サーフシーバスのイメージって?
皆さんが思う、サーフでのシーバス釣りのイメージはどうでしょうか?
ストラクチャーや明暗、目に見える変化点がなさすぎて狙い所が絞れない。
中には釣れるイメージすらも湧かないという方もいるかもしれません。しかし……。
シーバスさえいれば“釣りやすい”
比較的に高活性なシーバスが多く、いれば釣りやすい。というのがサーフシーバスの特徴です。
とはいえ、難しいのはシーバスが回遊しやすい場所を絞り込むこと。
通い続けることが1番ですが、ハードルが高く感じてしまいますよね。
初めてのサーフでシーバスを釣る
今回はサーフシーバス攻略講座として、初めてのサーフでシーバスを釣るなら?
上記をテーマに解説していきます。
まずは狙う場所を絞る
大前提として、サーフでのシーバス釣りは回遊タイプの個体を狙うことがほとんど。
捕食のために回遊すると考えれば、回遊しやすい場所=ベイトが溜まりやすい場所。と言えるでしょう。
まずはベイトが溜まりやすい場所を探してみましょう。
ワンド
ワンドとは、入り江状の地形になっていること。ベイトが定位しやすく、フィッシュイーターも寄ってきやすい1級ポイント。
浅瀬と浅瀬の間にあり、水深の落差が見られます。見分け方としては波の立つ場所が浅く、波の立たない場所が深くなっています。
ちなみにワンドならどこでもいいわけではなく、“良いワンド”というのも存在します。
良いワンドとは?
離岸流の有無を判断します。
白い波等が沖に向かって流れているようであれば、必ずチェックしましょう。
しかし、波や風の影響で地形が変わってしまうことが多々あります。
写真のように消波ブロックがあるエリアでは、地形が変わりづらくベイトを長期間ストックしやすいです。
グーグルマップで空撮写真を見て探すのも良いですよ!
攻略のタイミング
タイミングは下げの干潮がオススメ。潮位が下がってくると、水深のあるワンドに魚集まってくる事で密度が上がるため、効率が上がります。
河口
河口が絡むサーフは、シーバス狙いの代表的なポイントです。
水質も濁り気味である事が多く、日中の実績もあるほど。川の流れで水深落差が極端に起きている場所も多いです。
マップアプリなどでもすぐに見つけることができるので、初心者の方に最もオススメなポイントです。
荒れた日には
外海が荒れた際には、川の内側が逃げ場となっているケースもあります。
深場となっている場所へバイブレーションや、ジグヘッドワームでじっくり底を攻めてみると思わぬ反応があるかもしれません。
攻略のタイミング
流れの変化が起きやすい下げ潮・干潮からの上げ出しがオススメのタイミングです。
鳥
ベイトを探す上で、最も簡単で役立つのが鳥の存在です。
上空から水面を狙う鳥、水中に潜って小魚を捕食する鳥。鳥を探せばベイトも見つかります。
潮目
塩分濃度や流れの違いにより起きる水面の変化点です。
プランクトンが集まり、小魚が寄り付き、それを狙うシーバス等のフィッシュイーターも集まります。
表層から順にボトムまで丁寧に探ってみましょう!
根周り
ダイビングで海中観察をしていた際、本当に小さな岩でしたがその周りには小魚が群れていました。
このような岩は魚の隠れ家・波を凌ぐ場としても最適なのでしょう。
シーバスなどのフィッシュイーターも身を隠しやすいため、捕食活動が起きやすいポイントです。
カケアガリ
筆者がホームとする静岡県の遠州エリアでは、波打ち際の近辺がカケアガリ(急斜面)になっていて、そこに沿ってシーバスが回遊していることが多いです。
沖に意識が向きがちなサーフですが、手前までしっかりとルアーを巻いてきましょう!
釣りやすい時間
場所が絞り込めれば、時間と状況を照らし合わせていきます。
以下の条件に当てはまれば、サーフシーバスキャッチにグンと近づきますよ!
圧倒的に朝マズメが有利!
経験上、最も実績のある時間帯は朝のまずめ時です。
うっすらと明るくなり出し、まだ水平線に太陽が隠れている時間帯はシーバスの食いが立つ絶好のタイミング。
特に海が穏やかな日は、この時間だけ反応があったという事も多いです。必ず集中したい時間帯ですよ!
日が昇ったら釣れないの?
日中の明るい時間帯にも条件次第でチャンスがあります。
・荒れ気味である
・濁りがる
・ベイトがいる
・潮目等変化がしっかり出ている
・強い向かい風が吹いている
基本的に、時間帯や海況に関係なくベイトがいる事は重要な要素です。
経験上、日中の明るい時間帯ではなかなか接岸してきません。
例外として濁りがある時、風や低気圧等の影響で波が立って荒れている時はシーバスが接岸していることもありますよ。
当日は風速10メートル以上は優にあり、ルアーも全く飛ばず、何をやっているのかも把握できない状況。
しかし、80センチオーバーのランカー含む複数本のシーバスをキャッチ出来ました。日中の明るい時間帯でしたが、ベイトも寄り、波や風が出ていたことで接岸していたと考えられます。
当日は風や波がなく穏やかな海況でした。釣れたのは午前11時ごろ。セオリーでは無い、日が高い時間帯です。
大量のサッパが接岸しており、時折シーバスがボイルしている状況でした。凪の日でもベイト、潮目等の変化があればチャンスがあるというわけですね。
夜は絶好のタイミング!
夜のサーフもオススメです。
普段出会えないようなサイズにが釣れたり、驚きの魚種が釣れてしまったり。
ナイトサーフについては、以下の記事で詳しく解説をしています。
実釣編!
ポイント・釣りに行くタイミングが絞り込めたら、いよいよ実釣です。
ベイトの種類は?
まずはサーフにいるベイトの種類を絞り込んでいきます。
捕食しているベイトに対し、ルアーを合わせていくことが重要ですよ。
春〜夏
春から夏は、稚鮎やイナッコ(ボラの稚魚)やイワシ。サイズが小さく細身のベイトが多い季節。
そのためルアーも細身のミノーやシルエットが小さいバイブレーションやメタルジグがメインになります。
また、アクションが弱いシンキングペンシルや、ジグヘッドワームが有効になることも多いです。
秋〜冬
サーフシーバスの盛期です。イワシ、コノシロ、ヒイラギ、サッパなどがメイン。
ベイトサイズが10〜30センチ近くと幅があるため、ミノーの場合は10~14センチの物がメイン。バイブレーションもは28~35グラムほどの物を使う事もあります。
ベイトが接岸していると、ルアーに引っかかったり、岸に打ち上がっている事もあります。
捕食しているベイトが分かれば、ルアー選択の目安にもなります。
ルアーの使用法
基本的にただ巻きです。
ただ巻きをする際は、グリップエンドを脇に挟んで構える事で、安定してリトリーブ出来ます。
巻くスピードは状況にもよりますが、ややゆっくり目を基本に巻いてみましょう!見切られそうと思われがちですが、流れの変化に機敏に反応してくれるルアーであれば何も問題ありません。ルアー紹介欄にオススメのルアーを掲載していますのでチェックしてくださいね!
サーフのシーバスは波打ち際でのヒットが非常に多いため、ルアー回収を急がずにしっかりと手前まで巻いてくることがヒットに繋がります。
手前でのバイトは魚とアングラーとの距離が近くなり、バイト時のショックを吸収しきれず、弾いてしまうこともあります。
波打ち際から立ち位置の距離を取ることで対応出来ます。意識してみると良いかもしれません。
流れの方向を意識しよう!
シーバスは基本的に流れの上流に頭を向けて、流されてくるベイトを待ち構えています。
流れの上流側にルアーを投げて巻いてくることで、より自然な形でシーバスにアピールすることができますよ。
ルアーローテーション
ルアーローテーションの基本は、まず表層から!
活性の高いシーバスは表層を意識していることがほとんどです。まずはやる気のある魚を探していきましょう。
フローティングミノー
選び方としては、風があっても姿勢を崩さず飛んでくれること。
釣りに行くサーフに適正な潜行深度、波や複雑な流れが絡んでもしっかり泳いでくれることが重要ですよ!
おすすめルアー
どんな状況下でも安定した飛距離、そして幅広いリトリーブスピードに対応した安定感抜群のミノーです。
シンキングミノー
波があり荒れている時、横風が強い中でも踏ん張って欲しい時、下の層のレンジを攻めたい時に多用します。
自重があり飛距離も稼ぎやすいので、サーフでの出番は多いです。
おすすめルアー
サーフで使うことを前提に開発されているので、飛距離、泳いでくるレンジ等がサーフにピッタリ!
こちらはグアド130Sに比べ、泳いでくるレンジが浅く、魚が上ずっている時や、浅瀬を引きたいときに使用しています。
シンキングペンシル
サーフで使いやすいシンキングペンシルの条件としては、まずは飛距離、手元にしっかりと伝わる抵抗感、着底感度、広大なサーフでも魚にしっかりアピール出来るアクションが挙げられます。
特に、巻き抵抗に関してですが、軽すぎるものはルアーの位置を把握しにくく集中力も続きません。
「ノー感じ」というのがシンキングペンシルでの苦手意識に繋がる要素でしたが、最近はしっかりと引き抵抗が伝わるルアーが増え、現在のサーフシーンにおいて外せない存在となりました。
おすすめルアー
浮き上がりにくく、シーバスが釣りやすい荒天下でも使いやすいシンキングペンシル。
上記は120ミリサイズのものですが、95サイズとベイトに合わせて使い分けています。
しっかりとした引き抵抗、着底時も手元に伝わりやすく、ルアーの位置を把握しやすいのが魅力的。
有利に釣りを展開出来ます。飛距離は圧巻の飛びで、沖の瀬も射程圏内です。
バイブレーション
20から35グラム前後のものがメインになります。水深や海況に応じて重さを使い分けましょう。
シルエットが小さく、動きのピッチが速く見切られにくいため、日が高い時間ではメインになることも多いです。
おすすめルアー
鉄板バイブレーションのように薄いABS製バイブレーションで、アピール力も十分。浮き上がりも良いため、水深が浅くても使いやすいルアーです。
シリコン製素材で他のルアーにはない動きを演出。ポイントを見切る前にぜひ投げておきたいルアー。
メタルジグ
メタルジグもサーフのシーバス狙いでは外せないルアーです。飛距離はどのルアーよりも優れており、沖のナブラを狙うときにも重宝します。
30から40グラムがメインです。
抜群の飛距離、ただ巻きでもしっかり泳ぐメタルジグ。
みなさんの釣果が増えますように!
シーバスは引きが強く、釣り味も最高!
色々な場所で釣れる魚ですが、サーフで釣れるシーバスは食味も良いのが魅力のひとつです。
ぜひ皆様も狙ってみて下さいね。
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筆者
橋本康宏 DUOプロスタッフ
得意な釣りはヒラメとシーバス! 遠浅サーフなら任せてください。
皆様に記事を通し、“旬とワクワク”をお届け出来ればと思っております!