ワインドの進化系“スローワインド釣法”
タチウオ狙いのワインドには「スローワインド」と呼ばれる釣法があります。
通常のワインドでは反応させられない個体に有効なメソッドとして知られていて、近年人気が上昇中です。
本記事では、元釣具屋の筆者がスローワインドの釣り方やおすすめアイテムを紹介します。
ワインドとスローワインドの違い
スローワインドはダートとダートの間隔を長くとり、フォールさせることで縦方向へのアプローチを加えます。
通常のワインドは左右への速い連続ダートアクションですが、スローワインドは緩やかなフォールが入るのでフワフワと漂うようなアクションになるのが異なる点です。
通常のワインドよりも“喰わせるタイミング”が長くなることがメリットといえます。
スローワインドのアクション
上が通常のワインド、下がスローワインドのロッドアクションです。
基本動作は同じですが、スローワインドはジャーク間の間隔を開けることでフォールアクションを発生させます。
ジャーク後に上げたロッドの竿先をゆっくり下げ、ゆっくりとジグヘッドが沈んでいくように演出しましょう。
タチウオからの反応がない場合は、ジャークの幅(ダートの幅)や竿を下げる幅(フォールの幅)を変えるなどしてその時のパターンを探します。
スローワインドの強み
スローワインドは通常のワインドにフォールが加わえるだけの釣り方ですが、スローワインドにはたくさんの強みがあります。
夜間も釣れる
夜間はタチウオがエサを見つけにくくなるため、通常のワインドでは追いきれなかったり、ミスバイトが増えたりします。
しかし、スローワインドはゆったりとしたアピールができるため、夜間でもタチウオが追いやすいのです。
“ウキ釣りは釣れているけどワインドは釣れない”といった、夜間によくある状況でもスローワインドなら釣果を伸ばせます。
時合い後も釣れる
時合いが終わるとタチウオは活性が下がり、ゆったりと回遊しながら時折エサを捕食します。
活性が下がったタチウオは速い動きに対して反応することは少なくなるため、スローワインドのネチネチとしたアプローチが有効。
通常のワインドでアタリが減ったタイミングはスローワインドの出番です。
良型が釣れやすい
良型のタチウオは警戒心が強いため、速い動きよりもゆっくりとした動きに反応する傾向があります。
そのため、小型の中から大型を選んで釣りたい時や、シーズン終盤の大型が多いタイミングに効果的です。
負担が少ない
間隔を空けてジャークするため、あまり腕に負担が掛かりません。
アクションに慣れていない初心者の方でも楽に操作できるため、入門にも適しています。
スローワインドにおすすめのアイテム
スローワインド専用アイテムはあまり多くありませんが、がまかつから専用のジグヘッド・ワームが発売されています。
緩やかで角がないアクションを自然に発生するため、まずはこれらでスタートするのがおすすめです。
ジグヘッド
がまかつ ワインドマスターラウンド Dヘッド
スローワインド専用に設計されたジグヘッドです。
ラウンド形状のヘッドは軽い力で左右上下に動く「スロー3Dダートアクション」を生み出します。
フックは摩擦ゼロ感覚の圧倒的な貫通力を誇るナノスムースコートフックが採用されています。
ワーム
がまかつ ラグゼ ワインドマスター スマートミノー90
ラウンドDヘッドと組み合わせるための専用ワームです。
テール部分は適度な厚みと幅があり、さまざまな方向から水流を受けてタチウオにアピールする波動を発生します。
発光体を挿入する穴があるのも便利な点です。
セット
がまかつ ワインドマスター パーフェクトセット
ラウンドDヘッドとスマートミノーのセットです。
トレーラーフック付きなので掛かりも抜群。
ワイヤーリーダーや発光体も付属しており、すぐにスローワインドが始められます。
喰い渋りをスローワインドで攻略しよう
フォールアクションを意図的に発生させ、喰わせるタイミングを作るスローワインドは活性が低いタチウオに効果抜群。
アクションはワインドほど激しくないため、初心者の方にもおすすめな釣法です。
ワインドと同じタックルで手軽にできますので、ぜひチャレンジしてみてください。
筆者の紹介
tsuki
関西出身の元釣具屋。釣具店時代の知識を活かして皆様の役に立つ情報を発信していきます♪
釣りはいろんなジャンルをしていますが、その中でも好きな釣りはタナゴ釣り。