ボートマゴチが面白い!
僕のホームグランドである東京湾はもちろんのこと、全国的にジワジワと人気が出ているマゴチという魚。
中でも船から狙うボートマゴチは、狙って釣れる面白さと、奥の深さで人気が急上昇中です!
今回はボートマゴチの釣り方やタックル、シーズンなどを、遊漁船の船長である筆者が解説します!
ボートマゴチのシーズン
マゴチは真冬と産卵期(初夏)は釣りづらい傾向にあるものの、基本的には1年を通して釣ることができます。
夏のイメージが強いマゴチですが、意外にも春と秋が釣りやすく、4月・5月と9月〜12月あたりがハイシーズンです。
釣り方自体は大きく変わらないものの、季節毎で強いワームのカラーや形状、アクションなどが変わります。
ボートマゴチのタックル
まだまだ開拓中の釣りであるがゆえに、ボートマゴチ専用タックルというものは極々少数しか発売されておりません。ですので、基本的には他の釣り物のタックルを流用することになります。
僕がガイド・プライベートで様々試した結果、ボートマゴチに最適だと思えるタックルを紹介します。
ロッド
長さは7フィート台前半、パワーはミディアムライトからミディアムヘビークラスのロッドがマゴチには適しています。
スピニング・ベイトのどちらも使えますが、風の影響を受けることや繊細さを考慮すると、「1本で」ということならスピニングタックルがおススメです。
カテゴリーでいうと、バスロッド・ボートシーバスロッド・ロックフィッシュロッド等がボートマゴチに適します。
ハイドアップ MACCA RED HUMRS-72ML-2
自重:-g
継数:2本
仕舞寸法:-cm
ルアー重量:1/16-3/8oz
バスロッドには高感度のものが多く、ボートマゴチに向いているロッドが非常に多い印象です。
アタリを取るための感度も重要な要素ではありますが、もっとも大切なのは着底感。着底感が明確か否かで、釣果が大きく変わります。
マッカレッド72MLは、感度・レングス・パワーのバランスが良くて使いやすい1本です。
テイルウォーク ボートゲーマー SSD S76 BLACK&FLAT
自重:115g
継数:2本
仕舞寸法:118cm
ルアー重量:MAX9g
こちらはクロダイロッドとして開発されたロッドですが、テーパーデザインがマゴチに非常に適していることがわかり、ロッドのサブタイトルとしてFLATを冠したロッドです。
スペックのルアーウェイトが9グラムまでとなっていますが、マゴチのジグヘッドでしたら30グラム程度まで投げられます。
リール
リールについては、2500〜3000番サイズのスピニングリールを選んでください。個人の好みで良いと思いますが、基本的にはハイギアがおススメです。
ルアーのアクションや回収が楽になるというメリットもありますが、ハイギア最大のメリットはファイト時にあると思っています。
マゴチは強烈なヘッドシェイクが特徴なのですが、ヘッドシェイク後は手前に走ってくることも多く、巻き取りの遅いリールだと手前に走ってきたマゴチのスピードに間に合わずにバラシが増えるのです。
ハイギアなら容易にテンションをかけ続けられるため、バラシの軽減につながります。
ライン
ラインの種類はPEライン一択です。スピニングなら1号、ベイトなら1.5号を基準に、150メートル以上巻いておくようにしましょう。
潮の流れや着底を感じられるか否かは釣果に直結する部分なので、ラインはタックルセッティングにおいて“最重要項目”かもしれないと思っています。
ボートマゴチのルアー
ワインドや鉄板バイブ、メタルジグなどで狙うこともありますが、僕のオススメはジグヘッドワームです。
ルアーのアクションももちろん重要ですが、それよりもルアーのカラーとシルエットをマゴチはよく見ていると感じています。
そのため、ワームを付け替えるだけで簡単にカラー・シルエットを変えられるジグヘッドリグが、ボートマゴチにベストマッチなリグだと考えています。
ジグヘッド
潮の速さや船が流れる速さなどでウエイトを変えることもありますが、まず基準となるのは水深です。
4メートル以浅は14グラム、5~6メートルくらいは20グラム、7~9メートルくらいは25グラム、10メートル以深は30グラムという基準で使い分けます。
フックのサイズはワームに合わせますが、市場に出ているジグヘッドのほとんどはフックが大きすぎるため、使いにくいものが多いのが実情。
今回紹介するジグヘッド2つはフックが小さく、マゴチに使うワームにフィットする数少ないジグヘッドです。
ワーム
ワームの大きさは3~4インチぐらいがボートマゴチに適しています。形状は、定番のシャッドテールの他にカーリーテールやホグ、クロー系なども有効です。
先述の通りにカラーとシルエットにとても敏感な魚なので、形状・カラーともに複数用意しておくことで釣果を伸ばせます。
ちなみに、ワームを小さくするとアタリが少なくなる傾向にあるので、あまり小さいものはオススメできません。
ボートマゴチの釣り方
マゴチを釣るためのアクションを大きく分けると、リフト&フォールとズル引きの2種類ですが、いずれも共通することは“ボトム付近でルアーを動かす”ということです。
マゴチはボトムから大きく離れたルアーを食うことはありません。ですので、アクション中はボトムをキープし続けることが大切です。
乱暴な言い方かもしれませんが、ボトムにルアーがありさえすればマゴチが食う可能性はあります。逆に、ボトムから離れてしまったらマゴチが食う可能性は限りなく低いと思ってください。
リフト&フォール
リフト&フォールはロッドではなくリールで行います。まずはボトムまでルアーを沈め、着底してから1~2回転リーリングし、そこからテンションフォールさせて着底、といったアクションの繰り返しです。
リーリングを速くしたり遅くしたり、巻き回数を多くしたり少なくしたりして、その日のマゴチの食うパターンに合わせていきます。アタリのほとんどは、着底と同時のタイミングで出ます。
ズル引き
ズル引きは、ボトムからルアーを離さないようにズルズルと引きずるアクションだと思われがちですが、それとは少し異なります。
個人的には、びったりと底から離さないズル引きよりも、ほんの少しですが底から浮かせたズル引きの方が効果的だと思います。
ロッドをさびいてアクションさせるのですが、底から1~2センチほど浮かせるイメージです。
ボートマゴチ最高!
ボートマゴチは、狙って釣っている感が非常に強い釣りです。
アクションも自分でつける楽しさがあり、アタリが出るタイミングもはっきりしているので、「今喰え!!」って思いながら釣りができます。
もちろん食べておいしいという部分もありますが、ボートマゴチの“狙って食わせた快感”を皆さんに味わって頂きたいと思っています!
ぜひ、ボートマゴチにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
筆者の紹介
須江一樹
横浜市新山下から出船するシーバスガイド&チャーターボート「アイランドクルーズ」の船長として、日夜東京湾の魚を追いかけている。
サポートメーカーは、テイルウォーク、ハイドアップ、テトラワークス、イチカワフィッシング。趣味は淡水の釣り。