ジグの1/3程度の長さに収まるようにするのが基本のセッティングです。
長過ぎるとジグから離れてフッキング率が悪くなったり、ラインやジグに絡んだりしてしまいます。
リア側にもセットする場合は、フロントフックとリアフックが干渉しないように注意しましょう。
太さ
アシストラインは太くすると強度が上がり、絡みも少なくなります。
反対に、細いアシストラインは強度が下がりますが、ジグが綺麗に動くので喰いがよくなるのが特徴です。
対象魚に合せて太過ぎず細過ぎないアシストラインを選びましょう。
牙モノにはワイヤー系アシストライン
サワラやタチウオ、アカムツなどの鋭い牙を持つ魚はアシストラインを切ることが多々あります。
太めのアシストラインでも切られることが多いため、ワイヤー素材のアシストラインか、ワイヤー芯が入ったアシストラインで対策しましょう。
フックのセッティング
アシストフックのセッティングは自由度が高く、釣り方や対象魚によってさまざまなパターンがあります。
ここでフックセッティングの基礎を解説します。
針数
青物は頭付近を目がけてバイトしてくる習性があるため、フロントフックを1本もしくは2本セットするのが基本です。
1本にすると1点に力が掛かるのでバラしにくく、2本にするとハリ数の分だけフッキング率が上がります。
根魚やタチウオ、マダイ、シーバスなどをターゲットにする場合は、リア側にもアシストフックを取り付けるのがセオリーです。
段差と並行
2本針のアシストフックには、段差仕様のものと並行仕様の2種類があります。
段差仕様は針先の位置が異なるため、さまざまな角度からのバイトを捉えることができ、フッキング率が高くなることがメリット。
並行仕様は片方のフックがフッキングした場合、もう片方も掛かる確率が高く、バラしにくくなることがメリットです。
内向き・外向き
針先が内向き同士(地獄針)の場合、やや根掛かりが少なくなり、片方のフックが掛かった時にもう片方の針先が近くなるため、2本のフックが掛かりやすくてバラしが軽減されます。
外向き同士の場合は、針先が外に向いている分掛かりやすくなるのが特徴です。
アシストフックの自作方法
アシストフックは自作することでリーズナブルかつジグに合った自由なセッティングが可能です。
簡単な作り方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
用意するもの
- ・フック
- ・アシストライン
- ・ソリッドリング
- ・セキ糸(PEラインでも可)
- ・瞬間接着剤
- ・熱収縮チューブ(瞬間接着剤があればなくても可)
作り方
フックにアシストラインを刺してチモトの部分まで移動させます。
ジグのサイズに合うようにアシストラインをカット。
アシストラインをセキ糸 で巻き付けていきます。
アシストラインはフックの下側(耳の内側)から出る状態で固定しましょう。
セキ糸を巻き付けた部分に瞬間接着剤を少し垂らして固定します。
※熱収縮チューブを使わない場合、この時点で完成としても問題ありません。
熱収縮チューブを巻き付けた部分の長さに合わせてカットし、フックに通して巻き付けた部分に合わせます。
ライターやドライヤーで熱して収縮させて固定します。
アシストラインが熱に弱い素材(PEラインなど)の場合、近い位置で熱すると切れてしまうため、ライターを使う場合は離した位置から少しずつ熱しましょう。
反対側も同じ工程を行います。
ソリッドリングに通して完成です。
アシストラインの長さのバランスを変えれば段差セッティングにもできます。
おすすめのアシストフック(完成品)
おすすめの完成品のアシストフックを集めました。
ジギング初心者の方は、まず完成品から使ってみるのがおすすめです。
フッ素コートフックを採用した段差仕様のアシストフックです。
エステル中芯入りのPEアシストラインなので絡みが少なく、トラブルを軽減してくれます。
さまざまな魚種に対応する万能な形状ゆえにライトジギングにおすすめです。
ロングジグに適した長めのアシストラインを採用したアシストフックです。
フロロ芯内蔵で絡みにくく、フッキング性能も抜群。
ロングジグを多用するタチウオパターンの時期などにおすすめです。
アシストラインがワイヤー仕様のアシストフックです。
サワラやタチウオなど鋭い牙を持つ魚に最適。
夜光収縮チューブがバイトマーカーになってミスバイトを軽減します。
強化仕様のショアジギング用アシストフックです。
フロロ芯内蔵のアシストラインで絡みにくく、フックはタフワイヤー素材なので強度も抜群。
小型のジグ(ライトショアジギング)で大型青物を狙うのにおすすめのフックです。
サバ皮とレインボーのティンセルでアピール力に優れたアシストフックです。
軽量フックのおかげで、吸い込みが弱い魚でもフッキングしてくれます。
マイクロベイトに反応する個体などにおすすめです。
おすすめのフック
ジギングにおすすめのフック(単体)を集めました。
ストレートポイントなので掛けやすく、バラしにくさも追求したフックです。
角を設けることで接点を集中させてバラしを防ぎます。
軽い素材で吸い込みも抜群です。
ライトジギング専用設計のフックです。
ファインロングテーパーと絶妙な角度に設定されたポイントにより、軽い力でもスムーズで素早いフッキングを実現。
平打ち加工が施されており、軸強度も高くて安心してやりとりができます。
マイクロバーブ仕様で貫通性能が高いジギングフックです。
緩やかなカーブがフッキング率を高め、フトコロまで貫通することで魚をしっかりホールドします。
青物ジギングから大型根魚を狙うディープジギングまで幅広く対応します。
スローピッチ専用設計のフックです。
カーブポイントによって高いフッキング性能を実現しており、フォール時にまとわりついてくるようなバイトも絡め取るように掛けられます。
貫通力と強度も高く、青物からアカムツまでさまざまな魚に対応できます。
おすすめのアシストライン
おすすめのアシストラインを集めました。
さまざまな素材があるため、用途に合せて適切なものを選びましょう。
ザイロン製の超高強度なラインです。
価格は高めですが、圧倒的な強度を備えているので大物に適します。
耐切創性も高く、魚の歯に対しても強いです。
フロロ芯内臓タイプのアシストラインです。
コシがあるため、ジグに絡みにくくてトラブルが少なめ。
PE素材のため、接着剤との相性がよくてきっちり固定できます。
ナイロンとポリアリレートの複合素材でできており、強度と耐摩耗性が高いアシストラインです。
適度なハリによってトラブルが少なく、結束もしやすい材質。
リーズナブルなのでアシストフックを量産するのにおすすめです。
ワイヤー内臓のアシストラインです。
タチウオやサワラなどの牙モノに対策におすすめ。
夜光仕様なのでアピール力も高く、バイトマーカーになることでリーダーカット(ラインへのバイト)も防げます。
魚種ごとに適切なセッティングを!
アシストフックのセッティングは自由度が高く、さまざまな要素が釣果に影響を与えます。
自作も可能ですのでいろんなパターンを試して、最適なセッティングを見つけて釣果につなげてくださいね!
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。