アイナメについて
アイナメはスズキ系カサゴ目アイナメ科アイナメ属の海水魚。カサゴ、メバル、カジカなどと同じ根魚で浅い岩礁帯に生息。堤防やテトラポット・岩礁帯など隠れ家になるところに身を潜めている魚です。
特徴
アイナメはカサゴ目に分類され同目のカサゴ、メバル、カジカとも似た魚ですが、ヒレの棘は発達せず背びれが1つに繋がっています。さらにウロコは細かく胴は細長く体高があります。他のアイナメ属であるクジメやホッケなども同じ特徴があります。
産卵期
産卵期は地域によって差があります。関東以南の比較的に温かい地域では、晩秋~冬。東北や北海道などの寒い地域では早く9~11月とされています。
また産卵期のオスは鮮やかな黄色の婚姻色となり、縄張りを持ちメスを誘い込んで縄張りの中で産卵させます。そしてメスが産んだ卵が孵化するまでオスが守る習性を持っています。
大きさ
平均的な大きさは、30~40センチ前後、まれに60センチを超える大型に成長する個体もいます。
生息地
日本では太平洋沿岸、一部の地域を除く各地に生息します。比較的塩分濃度が低く、浅い岩礁帯に生息している底魚です。
地方名
アイナメは、地域によってアブラコ、アブラメ、ネウ、アブラウオ、ツムギ、モミダネウシナイ、シジョなどと呼ばれています。
アイナメのさばき方
アイナメは三枚おろしが基本となります。身が柔らかいので、力を入れ過ぎないようにするのがコツ。包丁はよく切れるものを使うか、使用前に研いでおくと良いでしょう。
(1)包丁の刃先やウロコ引きを使い、ウロコを落とします。ヒレ周りは残りやすいので丁寧に行いましょう。
(2)両側の、胸ヒレ下から腹ヒレ下に沿って、包丁を入れ頭を落とします。
(3)腹を割り内蔵を取り出します。竹ササラや歯ブラシを持ちて、中骨主骨に残る血ワタを取ります。
(4)背びれ側から中骨主骨に届くまで刃を入れ、切り込みます。
(5)腹側は、尻ヒレに沿って腹身に刃を入れ、切り込みます。
(6)尾ヒレの付け根から包丁を入れ、半身を切り取ります。
アイナメ
アイナメの料理
アイナメは高級魚として知られた白身の魚です。淡白なクセのない上品な味わいで、お刺身はもちろん煮付けや唐揚げ、天ぷらなど様々な調理方法でおいしくいただけます。うろこが小さいので鱗引きより金ブラシのほうがうろこを取りやすいでしょう。
アイナメの炙り
新鮮なアイナメが手に入ったら試したいのがアイナメの炙り刺しです。アイナメは皮目に脂が多く旨味も豊富なため、皮を炙ると香ばしさと旨みを味わうことができます。
さく取りした皮つきのアイナメの身の皮側をバーナーやコンロで焦がす直前まで炙り、氷水または冷蔵庫で冷まします。ポイントは焦げる直前までしっかり皮をあぶる事です。
アイナメの煮付け
アイナメの上品なクセのない味わい。身がしっかりとしており、煮込んでも崩れにくいです。しばらく煮たのち一度冷ますと身に味がしみこみやすくなります。
アイナメ鍋
アイナメは鍋にすると上品なダシが出て、まるごと味わうことができます。皮からも旨みが出るので必ず皮まで入れてシンプルな味付けの鍋にしましょう。
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アイナメ釣りについて
アイナメは、掛けた瞬間に強く引くスリリングなファイトが味わえることで、釣りの対象魚としても人気。エサ釣りはもちろんゲーム性の高いルアーでも釣ることができます。
時期
アイナメ釣りの時期は、晩秋から初冬にかけてです。産卵期の晩秋に接岸して産卵後には深場へ戻るので、岸から狙う場合は産卵期がベストシーズン。
※北海道では一年中、東北では夏季以外、その他の地域は、11~12月・1~4月がベストシーズンです。
エサ釣り
アイナメのエサ釣りは、堤防などの陸と船の両方から狙えます。堤防からであれば、投げ釣りとチョイ投げで楽しめます。船からであれば、胴つき仕掛けで狙えます。エサはアオイソメやイワムシなどを用います。
▼エサでのアイナメ釣りを紹介している記事です。
ルアー釣り
アイナメの食性を利用し、ゲーム性の高さから人気のルアー釣り。こちらも陸からと船から狙うことができます。底を意識した仕掛けでルアーを操作し喰わせる感覚は、一度味わうと抜けられなくなる方も多くいらっしゃいます。
▼ルアーでのアイナメ釣りを紹介している記事です。
アイナメは釣って良し!食べて良し!
アイナメは海の近くでなければスーパーマーケットではあまり見かけない魚ですが、その味は絶品です。なかなか味わえないアイナメ、釣りの対象としては人気のある魚で、防波堤からでも釣れるのでぜひ挑戦してみましょう!